電力小売り自由化、電力スポット市場の現状と先物市場について [大橋ひろこコラム]
2016.04/14 大橋ひろこ 記事URL

2016年4月からの電力小売自由化を機に電力取引は飛躍的に発展する可能性を秘めています。新たに電気事業を開始する事業者が急増、小売を行う事業者は4月7日時点で280社に達しています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はリム情報開発 電力チームリーダー本間昇さんに「電力小売り自由化と電力取引の今後」について伺いました。

◆契約した事業者が破たんしたら電気が止まったりしないの?!

 
電気の小売事業者の中には、限られた自前の発電設備がしかないところが
大半ですが、電気を送電するのは別事業者ですので、小売り事業者の破綻で
電気が止まってしまうことはありません。

ただし、現在の小売事業者の多くは、ベース電源として旧一般電気事業者から
供給を受ける常時バックアップに頼らざるを得ない現状があります。
小売り事業者が突然電力を確保できない事態に陥った場合はどうなるのでしょう。

実は小売事業者などが旧一般電気事業者から一定量の電気の供給を受けられる
という「常時バックアップ」という契約があります。

3月17日に「適正な電力取引についての指針」が発表されていますが、
「常時バックアップ」について、「電気事業の健全な発達を図る観点から、
一定割合の常時バックアップが確保されるような配慮が必要」と明記されています。

ただし、「新規参入した小売電気事業者があまりに過度に相当の長期間に
わたって常時バックアップに依存することは望ましくない」とも。
常時バックアップに依存しなくても安定的に電気事業が行えるよう、
国は卸電力取引所など卸電力市場の活性化を図っていくとしています。

◆小売事業者らの安定した電力供給のためのマーケットは現在どうなってるの?

活性化策の1つとして4月から実施されたのが、卸電力取引所における
スポット(現物)市場(翌日受渡取引)が365日オープンとなりました。
これまでは株式市場などと同様に土日祝日や年末年始は休場していました。
(これまでは金曜日に土曜日分を含めて3日分が取引されており、
GWなどでは10日分まとめての取引が行われていた)
しかし、電力供給は土日祝日関係ありませんね。

電力需要は気温の変化でも想定した需要から大きくブレたりします。
10日後の電力需要を正確に想定するというのはかなり困難ですね。
365日スポッと市場がオープンとなるため、想定した需要と実際の需要の
ギャップが縮小され、常に必要量をとどこおりなく調達できるようになります。


◆当日、突然の障害で電力調達ができないなんてこともあるのでは?

さらに、1時間前の電力の取引も行える「1時間前市場」も4月から開始
されました。当日急に電力不足が明らかとなった場合でも
「1時間前市場」から調達できるようになったのです。
反対に需要が想定より伸びないと判断された場合、1時間前市場で
余剰分を販売することもでき、よりリアルタイムに近い取引が可能となりるため、
新規参入事業者にとっては安定した事業運営がしやすくなるでしょう。

◆足元の電力供給のバックアップ体制が強化されてきたのはわかりました。
では、小売り事業者が事業計画を立てる上で、将来の価格高騰などのリスクには
どのように対応していくのでしょうか。

現物取引が活性化すれば、必然的に先物市場を活用したヘッジニーズも
高まるとみられます。国は、今回の電力小売全面自由化の実施後、
可及的速やかに電力先物を上場すべきとの方針を示しています。

その上場先となるのがマーケット・トレンドの提供社であるTOCOM。
東京商品取引所です。現在、先物市場の開設に向けた準備を進めています。

先物市場のヘッジニーズとは、、、
たとえば6ヵ月先に自社の電源を一定期間整備のため停止する予定となり、
この期間に不足する電気をスポット市場から調達するとします。
ここで先物市場を活用して買い建てしておけば、仮に6ヵ月後に
現物価格が急騰したとしても先物価格でコストを抑えていますので
値上がり分を相殺できますね。先物市場を活用することで
リスクヘッジが可能となるのです。


特に電気は、気温動向によって需要が大きく変動します。
また需要動向で価格も変動しますから、将来の価格に対するリスクヘッジは
ニーズも高まっていくと思われます。コストの固定化は重要ですね。

今年後半から来年中には上場する方向で準備が進められているようです。
また、電力とともに燃料価格のヘッジニーズも高いため、
今後TOCOMでは現在の原油に加えて天然ガスや石炭の先物市場が
上場される可能性もあり、その動向が注目されます!!

