リスク回避相場継続で上昇基調強める金 [大橋ひろこコラム]
2016.02/03 大橋ひろこ 記事URL

WTI原油価格が再び30ドル大台割れでNYダウ平均も連れ安、3日の東京株式市場では日経平均株価も大幅安となり、再びリスクオフムードが再燃しています。2月に入っても尚、鎮静化しない原油と中国株安で、リスク回避ムードが継続、ボラティリティの荒い相場環境となっていますが、金が底堅く推移しています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は株式会社インベステック調査情報グループの
森成俊さんに貴金属市場の動向と今後の見通しを伺いました。

日銀がマイナス金利を導入したことで、株価下落も落ち着いたかに
見えましたが、マイナス金利の副作用がジワリ広がりつつあります。

日本、ドイツ、米国の長期金利が軒並み低下。
市場関係者の一部には、日本や欧州に足並みをそろえる形で
アメリカは3月の利上げを見送るとの指摘が増えています。
利上げ見送りどころか利下げ、マイナス金利政策も
あり得るのではないか、との観測も出始め、ドルが軟調となってきました。

こうした動きにサポートされドル建て金価格は堅調推移。
足元では200日移動平均線を抜けて上昇できるかどうかに注目です。

TOCOMの円建て金も堅調で、8営業日連続陽線を示現。
1月15日には4046円まで下落し、4000円割れも視野にはいったか
に見えましたが、4300円台まで一気に巻き返しました。

金ETF市場へは資金流入が見られ、大口投機家らも買い越し幅が
増加しており、ショートからロングへとポジションをひっくり返して
いる模様。マイナス金利時代で、金利がつかない金のデメリットが
なくなったことも、金投資の魅力につながっていると思われます。
株価も軟調で、資金の逃避先となっているのでしょう。


また、金上昇に連れて上がってきたプラチナですが、
上値は重い印象です。金とプラチナの価格差は広がる一方ですが、
この先縮小に向かうことはあるでしょうか。

詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

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マーケット・トレンド公開録音のお知らせ♪

3月10日(木)に、東京・虎ノ門のラジオNIKKEIで、「マーケット・トレンド」公開録音を実施します。

木曜日レギュラーコメンテーター岡安盛男さん、ゴールドのスペシャリスト池水雄一さんが、
2016年の世界経済を為替動向や金価格の動きなどから徹底分析します。
この公開録音に、抽選で20名様を無料ご招待します!

司会は私、大橋ひろこが務めます。皆さまのご来場心よりお待ちしています。
詳しくはこちらから→http://blog.radionikkei.jp/trend/160310special.html

原油・ゴム反騰、その背景にファンドの膨大なショート [大橋ひろこコラム]
2016.01/27 大橋ひろこ 記事URL

WTI原油価格は1月20日26.19ドルまで下落しましたが、その後急反発して22日の32.19ドルまで2日間で+6ドル+23%上昇となりました。翌日は5.8%もの下落となりましたが、その後も上昇となり、30ドル台を値固めするかのような値動きとなっています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はコモディティインテリジェンス代表取締役社長近藤雅世さんに
原油、ゴム、金などのコモディティ市況と今後について伺いました。

寒波襲来により、暖房油の需要が増えるとの連想から買い戻された、
という指摘もありますし、ECB理事会で3月の追加緩和の可能性が
示されたことがきっかけだったという指摘もありますが、
どちらにせよ、大きな上昇となった背景には、積みあがっていた
投機筋のショートポジションの買戻しがありました。

1月12日時点のNY原油のファンドの空売り残は過去最大の
31万5,944枚になっており、売られ過ぎとの見方から
一斉に買い戻しが起こったのではないかと近藤さん。

その後、イラク石油相がサウジアラビアやロシアが減産を
考慮していると述べたことも材料視されているようです。

このショートカバー、今後の新規買いに繋がるでしょうか。
原油は底入れしたとみていいのでしょうか?

