天然ゴム価格の下落の背景と今後のポイント [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.06/15 大橋ひろこ 記事URL

ギリシャの再選挙を17日の日曜日に控えてマーケットは閑散、、、?!積極的に手がけ難い展開となる中、今日、日銀が金融政策決定会合にて、追加金融緩和の見送りと、政策金利を0~0・1%とするゼロ金利政策の維持を全会一致で決めました。これを受けてドル円相場は79円を割り込む下落となっています。円高進行、、、これは国内商品にとっても下落圧力となります。本日お話いただいたゴム価格もTOCOM市場で大きく値を下げる結果となりました。

皆さん御機嫌如何でしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケット・リスク・アドバイザリーの津賀田真紀子さんに
天然ゴム価格の現状と今後の見通しについてお話を伺いました。

特に今月に入ってから天然ゴムの下落スピードが加速しています。
やはり欧州問題再燃で商品市場全体がリスク回避ムードとなっており、
ユーロが売られ代わりにドルが買われることにより、ドル建て資産の売りが
加速しやすくなっているというという背景があります。
17日にはギリシャの再選挙が控えている他、
スペインの財政赤字削減策についても疑問視されていることから、
引き続き積極的な買いが入り難い展開が続く可能性が高いと津賀田さん。

天然ゴムといえば自動車向けのタイヤ需要にも注目する必要がありますが、
ここ最近の経済統計から見て、変化はないのでしょうか。

ゴムの最大の消費国である中国の5月のPMI(製造業購買担当者指数)が
4月から急激に悪化していることは要注目材料。
中国のPMIは国内のラジアルタイヤ(乗用車等に用いられているタイヤ)の
「生産量の前年比増加率」と相関性が高いため、
PMIの悪化は中国国内の天然ゴム需要の減少がイメージされやすく、
天然ゴム相場にとって弱材料となるのだそうです。
また、中国の自動車総販売台数は依然として高水準を保っていますが、
これも「前年同月比で見た場合の伸び率」が急速に鈍化していることから、
中国の経済成長の停滞が意識されており、
このことが心理的な弱材料として作用していると考えられるのです。

では供給サイドからの材料は現在どんなものがあるでしょう。
現在は増産期にあたります。
このため、世界最大の天然ゴムの生産国であるタイでは
集荷量が5月後半から急速に増加しています。
これまで、同国の生産量の不安定さは天然ゴム相場の下支え材料でしたが、
現状の集荷量から考えると、ひとまず供給不安は払拭されたとみていい…?!
毎年、タイの輸出は5月~9月にかけて増加していく傾向があるため、
今後しばらくは需給緩和ムードが続くと見られています。

弱材料ばかりが目立つ状況ですが、価格押上要因としては、
近年の経済発展に伴い、4月以降タイの最低賃金が大幅に
引き上げられていることが挙げられます。
つまりこれが、生産コストの上昇につながる懸念があるということ。
バンコクだけに限って言えば、3月から4月にかけて
いきなり40%もアップしています。
天然ゴムの生産地周辺が同様の上昇率になっているとは考え難いですが、
おそらく、それなりに上昇している可能性が高いとみられることから
生産コストに占める人件費の上昇は中長期的に相場の下支え要因として
作用すると見られる、と津賀田さんは指摘されています。

詳しくはオンデマンド放送で津賀田さんの解説をお聞きくださいね。


マーケット・リスク・アドバイザリー津賀田真紀子さんと


原油とシェールガス価格との乖離をどうみるか [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.06/08 大橋ひろこ 記事URL

資源食糧問題研究所代表 柴田明夫さんと

原油が急落しています。3月1日には110ドル台まで高値があったのですが、80ドル前半まで大きく下落しています。北海原油、ドバイ原油も100ドルを割っています。
背景には欧州問題の再燃や、米国の原油在庫が1990年以来の高水準にあることも売り材料となっているのですが、中長期的にも原油価格の圧迫要因とされているのが、米国で起こっているシェールガス革命。

この番組でも何度か取り上げていますね。

シェールオイルの大増産で北米の2倍の産油国に?!
http://blog.radionikkei.jp/trend/alpha/entry-211637.html
シェールオイル革命で日本のLNG輸入はどう変わる?!
http://blog.radionikkei.jp/trend/alpha/entry-218794.html
シェールガス革命についてはリンク先を参照してくださいね。