詳しくはオンデマンド放送で本間さんの解説をお聞きくださいね。


ドーハ会合への期待、原油価格と大底確認の金相場 [大橋ひろこコラム]
2016.04/13 大橋ひろこ 記事URL
日経平均が450円上昇と久しぶりに大きく反発を見せた13日水曜日。アルコアの決算が芳しくなかった米株も力強い上昇となった背景には、原油価格の上昇が指摘されています。WTI原油価格は1月と2月に26ドル台まで下落してWボトムを付けてから上昇基調へ。12日のNY市場では42ドル台にまで上昇しています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はエモリキャピタルマネジメントの江守哲さんに
「ドーハ会合への期待、原油価格と大底確認の金相場」についてお話を伺いました。

ロシアとサウジアラビアが12日、原油増産凍結で合意したとの
報道が飛び込んできました。これまでサウジのジュベイル外相は
原油価格の下落阻止を目的とした生産調整について
「減産する用意はない」と発言していましたが、
ロシアとサウジの歩み寄りはかなりのポジティブサプライズでした。

4月17日にはカタールドーハにて生産国らが会合を開く予定ですが
足並みそろわず、生産抑制で合意を取り付けるのは困難とみられて
きましたが、風向きが変わってきたのでしょうか。

江守さんは、これだけの生産国が集まって何も出ないとは考えにくく
何らかの形で生産凍結合意に近いとりまとめがあるだろう、
原油価格は大底を付けた可能性が大きいと指摘。

また、イランは増産を続けていますが、
石油設備の老朽化もあり、経済制裁前の生産量の440万バレル
にまで生産量が回復するのはかなり時間がかかるとのこと。
足元では在庫を放出する形での輸出増であり、
生産量が制裁前を回復するには1~2年(最悪で4~5年)
かかるかもしれないと江守さん。

需給がバランスするのは2017年後半とされてきましたが、
これが早まる可能性が出て来れば上昇に弾みがつく...?

また原油高の背景には金融要因として「ドル安」の面も。

ドル安なので金価格が堅調です。
1~2月はリスク回避で金市場に資金流入が入ったのですが
中国リスクも後退し米株が堅調地合いを維持している中でも
金が下がりません。江守さんは「マイナス金利」が
これから金相場を大きく変えるとお話くださいました。

ここからの金相場の行方は?!

詳しくはオンデマンド放送で江守さんの解説をお聞きくださいね。

原油価格、生産調整の動きに下げ止まるも上値が重いワケ [大橋ひろこコラム]
2016.04/07 大橋ひろこ 記事URL

原油相場は2月までの下値不安は薄れているものの上伸力には欠ける展開となってきました。WIT原油価格は3月17日に1バレル40ドルを上回り約3カ月半ぶりの高値を付けたものの、4月に入ると35ドル台まで売られています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所 柴田明夫さんに
「サウジアラビア、米シェールオイル企業、中国―それぞれの思惑
シェール関連企業の経営が破綻すれば新たな金融危機の恐れ」
と言うテーマでお話を伺いました。

サウジアラビア、ロシアなど4カ国が3月20日に再度会合を開き
他の産油国を含めた増産凍結協議が進展するとの期待がありましたが
その会議が4月17日に延期されたことで失望売りに。

しかもサウジのジュベイル外相は原油価格の下落阻止を目的とした
生産調整について「減産する用意はない」と発言、
改めて市場シェア維持を重視する姿勢をみせています。

会議不参加を表明したイラン原油生産は1月の日量293万バレルから
2月は313万バレルに増えています。ザンギャネ石油相は3月13日、
「生産量が日量400万バレルに達するまで増産凍結に合意しない」と
発言しており、4月17日のドーハ会合への期待も後退してきたことから
原油価格の上値が重くなってきました。