また昨年▲25%下落した東京ゴム価格は原油よりも少し早く
1月12日に上昇を始めました。やはり同じ理由で空売りが膨らみ
売られ過ぎからの買戻しと見られますが、原油より一足先に
上昇を始めた背景には、25日からタイ政府は天然ゴム生産者から
10万トンを市場価格の37バーツを上回る45バーツで買い付ける
価格支援策を実施しており、これが材料視されたものと思われます。

ただ、この政策では生産調整がされるわけではなく、
所有者が生産者から政府に代わるだけの話であるため
本質的な需給改善とはなりません。

ベトナムと同様に、パームオイル等に転作を奨励するなどの
抜本的な政策を行えば、大きな生産調整に繋がり、ゴム価格が
長期目線でも底入れする可能性はあろうかと思われますが、
市場価格より高い価格で買い付けるだけでは
ゴム上昇も短期的に終わりそうです...。

そして年初からの世界同時株安により金市場には逃避資金が
流入し始めたようです。ただ、近藤さんはまだSafe Havenとしての
地位を取り戻したほどにはなっていないと指摘されています。

中国における上海黄金交易所からの引き出し量が、
12月に続いて年初も大きな数字になっており、
2月の旧正月に向けて金の宝飾品が大量に売れる見込みで
業者が金を買っていることも足元の金価格のサポート要因と
見られますが、最大の変動要因となるだろうと思われるのが
今夜の米国FOMC。3月の利上げ観測がどちらにころぶかが注目。

追加利上げが先送りされるとの見方が広がりつつあり
金価格は1120ドル台まで上昇してきました。

GFMS社は今年の金価格を平均1164ドル、年末にかけ1200ドルを
突破と予想していますが、果たして?!


詳しくはオンデマンド放送で、近藤さんの解説をお聞きくださいね

灯油価格下落の背景と今後 灯油から軽油へ精製シフトも [大橋ひろこコラム]
2016.01/20 大橋ひろこ 記事URL

寒くなれば暖を取りますので灯油の需要期なのですが、今年は稀に見る暖冬ですね。TOCOM東京商品取引所の灯油当限価格は2015年11月26日から12月25日までの一か月間で45,470円から37,430円へ、約8,000円(約18%)下落しました。コープさっぽろの札幌市内の配達価格は15年11月の68,000円から同年12月21日には64,000円と4,000円下落。なお、前年同月の90,000円からは26,000円下落しています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はリム情報開発国内石油製品チーム 須藤研二さんに灯油価格下落について
お話を伺いました。

灯油価格下落の背景には大きく2つの要因があります。
まずは原材料となる原油価格安。
TOCOM原油は2015年11月26日から12月25日までの一か月間に
32,730円から26,550円へ、約6,000円(約19%)下落しており、
精製コストが下がったことが、灯油市況を押し下げる要因となっています。


もうひとつは需給面
エルニーニョ現象に伴う暖冬の影響で暖房に使用される灯油の需要が低迷。
12月の東京の平均気温は9.35度で平年値7.6度より1.74度も高かったそうです。

この影響が灯油需要を鈍らせてしまいました。
2015年12月の推定出荷(石油連盟が毎週発表する石油在庫統計からリムが推計)は
※週間推定出荷=前週在庫+当週生産量+当週輸入量-当週輸出量-当週在庫

208万3,303kl

過去5年平均 279万4,372 klですので過去5年平均比で
71万1,069kl(25.4%)、前年比38万3,450kl(15.5%)減少となっています。

こうした動きを受けて、市場では灯油から軽油の精製を増やしているのだとか。
現在1klあたりで1万円弱も軽油の方が高いそうです。
1月に入ってようやく寒さも厳しくなってきたことで、供給が絞られる中
灯油の需要も増えていれば、タイト感が出て価格上昇となる可能性はあるでしょうか?