今日は資源・食糧問題研究所代表 柴田明夫さんに
「原油とシェールガス価格との乖離をどうみるか」という
テーマでお話を伺いました。

通常、熱量等価による天然ガスの原油換算価格は、
100万Btu当り天然ガス価格の6倍と言われています。
過去10年間の原油換算の天然ガス価格をみると、
最近は12ドル(天然ガス価格2ドル×6)台まで低下しているのですが、
依然、原油と天然ガス価格との乖離は約8倍もあります。

何故このような大きな乖離があるのか、
また今後どのような形で両者は収斂していくのか。。。柴田さんに伺いました。

理由の1つとして考えられるのは、両者の用途の違い。
原油は用途の大半がガソリンや軽油など輸送用燃料需要に対して、
天然ガスは発電用や家庭用の燃料需要です。
天然ガス自動車が普及するまでには時間がかかる。
このため、天然ガス価格の急落が直ちに石油に代替するわけではないのだそうです。

しかしながらシェールガス革命が、世界的な天然ガス需給緩和⇒石油需給の緩和に
つながる可能性は高いとみられています。
米国では2004年までは、天然ガスの供給不足懸念が高まり、
2030年には世界のLNG輸入の2倍の規模である3億9000万トンの
LNG輸入が必要とされていました。米国市場向けにカタール、豪州、ロシアの
LNGプロジェクトが始動し、メキシコ湾岸にも多数のLNG受け入れ基地が建設中だったのですが、、、
このシェールガス革命。今や米国では天然ガス余剰感が高まっており、
年間4億トン近い米国のLNG輸入需要が消滅した格好です。

ただし問題がないわけではありません。シェールガスを掘り出す際に
岩盤の割れ目から注入する大量の水と薬品
(どのような薬品が使われているかは明らかにされていません)が
環境破壊、環境汚染を招くことが懸念されているのです。
問題が大きくなれば環境規制がシェールオイルの生産コスト上昇につながる可能性も。
今後のエネルギー事情とは?!
詳しくはオンデマンド放送でお聞きくださいね。


金の採掘コストからみた今後の金相場の行方 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.06/02 大橋ひろこ 記事URL

スタンダードバンク東京支店長 池水雄一さん

「こんな時だからこそ、金の独自要因をしっかり分析しておきたい」
今日の話は金の採掘コスト。
これまで金は生産コストから上に乖離して上昇してきたためあまり話題になることはありませんでした。1900ドル台の史上最高値圏から400ドル近く下落して小動きが続く金相場、昨今はギリシャのユーロ離脱など外部要因に引きづられていますが、こうした外部要因によるセンチメントの悪化が改善した場合、金はどのような動きを見せるのでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はスタンダードバンク東京支店長池水雄一さんにお話しを伺いました。

その昔、金の採掘コストは数百ドル程度(500ドルとか600ドルとか)
だったかと記憶していますが、なんと現在は
1100ドルにまで上昇しているのだそうです。
(鉱山会社毎に異なりますが、大手の金生産コストの平均です)

生産コストには大きく3種類あります。

①キャピタルコスト 採掘資本を集めるコスト
②エクスプロレーションコスト 探鉱コスト(鉱山を探すコスト)
③オペレーティングコスト 採掘から運搬までトータルコスト

人件費の上昇や燃料費の高騰などインフレも影響して
ここ数年は毎年12~15%も生産コストが上昇しているということで、
仮にこの先も生産コストが年15%上昇すると仮定して計算すると
3年後の2015年には1900ドルにまでコストが上昇することになります。
(12%計算でも1730ドル)

これをどのように捉えるかはそれぞれかも知れません。
現時点では1100ドルまで下値余地があるではないか、
という見方もできるでしょう。
現にプラチナは生産コスト1400~1700ドル程度と言われていますが、
コストとトントン、、いやちょっとコスト割れしているんじゃないか、
というところまで売られています。

池水さんは過剰流動性相場にはなんら変化がなく、
通貨価値が薄くなっている現状において
リスク回避で金も一緒に売られているが、
これらの材料は金の強気に働くことを考えれば、
金はそろそろいいところまで下げているとお話しくださいました。

今夜の雇用統計の内容を受けて、
QE3期待が出てきたことから金価格は急騰、
1600ドル台に乗せてきていますね。

それからプラチナ。

生産コスト割れじゃないか?!というところまで売られていますが、
その背景には欧州でのディーゼル車離れが進んでいるという話も…。
池水さんによると、昨年の欧州のディーゼル車比率は46%、
ピークの55%から大きく減少しているのだそうです。