一方、米国のシェールオイル生産には減産の動きが出てきています。

ノルウェーのエネルギー調査会社Rystard Energy社によると、
米国の代表的なシェール事業の損益分岐点価格(2014年時点)は、
Eagle Ford Oilのバレル当り42ドルからWolfboneの80ドルとまちまちですが、
いずれも現在の40ドルを下回る原油価格では持続が不可能な状態。

現状の30~40ドル台の原油価格が続けば、4,000社を超える
米シェールオイル関連企業の3分の1は破綻しかねないというリスクを
孕んだままです。シェールオイル関連企業の経営が悪化し、
倒産急増に伴うこれら企業が発行している高利回り債券、
いわゆるジャンク債の破綻危機が懸念されています。

これら企業の多くがこうした債権を発行して資金調達をしているのですが
フィナンシャル・タイムズ紙は、3月22日の米シェール業界に関する
特集記事で、約1,500億ドルがデフォルトの危機にあると指摘しています。

仮にシェール企業のデフォルトなどが引き起こされれば、
米国での原油生産は一気に減少、生産調整が進むという思惑で
原油価格は一時的には上昇する可能性はありますが、
しかし、米国原油在庫は豊富であり需給がバランスするのは
かなり先になると見られます。

EIA(米エネルギー情報局)によれば、
米国の原油生産量は2015年の日量943万バレルから2016年は857万バレルまで
減少する見通しなのですが、3月25日現在の米原油商業在庫は
5億3,480万バレルと前週から230万バレル増加し、
1983年以来の水準に積み上がっています。

供給面からは生産調整の動きが見え始めてはいるものの
需要面はどうでしょうか。

中国景気の先行きに対する不安から原油輸入が減少するとの見方が、
これまでの原油安の一因となってきましたが、実は2015年、
中国の原油輸入量は約24億バレルで前年比9%増加し、過去最高です。

年明け1~2月の中国の原油輸入は日量710万バレルと、
2015年12月の同780万バレルから減少したものの、高水準を維持。

背景には、地下備蓄設備の建設により、2020年5億バレルに向けた
国家石油備蓄の積み増し計画が(15年末現在1.9億バレル)。
原油が安いうちに積み増そうとするしたたかな戦略ですが、
こうした旺盛な中国からの買いがあってもなお、原油価格は
下落が続いてきたことを考慮すると、やはり供給面に問題があるのでしょう。

今後のポイントを柴田さんに伺っています。

詳しくはオンデマンド放送で柴田さんの解説をお聞きくださいね。

1-3月期 金価格30年ぶりの上昇記録、今後は... [大橋ひろこコラム]
2016.04/06 大橋ひろこ 記事URL

2016年1-3月の第1・四半期、NY金価格は174ドル(16.4%)もの上昇となり、なんと四半期ベースでは1986年以来30年ぶりの上昇を記録しました。この間、TOCOM東京商品取引所の円建て金先物価格は291円高(7%)上昇。NY金に比べると地味な上昇ですが、為替市場でドル円相場が120円から110円台までの円高となったことを考えると健闘したといえますね。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は金融貴金属アナリスト亀井幸一郎さんに
金価格の動向と今後の見通しを伺いました。

そもそもは、イランとサウジの国交断絶から始まり、
中国人民元切下げから世界の株式市場が大幅下落となった
ことなどから、リスクオフムードが蔓延、
世界最大のゴールドETFのSPDRゴールドシェアのゴールド残高は
この1-3月期に176.83トンもの増加となりました。
金額にすると8000億円にも上ります。

この規模は2010年4月にギリシャ危機が発生した翌5月の
108トンもの流入を見せた時に匹敵します。

また、世界的金融混乱から米国の利上げペースが鈍化するのではないか、
との思惑がドル高を止めたために、ドル安金高の流れが加速。
3月のFOMCでは利上げ見通しが年4回から年2回に引き下げられました。

1-3月期に歴史的な上昇を見せた金価格。
足元ではレンジ相場となっていますが、この後再上昇となるのか、
それとも天井ウチとなるのか、、、亀井さんに伺いました。

亀井さんは、原油相場の底打ち感がないことが今後のリスクだと指摘。
原油価格低迷で産油国各国の財政問題が気がかりですが、
ベネズエラは1月にデフォルトの危機だとして非常事態宣言を出しています。

実はベネズエラには中国がエネルギー権益を取るために
かなり多額の投資をしているようで、ベネズエラが仮にデフォルトすれば
中国にも大きな影響を及ぼします。

周期的に訪れるリスクオフ環境が金価格の下値をサポートし、
揉みあいをこなして、再び上昇する可能性が大きいと思われます。
ただし6月くらいまではレンジになる?!