・・・・そもそもの原油価格の下落が止まらないと何とも...。


須藤さんによりますと、最高気温が10度を下回る日が3日続かないと
灯油の需要が伸びないのだそうです。最高気温が一けた台に入って3日経過して
ようやくストーブなどを引っ張りだすという傾向があるからだそうです。

詳しくはオンデマンド放送で須藤さんの解説をお聞きくださいね。


WTI原油30ドル割れ、底入れはまだ先?!~ゴム急伸の背景 [大橋ひろこコラム]
2016.01/13 大橋ひろこ 記事URL

12日のNY市場で、WTI原油先物価格は一時30ドルを割り込みました。需給が緩む中、中国経済の悪化懸念などから原油が売られ、1バレル=29ドル93セントの安値を付けました。30ドル大台割れは2003年12月以来となります。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんに原油、金、ゴムなどの
商品市況についてお話を伺いました。

昨年2015年夏までは100ドル台で推移していた原油価格。
それが30ドル割れにまで下落した背景には
シェール革命による米国原油生産の拡大で米国が世界一の
原油生産国に躍り出ただけでなく、2016年からはこれまで戦略物資で
あるとして禁じられていた原油輸出が解禁されるなど、
原油供給増があるだけでなく、消費大国である中国の需要の先行きに
不安が生じていることなどが上げられます。

米国が利上げに踏み切ったことで、米ドルが上昇、ドル高という
金融要因も上値を抑えています。

2015年ゴールドマンサックスがWTI原油価格が20ドルにまで下落する
リスクがある、と予想し関係者を驚かせましたが、20ドル台にまで
到達してしまいました。さて、市場関係者が意識するターゲット示現
ということで、ここからの下値は深くないと考えてもいいでしょうか?!

しかし最近になってスタンダード・チャータード銀行が原油価格
10ドルまで下落するとの予想を出してきました。

中東最大の産油国であるサウジアラビアの原油生産コストは4~5ドルと
されています。財政均衡コストは90ドル前後と、現在の30ドル近辺の
価格でも財政赤字状態ではありますが、生産コストが低いため、
サウジはまだ30ドル台の価格では減産に踏み切ることはないとみられます。

小針さんは、昨今のコモディティ市況全般低迷を強いられる中、
鉄鉱石はプラチナなどは生産コストを大きく下回ってもなお
価格反騰の兆しが見られないほどの供給過多状況にあることを
考えると、原油市場においてもここからは生産コストが意識され、
あるいはターゲットとなる可能性は否定できないとして、
まだ底入れ感はないと解説くださいました。

1サウジの4~5ドルは大げさだとしても、、、10ドル台の可能性は
ある、というようにマーケットが認識し始めると
トコトン下がる相場があるかもしれません。

それから、原油安にも底堅かった金価格はショートカバーであると見られ、
また上値を抑えられて下落してきました。
小針さんは2016年半ばにかけて1000ドル割れを試す可能性がある、と、
こちらも底入れ反転はまだ先だとしています。

それから今日サーキットブレーカー発動の急伸となったゴム相場。
ゴム価格低迷で生産者に自殺者も出ているとして大規模デモが
計画されたことを受け、タイ政府が市場価格より高い値段での
買い取り策を発表したことを受けた上昇だそうです。

小針さんによると、こうした政府の買い取り作は一時的な価格上昇が
あっても、結局は生産者の増産に繋がり、在庫が積みあがるだけなので
将来的な価格下落の要因となってしまう、と解説くださいました。
高値追いは禁物でしょう。

詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

2016年波乱の幕開けも有事の金買いとならぬワケ [大橋ひろこコラム]
2016.01/06 大橋ひろこ 記事URL

サウジアラビアとイランの国交断絶、中国PMI悪化から上海総合指数の急落、サーキットブレーカー発動での取引停止。人民元安誘導などチャイナリスクの再燃、北朝鮮による初の水爆実験成功の特別重大報道、、、と、リスク要因が多発したことで6日水曜日の日経平均も下落となりました。日経平均が年初から3営業日連続で下落したのは、1995年に大発会から4営業日連続で下げて以来、21年ぶりのことだそうです。4日の大発会からの累計で84239銭下落となった日本株。為替市場でも有事のドル買い傾向が強く、ドル高となっています。ただし、ドル円相場では円高が進行しており、ドル高円高の典型的な「リスクオフ」様相となっています。しかし、金価格はこうした有事にも大きく上昇するという風でもないようです。有事の金買いにならないのはなぜでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はインベステック調査情報グループの森成俊さんに
金価格の動向と今後の見通しを伺いました。

年初4日の取引ではサウジとイランの国交断絶の報を受けて
1083
ドルまで急騰したドル建金価格ですが、昨年12月の取引の上限
1088
ドルを上抜けることはできずにいます。

有事ということで金が物色されたことも事実ですが、同時に有事のドル買いにも

なったことが金価格があがらない一因となっているようです。
ドル円相場で見ると円高ですが、ドルインデックスではドル高進行となっています。

有事でのドル買いにはついていくな、というのが金のトレーダーの
基本ですが、今回も4日の高値をつかんだ向きが苦労する展開でしょうか。

ここからの焦点は週末のアメリカの12月雇用統計。
今月1月は2627日にFOMCが開催されますが、
2016
年に継続的に利上げが可能なのかどうか、見極める上では
雇用指数は重要な数字となってきます。

ETF市場からは資金流出が続いていることが確認されていますが、
CFTCの建て玉明細から見る投機筋のポジションでは
金の買い越し幅は9750枚にまで縮小。金上昇時には25万枚もの買い越し
だったことを考えると、投機筋も金市場から資金を撤退させていることが
確認できます。12/4には差し引きゼロとなった可能性もあるとか?!

ではここからの金価格、どのように見ていけばいいでしょうか。
オンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

半値に沈んだLPG価格、LPG市場の「2016年問題」とは?! [大橋ひろこコラム]
2015.12/16 大橋ひろこ 記事URL


原油価格の下落の影響は様々なエネルギー銘柄にも及んでいます。LPG市場も同様に大きく下落しています。アラムコ公示価格の2015年平均は416ドル、ちなみに2014年平均790ドルですから、おおよそ半値になっているということですね。LPG市場には「2016年問題」なるものも存在していて、厳しい下落に見舞われた今年2015年よりも厳しい年になるのではないか、という懸念が広がっているようです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はリム情報開発 LPGチームリーダー 高橋大地さんに
LPG市場の怒涛の2015年を振り返り
さらに怒涛の年となりそうな2016年を展望いただきました。

まずはLPGの基礎から。
Liquefied Petroleum Gas、液化石油ガスのことです。
種類はガスコンロや給湯器などに使用される一般家庭でのプロパン、
ライター、カセットボンベ、タクシー、石化プラントなどのブタンがあります。

高橋さんにとって2015年のLPG国際市場は
「これまでとは一味違った」1年だったとか。

LPGの価格低迷の1年となりました。

最大の背景は原油価格急落にありますが、
アメリカの輸出も大きかったようです。
シェールガス革命でアメリカのLPG輸出は昨年の1.5倍にも増加しました。
※2015年計2,200万トン/2014年計1,400万トン

但し、中国のLPG輸入量は増加。
中国はLPG爆買いの1年となっています。
中国国内需要が増加している他、
LPGを原料とするPDH向けの需要が顕著なのだそうです。
PDHとはプロパン脱水素装置。
簡単に説明すると石化製品を作るところです。
いよよ中国の輸入数量が日本を追い抜き、世界トップに。

※中国輸入数量
2015年10月までの計980万トン/2014年10月までは560万トン

※日本
2015年10月まで計940万トン/2014年10月まで970万トン

日本は「ひたすら低在庫」の1年でした。

価格動向が読めなくなっているため、冬場に向けた
早めの在庫積み上げをしておらず、
日本の在庫統計は昨年とくらべて割合は90%弱にとどまって居ます。


ではLPGの市場関係者の間で囁かれる「2016年問題」とは?!