詳しくはオンデマンド放送で亀井さんのお話をお聞きくださいね。

タイの干ばつで大豆油上昇~ゴム価格への影響は?! [大橋ひろこコラム]
2016.03/30 大橋ひろこ 記事URL

イエレンFRB議長の講演で改めて利上げに慎重な発言があったことで、ドル全面安の展開となったことで、29日NY市場で金価格が大きく上昇しました。3月17日のFOMCでもハト派スタンスであったイエレン議長、発言内容に大きな変化があったわけではありませんが、FOMC以降地区連銀総裁らが相次いでタカ派発言していたことで、ドル安修正が入っていたために、金価格も上値重く推移していたところでした。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はコモディティインテリジェンス代表取締役社長
近藤雅世さんにお話を伺いました。

年初を100とするとNY金価格は先週末時点で+13.1%上昇しています。株価が一時下落したことや、ドル高からドル安に反転したことが金価格上昇の要因として挙げられますが、年初から比較しますとすべての商品や株価に勝るパフォーマンスとなっていました。

しかし旧正月を終えた中国の金の輸入量や中国政府による
政府保有金の買い意欲が細っているようです。
中国人民銀行が人民元安を防衛するために人民元買いを行い、
保有する外貨準備が急減しているため、金を買う余力が
小さくなったと近藤さん。

四半期ごとのチャートを確認すると金の価格の動きと
中国やインドの金の需要の動きが良く似ているそうです。

金価格が下げ止まると需要が復活しますが、
価格の上昇時には初めは需要が出ますが、高くなり過ぎると
様子見となり需要が鈍ります。金価格は年初から大きく上昇
したために、実需買いが鈍っているのでしょうか。

原油価格は3月22日の41.9ドルを天井に反落していますが、
先週米国の原油在庫が大幅に増加したためにトップアウトしました。

4月17日の産油国諸国のドーハ会合への期待もありますが
イランやイラクが生産凍結に賛成するかどうかが危ぶまれる中、
仮に生産凍結合意があっても順守率には疑問も。

1月の生産量で凍結できたとしても、それだけでは
原油の供給過剰を緩和することはできず、
需要の回復が見込めない中では「減産」が必要であり、
17日の会合への過度な期待は修正されるのではないか、と近藤さん。

金や原油の今後の見通しについて近藤さんに伺っています。

また、2月のタイの降雨量が北東部でほとんどなかったことで
タイは20年来、ベトナムは90年ぶりの干ばつとなっています。
その影響がコメや、ロブスタコーヒー、パームオイルの生産に
影響が出ており、パームオイル、つまりサラダオイルが不足し、
大豆油の価格が上昇していますね。

タイというと天然ゴム価格動向が気がかりとなりますが、
2月の降雨が少なかった地域はタイ中部から北東部にかけてであり
ゴムの産地ではないようです。
しかしながら最近はゴム農園が北部にも拡大しているとの指摘もあり
現在までのところ、どれだけゴム農園に打撃があるのは不明なのだそう。

ベトナムやマレーシアでも同様な干ばつとなっているため、
東南アジア全体で天然ゴムの樹が枯れるというリスクはあると
思われ、ゴムは売りから入ることは控えた方が良さそうだと近藤さん。

詳しくはオンデマンド放送で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

今週金曜4月1日から放送時間が18:00スタートとなります。
引き続きマーケットトレンドをよろしくお願いいたします。

原油上昇の背景~4月17日ドーハ会合に向けて [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2016.03/23 大橋ひろこ 記事URL

原油価格が堅調に上値を切り上げています。1月と2月に26ドル台まで下落したWTI原油価格は22日㈫に41ドル台にまで上昇しました。原油相場は底入れしたのでしょうか?!

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はみずほ証券 シニアコモディティアナリスト 津賀田真紀子さんをお迎えして、原油上昇の背景と今後のポイントを伺いました。

津賀田さんは原油上昇の4つの材料を解説くださいました。

①4月17日ドーハ会合への期待

カタールの首都ドーハで主要産油国が増産凍結に向けた最終合意を
目指す会合が開催される予定となっており、
世界的な供給過剰に歯止めがかかると期待されている

②シェール生産がようやく減少へ?!

3/18時点で米国内のリグ稼働数はわずか387基とピーク時の約4分の1
となっており、原油生産量も日量906万8,000バレル(前年同期比3.18%)
と5週連続で前年同期を下回っている



③3月期末でヘッジファンドが原油ショートを買い戻し

CFTC建玉明細を見ると非商業筋が3月末の四半期決算を意識し
ショートカバーに動いていることが確認できる

④金融要因~ドル安へ

米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げペースが想定よりも
緩やかになると示唆されたことから、為替相場がドル安基調

ドーハでの会合が生産量の凍結にとどまらず減産まで踏み込めれば
原油はさらなる上昇に弾みを付ける可能性はありますが、
そもそもイランが参加しない見込みであることなどから
その成果には疑問を呈する向きも。

ただ、津賀田さんは、イランの増産余力はそれほど高くなく、
経済制裁解除後すぐさま50~100万バレルの増産が可能とした
イランの石油相の強気の増産発言は、制裁中輸出できなかった
原油の洋上在庫を切り崩しているためで、
老朽化したイランの原油生産施設では、日量20万バレル程度の
増産にとどまるとの指摘もある、として、
イランが参加しないことがそれほど問題ではないという見方も
あることを解説くださいました。

ではここから原油は上昇が続くでしょうか?!

津賀田さんにここからの原油相場のポイントを伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で津賀田さんの解説をお聞きくださいね。

それから、今年で12年目となるマーケット・トレンドですが、この4月から放送時間が変更となります。
これまでは17:30~お聞きいただいてきましたが

4月の放送から 18:00 からの生放送となります。

30分放送時間が遅くなります。

今後もマーケット・トレンドをどうぞよろしくお願いいたします。

2016年4月電力自由化の経緯と今後 [大橋ひろこコラム]
2016.03/16 大橋ひろこ 記事URL

いよいよ4月から、電力の小売が全面的に自由化されます。これまでは契約電力が50kW未満の一般家庭などの利用者は、地域ごとに大手電力会社から電力供給を受けてきましたが、これからは、「新電力」と呼ばれる新規参入企業を含めて自由に電力会社を選ぶことが可能になります。

 

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はリム情報開発 電力チームの戸塚雅美さんに電力自由化の経緯と今後のポイントについてお話を伺いました。

 

○自由化の経緯

 

電力の自由化は、契約電力の大きな分野から始まりました。最初の小売自由化は2000年3月。対象は契約電力が2,000キロワット時以上の「特別高圧」の利用者で、具体的には、複数の施設を有するような大型の工場やデパート、大学、オフィスビルなどです。この時は、全体の電力量うち26%が自由化されました。

 

2005年4月には50kW以上500kW未満の「高圧A」というカテゴリーまで自由化され、スーパーマーケットや中小のビルといった規模であれば、電力会社を自由に選べるようになりました。この段階では自由化された電力量は全体の約60%に達しました。

 

2005年の段階で自由化が非常に進んだようにみえますが、特別高圧や高圧といった設備に電力を供給するには、それに見合った大型の発電設備が必要になります。ところが、新規参入企業は、東京電力や関西電力といった大手電力会社に比べると、保有する発電設備の数は非常に限られていますし、発電能力も小さな規模にとどまります。

 

ということで特別高圧や高圧といった分野では自由化されても、実際の競争というのは限定的な規模にならざるを得ません。特別高圧と高圧の2014年度の販売電力量は全体で373億キロワット時だったのですが、このうち大手電力の販売量が95%、新電力は5%に過ぎません。