①アメリカ産LPGのアジアへの流入増加がさらに加速するとみられます。
米エンタープライズ(現在のLPG輸出数量の4割を占める最大手)が
2015年末から輸出能力を1.7倍に拡大します。
(年940万トン→1,660万トン)

②2016年4月にパナマ運河拡張開通
 
船がスムーズに通ることができるようになるわけです。
アメリカからアジアへの船便はこれまで40日程度かかっていたものが
25日に短縮されるということで、アメリカからの到着が早くなることは
アメリカ輸出量の拡大に拍車をかけることになりそうですね。


③船賃(フレート価格)の相場が下落リスク

新規に作られた大型VLGC船の投入が進んでいます。

2015年末では既に40隻弱が投入。
2016年にはさらに40隻が投入されるとあって
船を一時的にチャーターする傭船市場が大暴落するとの懸念が。
関係者の間ではまるでナイアガラの滝のような下落になるのでは
ないかとして警戒が広がっています。

フレートの下落は原油価格の下落だけでなく、船の供給過多からも
引き起こされるということですね。



④イラン産LPGの解禁でさらに供給増?!

2016年にはイラン産のLPGの取引に対する経済制裁が解除の可能性。
2012年からの経済制裁では中国がイラン産を主に買い付けてきました。
しかも格安価格で、、、。今後はイラン玉が市場に幅位広く出回る
可能性が出てきたわけで、これも価格下落の一因となります。

船も、LPGも供給過剰気味になるのではないか・・・・?
との懸念が広がっており2016年問題は深刻です。

詳しくはオンデマンド放送で高橋さんの解説をお聞きくださいね。

原油安なのにゴム上昇、ゴム価格上昇の裏に山火事?! [大橋ひろこコラム]
2015.12/09 大橋ひろこ 記事URL

原油価格が下げ止まりません。OPEC総会を受けて下落に弾みがついた印象ですが、ゴールドマンサックスが20ドルまで下落するリスクがあると指摘するように、買い材料は見当たらず、ずるずると下値を拡大しています。原油だけでなく資源価格が軒並み安いのですが、ゴム市場だけが足元力強い上昇を見せています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は原油とゴム市場について商品アナリスト小針秀夫さんに
お話を伺いました。

TOCOMゴム先物価格は11/6安値153.0円と11/24安値153.9円で
ダブルボトムを形成したようにも見えます。現在170円台まで上昇しており、
当面の上値抵抗は、9/11の179.8円と11/13の176.0円近辺となりますが
次の心理的節目っである180円を目指す展開となりそうなムード。

小針さんによると、1998年から現在までの約17年間における
原油相場とゴム相場との相関係数は0.8146で高い正の相関にあり、
原油が下げればゴムも下げるのが通常の相場なのですが、
なぜ足元でゴム価格が上昇しているのでしょうか。

小針さんは3つの独自要因があると解説くださいました。


①インドネシアの大規模山火事~
ゴム農園も消失、20%の減産との見方も

現在インドネシアで起こっている森林火災は1997年以降で最悪。
現在までおよそ1カ月続く火災は推定300万ヘクタールの農地を
消失させていおり、その煙害は隣国のマレーシアやシンガポール、
さらにはフィリピンやベトナムにまで広がっている模様です。

農産物で最も被害が大きいのがパーム油と天然ゴム。
インドネシアのゴム生産業者団体は今週初め、国営アンタラ通信に対し
煙害の影響により今年9月から来年2月までの半年間において
生産高が最大30万トン減少するとの見通しを明らかにしています。

インドネシアの年間の天然ゴム生産は約300万トン強で2014年実績は314万トン。
半年で30万の減産となった場合、20%ほどの大幅な減産率となる計算です。
これは総天然ゴム生産の5~6%に相当する量だということです。




②ジャカルタ会議で来年から輸出削減計画?!