 

○官公庁の電力調達入札

 

特別高圧や高圧分野では、新規の事業者は参入しにくいと申し上げましたが、だからと言って、小売の競争が全く進展しなかったわけではありません。特別高圧と高圧向けの販売のうち新電力のシェアは2014年度が先ほど言ったとおり5%でしたが、2005年度は2%弱でした。少しずつ勢力を拡大していると言えます。その競争の実態というと、民間企業の場合、契約の守秘性が非常に高いので新電力からの電力調達の様子をうかがい知ることは難しいのですが、政府機関や地方公共団体といった官公庁による電力調達の情報は公開されています。

 

官公庁が、初めて電力調達の入札を実施したのは、2000年です。電力自由化の旗振り役である通商産業省(省庁再編前の経産省)が、本省ビル用の電力を調達するために入札を実施しました。この時、応札したのは、東京電力と東北電力、そして新電力のダイヤモンドパワーの3社です。結果は、ダイヤモンドパワーが落札しました。

 

新電力にとっては、入札を通じて、政府機関や地方公共団体の顧客を確保することは重要です。こうした官公庁に対する電力供給の実績を積めば、電力会社としての信用につながり、民間企業との取引を広げる足がかりになるからです。官公庁への電力供給は新電力にとって、単に純粋に利益得るための「取引」というだけでなく、「宣伝効果」も期待できます。実際、官公庁は入札でさまざまな施設の電力を調達しています。霞が関に立ち並ぶ中央官庁の庁舎はもちろん、全国の大小さまざまな郵便局や公立の大学や病院、あるいは刑務所など多岐にわたります。地方でも自治体の庁舎や、小中高の学校、警察などといった施設の電力を入札で調達しています。

 

リム情報開発さんが収集した2014年度の官公庁による約1,100件の電力入札では、新電力の契約額は614億円で、大手電力は224億円。供給量も、新電力が34億キロワット時、大手電力が14億キロワット時ですから、官公庁の入札だけでみると、新電力が大手電力を圧倒しています。新電力が2014年度に落札した案件の中には、経済産業省の本庁舎をはじめとして財務省の本庁舎、国会議事堂や国会図書館、最高裁判所、皇居などいった有名な施設も含まれています。

 

さて、4月からの完全自由化に向けて、大手電力や新電力だけでなく新たな新規参入企業も、すでに、いろいろな料金メニューを宣伝しています。あまりにも多種多様で選ぶのに非常に迷うところですね。

 

単純に電力だけの安い料金を求めるのか?特定のカードを利用していてポイント制にこだわる方もいるでしょうし、多少割高でも再生可能エネルギーをできるだけ利用したいという消費者もいるでしょう。また、契約にあたって、期間の縛りが緩いのか厳しいのかということも忘れずに事前確認しておくべきです。もちろん、選択するメニューが生活スタイルと合致しているかどうかは、選択の大前提です。いずれにしろ、電力会社を選ぶ上では、優先順位を自分自身で明確にしておかないと、後悔する危険性が高くなります。

 

リム情報開発が応援する日本エネルギープランナー協会では、電力を含むエネルギー知識を習得できる検定試験を実施するそうです。 戸塚さんは、株式投資同様、電力会社の選択にも自己責任が求められるとお話くださいました。

 

詳しくオンデマンド放送で戸塚さんの解説をお聞きくださいね。

果たして大底確認なのか、コモディティ市況の反騰 [大橋ひろこコラム]
2016.03/09 大橋ひろこ 記事URL

足元で大幅上昇となっている商品市場。

これが大底なのかどうか迷うところです。
果たして大社確認で上昇相場に入ったのか、否か。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。

プラチナとパラジウムが約3カ月ぶりの高値に上昇し強気相場入りしています。
中国でのインフラ支出で自動車の汚染防止装置に使用される両金属の需要が
増加するとの観測が広がったとのニュースや、
主要鉱山会社が設立したワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)
がプラチナは5年連続の供給不足になるとの需給予測を公表したことなども
支援材料と思われますが、売りこまれすぎたことの反動と思われます。