12月4日開催、ジャカルタで開催された生産国会議において、
タイ、インドネシア、マレーシアの3カ国は、来年2016年から
天然ゴムの輸出に関して削減することで検討を重ねたことを明らかに。

今回の会議は3カ国連合協議会(ITRC)が開催したもので、
「2016年の輸出削減の合意計画」と掲げた減産計画が話あわれましたが
まだ具体的に、それぞれの国がどの程度輸出を削減するのか、
輸出削減を開始する時期や期間など、具体的な案はないようです。

なお同3カ国は2012年から2013年にかけて合計30万トンの輸出削減に
合意した経緯があり、その数量は、2012年の輸出総量の約3%に相当するものでした。

※来年からITRCの第4番目の加盟国としてベトナムが加盟することが決まりました。


③中国がタイからゴム20トンを購入

12月3日、中国とタイは農産品貿易協力文書の調印を行い増した。
中国はタイからコメ100万トン、ゴム20万トンの購入をする代わりに
タイの鉄道プロジェクトを獲得。タイを南北に縦断する鉄道の建設が
来年5月から始まると見られます。



上記3点の理由から上海ゴム、TOCOMゴム市場が上昇しています。
ここからまだ上がるでしょうか?ゴム相場に原油安の
影響はないのでしょうか。詳しくはオンデマンド放送で
小針さんの解説をお聞きくださいね。

年末年始転換パターンが続く金相場、今年は・・・ [大橋ひろこコラム]
2015.12/04 大橋ひろこ 記事URL

12月のFOMCでいよいよアメリカの利上げが発表されるだろうということが織込まれる中で1050ドル近辺まで下落してきた金価格。2011年には1900ドル台の高値を示現、2000ドルまで上昇するとの見通しが大勢を占める中でトップアウト、あれから4年で900ドル近くも金価格は下落してしまいました。アメリカの利上げに向けて1000ドル割れ予想も大勢となりつつあります。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一さんに
金価格下落の背景と年末年始のポイントについて伺いました。

①金融要因~ドル高による国際商品価格の下落

米利上げ思惑が広がる中でのドル一強相場となる中、
ドル建てでの商品価格は下落を強いられています。
通貨が高くなればモノの値段は下がる、というシンプルな理由ですが、
2015年は年間を通じてアメリカの利上げ時期を巡る思惑で
通貨ドルが変動し、これに相関して金が動いた年でした。
結局12月のFOMCを迎えるまでアメリカは利上げに踏み切らなかった
のですが、先延ばしされればされるほど、米利上げが市場のテーマとして
上値を抑え続ける相場環境が続いてしまったことで、
長期的に金が売らてきたのです。

②ヘッジファンド勢の売り~史上最大の金ショート

短期筋は下がり続ける金をショートし続けており、
最新のCFTC建玉ポジションでは史上最大にまで金ショートが
膨らんでいます。ファンド勢は金が下がる方向にポジションを傾けており、
これが金価格のさらなる下落を招いているともいえます。

しかし年末に向けて、現物市場では現物が品薄になってきています。
金のリースレートが高騰しており、現物市場では金需要が高まっている
という歪みが生じていることに池水さんは注目されています。

先物市場やETF市場などのペーパーアセットでは
金ショートが膨らみ、金価格が下落しているのですが、
現物市場では買いが旺盛で、現物がタイトであることから
金の金利が上がっているのです。

年末年始という季節的なものも関係していますが、
金のリースレート上昇の背景には、
金の借り手が増加しているという側面もあります。

金をショートするにも金を借りてこないと売れないワケです。
株の信用取引でも同じことですね。
つまり、金を借りてきて金を売るトレードがブームだということ。
金の金利はほぼゼロに近いのが通常ですが、
借り手が増えていることで、金利が上がってきているのです。

これがコストとして負担になるようだと、金を借りてきて売る、
というような投資妙味は薄れてしまうことから、
巻き返しが生じる可能性も。
さらに先物市場では史上最大の金ショートが積みあがっていますから、
それが先を争って買戻されれば大きく金価格が上昇する可能性もあります。

12月3日のECB理事会でマイナス金利拡大などの追加の金融緩和策が
発表されたにもかかわらず、ユーロは大きく上昇したのは
追加の緩和策が発表されるという期待からユーロのショートが
積みあがっていたためで、これが買い戻される過程でユーロ急騰となりました。
ユーロ高ドル安という値動きが急激に出たことで金価格もこれに連れて
上昇となりましたが、このユーロの値動きと同じようなことが
起こりやすい環境にあるということです。

実際、週末の11月の雇用統計では、いい数字が出たにもかかわらず、
ドルはそれほど大きく上昇せず、金価格は上昇に弾みがついています。

となるとFOMCで市場の予想通り利上げがあったとしても。。。?!

それからここ数年、年末年始に金のトレンドが転換するという
パターンが繰り返されていると池水さん。

ECB,雇用統計と金融イベントを受けて金が上昇を始めました。
ここからのポイントは?

詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。

12月FOMC控えて上値重い金市場 [大橋ひろこコラム]
2015.12/02 大橋ひろこ 記事URL

金ドル建て現物価格は11月6日に発表された10月の米雇用統計がポジティブサプライズとなったことで、米利上げ観測の強まりからドル高となり1,100ドル割れへ。27日には1052ドルまで下落し、底が見えない相場展開となってきています。足元では1,050ドル割れ回避で買い戻しされていますが、7月の支持線1,077ドルが逆に抵抗線となってしまっています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はインベステック調査情報グループの森成俊さんに
貴金属市場の動向と今後の見通しを伺いました。

このところは、金市場のみならずコモディティ銘柄は需給というより
金融要因に押される展開となっています。需給が緩いのはどの銘柄も同じ。

今月15、16日に米連邦公開市場取引委員会(FOMC)で米金利引き上げなら、
ドル買い材料出尽くしとなり、金は自律修正高となる、という見方もありますが、
このビッグイベントを前に明日3日のECB理事会、4日の米雇用統計など
ドルやユーロを大きく動かであろうイベントを見極めたいとのムードが
市場を支配しています。

そうした中、金のETFの金現物保有高は12月1日現在、986.88トンまで減少。
11月2日現在の1,016.05トンから3%近く減少しています。
金ETFであるSPDRゴールドの現物保有高は654.80トンとなり、
こちらも11月2日現在の686.30トンから約4.5%の減少。
年金など中期資金の金市場からの流出傾向が見られるうえ、
ヘッジファンドなどの大口投機家の買い越しは11月24日現在1万6,302枚まで
減少しており、10月27日現在、15万7,434枚から約1カ月で10分の1程度にまで
減ってきました。ロングの手仕舞いが加速しただけでなく、新規ショートも
増加しているものと思われます。短期資金も金下落にかけているということですね。

この先の金を読むうえでのポイントはなんでしょうか。

また、プラチナ価格と金価格は250ドルものプラチナ安で価格差が
拡大しています。価格の逆転現象は長期化の様相を呈しており、
プラチナ価格は11月30日には827ドルまで下落し、
2008年12月以来、約7年ぶりの安値を更新しています。
プラチナ価格の割安感から、プラチナ現物市場ではプラチナの品薄感も出ているようですが、、、、。


ここからのポイントはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

金融・需給ともに強気は見当たらず~原油相場の今後 [大橋ひろこコラム]
2015.11/25 大橋ひろこ 記事URL
津賀田真紀子さんと自撮りに挑戦!~大橋ひろこ