そしてゴム相場も急騰しています。
ゴムに造詣が深い小針さんによると

(1)東京ゴムの先限が1月と2月の二つの安値144.5円でダフル底を形成
(2)タイ、インドネシア、マレーシアの3国が協同して毎月10万トン強の輸出を削減
(3)輸出を削減した分についてはインフラ等での国内消費に回すとの内容
(4)タイ政府は生産社保護のため市中価格より高いキロ当り45バーツで原料ゴム買い上げ
(5)中国の新車販売台数1月時点で昨年9月以降、5カ月連続の前年同期比プラス
(6)米国の新車販売台数は絶好調で、2月は15年ぶりの高水準。
(7)超円高となっていた流れに歯止めがかかってやや円安の方向にむかっている
(8)暴落していた原油価格が反発して上昇トレンドに
(9)ベトナムが90年ぶりの大干ばつとなって天然ゴムの生産に影響する公算
(10)タイでは季節的な減産期入り


産地国がゴム価格の大幅続落に歯止めをかけるべく
政府が協力し合って輸出を制限させて価格支援に本腰を入れていることや、
予想外に中国の新車販売台数が伸びていることも支援材料。

干ばつでベトナムの天然ゴム生産が大きく減少する可能性も。
ベトナム農業省の当局者はAFPの取材に対し、メコン川の水位は1926年以降、
最低水準にまで下がり、最悪の干ばつと塩害を引き起こしている、と述べています。

ではここからのプラチナ、ゴム相場は?!
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

金上昇は継続するか?!テクニカル、サイクル分析とアストロロジー [大橋ひろこコラム]
2016.03/04 大橋ひろこ 記事URL


金価格は12月3日の安値1,045㌦を起点に上昇、2月に上昇が加速、1200ドル台に乗せて尚しっかりと推移しています。ここ3カ月の金上昇の要因を一言で表すと"不安感"に集約されるでしょう。世界各国で「景気への不安」があり、この不安を払拭すべく動いている通貨当局への「政策への不安」も存在します。リスクを回避しようとするマネーが金市場に流入しています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は投資日報社の林知久さんに「サイクル、テクニカル分析で見るここからの金相場」についてお話を伺いました。

金価格上昇の反面、ドルは売られています。
ドル指数とNY金の動きは、ここ数カ月綺麗に反比例の関係にあります。

図は、ドル指数チャートを上下反転させたものを並べています。
2月11日、ドル指数は年初来安値を、NY金が年初来高値をつけました。

興味深いポイントは、金は3月3日にこの高値を更新し上昇していますが、ドル指数は年初来安値を更新していません。
値幅は異なるも、こうした値動きは昨年6~8月のパターンに似ていると林さん。
この時、金相場はラウンドパターン、日本では「なべ底型」と呼ばれるなだらかな弧を描く線形を作りました。
金相場は約1カ月底練りして急進して8月24日に高値をつけて反落。そこから約2カ月また底練りして10月にまた急伸しました。


もし、両相場が今後も同じような形状で相場が進行するなら、
相場は目先一回反落し再度底練りして、2カ月後に再度急伸するという仮説も成り立ちます。

 実は、アストロロジーの大家、サイクル論者のレイモンド・メリマン氏も昨年12月に発売された『フォーキャスト2016』の中で金相場に関して"...おそらく2016年2月に向けて反騰し、そこから3~4月に向けて急落し、そこで17ヶ月、並びに(第2)8.5ヶ月サイクルが同時にボトムを付けるということを意味するのではないか"と書いています。


これはチャートパターンではなくアストロロジー、
天体の動きから導き出された記述ですが、今回の金上昇と相関性が高い
イベントは火星の蠍座入居。金相場は昨年12月から現在まで上昇していますが、
火星は1月3日~3月6日まで蠍座に入居しています。


2004年以降の火星蠍座入居は今回も含め7回発生しているのですが、
期間中5回急上昇し2回が急落しています。
どちらの場合も大きく動くという点では共通しています。
今回の場合は急騰でしたね。