商品市場全体の値動きを示すロイター・コアコモディティーCRB指数は13日、184.77となり、2002年12月以来、13年ぶりの安値をつけました。米国の年内利上げ観測にともなうドル高や中国景気の不透明感を背景に、投資資金が商品市場から引き揚げられているとみられますが、昨日はトルコがロシア軍機を撃墜するなどの有事に金や原油が反応しています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はみずほ証券 シニアコモディティアナリストの津賀田真紀子さんに
原油、穀物相場についてお話を伺いました。

原油相場の今後を見極めるうえで、12月はイベントが目白押し。
12月3日には米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の議会証言。
同日3日欧州中央銀行(ECB)は追加金融緩和に踏み切る可能性が高く、
ドル買い・ユーロ売りが加速することになり、ドル建てで取引される
商品相場にとってはマイナス材料となります。
既に市場は12月15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での
利上げを織り込んでいると見る向きもありますが、米欧の金融政策が
真逆のベクトルであることは、商品市場にとって中長期的な
下押し圧力として意識される可能性が高いとみられます。

そもそも世界全体の原油需給はいまだ供給過剰の状態。
国際エネルギー機関(IEA)は、世界の原油需要は過去5年で
最速のペースで拡大している一方、供給の伸びはそれを上回っており、
供給過剰は2016年まで続くと予想しています。

このところ、産油国において石油関連の開発投資額が減少傾向にあることから、
2020年には世界の需給が均衡するとの予想が発表されているのですが、
足元の原油相場に影響のある材料ではないでしょうと津賀田さんはお話くださいました。

12月4日にはOPECの定時総会が開催されるのですが、
そもそもOPECが掲げる日量3,000万バレルという生産目標は遵守されていません。
今年10月の生産量は日量3,138万バレルと目標を大幅に上回っています。
各産油国とも産出コストが異なっている上、原油相場が高い間に
蓄えられてきた外貨準備高にもバラつきがあることから、
減産に対して前向きな国と後ろ向きな国に分かれている現状では
次回のOPEC総会でも再び減産が見送られる可能性が濃厚です。


また、12/15に国際原子力機関(IAEA)から発表が予定されている
イランの核査察結果の報告も要注目です。
今後イランが欧米から受けている経済制裁が解除されることにより、
OPECの原油生産量がさらに増加する可能性が原油相場の上値を抑えています。
現在、イランの原油生産量は日量270万バレル程度となっていますが、
そもそもイランの原油確認埋蔵量は世界4位と多く、
増産のポテンシャルはかなり高いと言えます。
1974年のピークには日量600万バレルが生産されていました。

現在、輸出量は日量約110万バレル程度に押さえ込まれていますが、
同国の石油相は「輸出は制裁解除直後に日量50万バレル増えるだろう」
と述べていますので、輸出余力には自信があると考えられます。
制裁解除は早くても来年春以降とみられていますが、
この分が増産となる原油市場は今後も下押し圧力として意識されるでしょう。

原油価格の下落に伴い、トウモロコシ由来の代替燃料である
エタノールの価格も下落傾向となっており、
現在は5年ぶりの安値水準で推移しています。


米国産トウモロコシが豊作となっている影響からエタノールの生産量が
過去最高水準となっていることは一見喜ばしいことのように思われますが、
一方で米国内のエタノール在庫は前年同期比で+11%となっており、
過去5年平均を200万バレル以上も上回る、いわば供給過剰の状況です。

また、ドル高の影響により米国産トウモロコシの輸出需要の伸び悩みも
懸念されています。そもそも世界的にトウモロコシ需給が緩和していることから、
需要が他国に分散しているものと考えられますが、
やはり主要輸出国である米国の需要低迷は相場の下落を意識させるマイナス要因となっています。


現在、エルニーニョ現象が発生していることから、
今後、生育中である南米において生産に影響が出る可能性も考えられますが、
引き続きトウモロコシ相場も上値の重い値動きが続くものと思われる、、、と津賀田さん。

詳しくはオンデマンド放送で津賀田さんの解説をお聞きくださいね。

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