もし今回の上昇も火星蠍座入居の影響であるなら、
今回を除いた4回の上昇は、蠍座入居の終了、即ち蠍座から射手座に
サインチェンジする時間帯前後で軒並み反転下落しているという点に
注意しなければならないと林さん。サインチェンジは3月6日です。
ちょうど2月の米雇用統計の時間帯と重なるため、注意が必要ですね。


しかしながら、NY金相場は2月11日の高値とその翌週に急落した16日の
安値を起点としたトライアングル(三角保合い)を3月3日に上放れており、
保合いレンジである72㌦からテクニカル的に算出される上値目標値は
1,316㌦となることから、このレベルまでの高値はあるかもしれません。

ただ日柄から分析すると上昇相場は終盤に近づいてるのだそうです。
NY金は基本15~21週で一つの節目が出現し、その中で8~11週、
もしくは5~7週ごとに小さな節目が出現すると林さん。


現行相場の起点は12月3日ですから今週で13週目、来週で14週目に入るため、
吹き上げた場合はそこがひとまずの天井となる可能性が高いとか。
小さな節目は12月3日から6週目、そこから5週目につけて、
現在の相場は2月16日の安値から今週2週目で来週が3週目となり、
日柄的に再来週以降は注意が必要です。特に3月15~16日はFOMCですね。


米国時間3月16日に木星と冥王星が120度の関係になるのですが、
この天体位相は昨年10月12日にも発生し、10月15日に金は1,191㌦で
昨年最後の戻りを終え145㌦もの下落となっています。
従って強気の見方も再来週までとなります。

では、この上昇の調整の安値、下落の下値はどのあたりでしょうか?
詳しくはオンデマンド放送で林さんの解説をお聞きくださいね。

高値圏でもみ合いに入った金相場 [大橋ひろこコラム]
2016.03/02 大橋ひろこ 記事URL

ドル建て金現物価格は2月3日に200日移動平均線超えとなると上放れ、8日に1,200ドルを試すまで上値を伸ばした後11日に1,259ドルまで高値がありました。この日はドル円相場が110円台まで下落、リスク回避相場が極まった時と重なりますが、その後、金価格は高値修正局面入りとなるも、押し目底は16日につけた1,191ドルまで。高値圏でのもみ合いにはいっています。

皆さんごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はみんかぶ商品調査部門アナリスト森成俊さんに
貴金属市場の動向と今後の見通しについて伺いました。

その後、2月17日から第2上昇波動入り。
2月11日の高値1,259ドル超えとなると、1,300ドルを目指す展開にも
繋がりそうです。2015年、去年までの地合いだと、突発的な上昇があっても
高値を取った後はあっという間に全値を削る下落に見舞われてきた金相場。
今回は、本格大底形成となったような強さです。

森さんは、今後の米金融政策がカギだとして、
まずは今週末の雇用統計に注目だと解説くださいました。
事前予想は失業率が前月と変わらずの4.9%。
非農業部門雇用者数は前月比19万3,000人増で
1月の同15万1,000人増から大幅に増加予想。
労働市場の不況と好況の分岐点の20万人を大幅に超えると
ドル買い意欲が強まる可能性もあり、金にはネガティブ。

さらに3月15,16日に開催予定のFOMC,で利上げは実施されるのか。
見送られたとしても、今後年内利上げの可能性が強まればドル高となるでしょう。
ドルの動向が最も金価格を左右するとみられます。

需給面では金WTFの残高が増加中。
SPDRゴールの現物保有高は786.20トンとなり、
2月1日現在の669.23トンから約17.5%の急増しています。

投機筋も金買いに動いています。
CFTC建玉明細をみると大口投機家の買い越しは2月23日現在、
14万4,978枚まで増加。1月26日現在、5万9,040枚から
約1カ月で約3倍近くまで増加しています。
過去最高レベルの買い越し幅は25万枚程度であり、
まだまだ資金流入余地はあるとみていいでしょう。

プラチナ価格も金上昇に連れ高となって上昇してきましたが、
それでも金とプラチナの価格差は縮小するどころか拡大傾向。
金はマネーとしての側面を買われており、金とプラチナのサヤは
およそ300ドルに拡大したままです。

ここからの金、プラチナ見通しは?!
詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

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