これまで税制で優遇されてきた軽油ですが、これが昨今
ガソリンと軽油の税率の違いがなくなってきているため、
軽油の価格が上昇してきていることなどが一つの要因。

そしてガソリン小型車が売れ筋となってきていることも
関係しているのだそうです。
ハイブリッド車は高価なため、価格の安い小型車が人気。
またエコの観点からもガソリン車のほうが排出ガスを抑える仕組みが
優れているというところまで技術革新が進んで来ているとか。
欧州はCO2排出の環境規制も厳しいですものね。

ディーゼル車の触媒がプラチナ。
ガソリン車の触媒がパラジウム。

これからはパラジウムの時代?!
昨晩の1400ドル割れではさすがに買いがはいりました。
そして今夜の雇用統計でプラチナも上がっています。
ここからのプラチナ価格の行方は?!
オンデマンド放送で池水さんの解説をお聞き下さいね。


シェールオイル革命で日本のLNG輸入はどう変わる?! [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.05/25 大橋ひろこ 記事URL

セキツウ常務取締役山内弘史さんと

5/19 NHK BS1にて「シェールオイルを掘り起こせ~新たな石油鉱床の衝撃」というドキュメンタリー番組が放送されました。周辺に石油や天然ガスを豊富に含む、新たな資源層「シェール鉱床」から石油を採掘することが可能となり、米国がオイルブームに沸いています。シェール層の掘削が可能になれば、北米大陸の石油産出量はサウジアラビアとロシアの二大産油国の合計を上回ると言われているのです。この番組にアドバイザーとして制作協力をされたセキツウの山内弘史さんが今日の番組ゲストです。以前当番組(マーケットトレンド)に出演し、シェールガス革命について解説されたことがきっかけでNHKからコンタクトがあったというのですから嬉しいではありませんか。

皆さんごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はセキツウ常務取締役の山内弘史さんにお話しを伺いました。

シェールガスとは地下2,000~3,000mの頁岩(シェール)層に
閉じ込められた天然ガスです。
その存在は1970年代からわかっていたのですが、
採掘は技術的に無理とされていました。

地元の独立系採掘業者が地道に採掘に取り組んできたことで
1990年代終わり頃から技術的な生産が可能となってきました。
採掘コストが高いため、これが商業生産ベースに乗るには
石油価格・ガス価格の上昇が必要であったために
2006年に原油価格が80㌦バレルを超えるようになって
ようやく軌道に乗ってきました。

生産量は2000年から2011年で17倍となり、米国の天然ガス
生産量の30%を占めるまでになっています。

このシェールガスの増産とこの冬の大暖冬のせいで米国の天然ガスは
在庫がジャブジャブ、過剰状態。(118年間の観測史上4番目の暖冬)
お陰で天然ガスは2ドル前後にまで価格が低迷しています。

こうした中、韓国やインドが米国のLNG輸入契約を締結。
現時点では米国にガスを液化する設備が整っていない為
(これまでは輸出していなかったためになかった)
実際に輸出されるのは2015年からとなりますが、
それでも現在より10ドル近く安い価格で韓国、インドはエネルギーを
輸入することが可能となると見られています。

日本が現在輸入しているLNG価格は17ドル。
現在日本はLNGを中東、インドネシア・マレーシアなどから輸入しており、
その価格が原油価格リンクとなっているため、原油価格が高騰する中で
高いLNG価格で輸入せざるを得ませんでした。
日本も安価な米国の天然ガスを輸入することはできないのでしょうか?
米国から輸入できれば もっと安くなるとの期待が渦巻いています。
三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅・・・ 日本の商社も動いています。
日本のLNG輸入の今後について、山内さんに伺っています。
詳しくはオンデマンド放送をお聞き下さいね。

NHK BS1の「シェールオイルを掘り起こせ~新たな石油鉱床の衝撃」は
27日(日)20:00~再放送されます。見逃された方は是非御覧ください。


金に動意、不透明要因が強気の逆シナリオ [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.05/18 大橋ひろこ 記事URL

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 芥田知至さんと

ウォール・ストリートにはSell in Mayという格言がありますが、今年も格言通りの相場となっているようです。元々はヘ6月のへッジファンドの決算期から逆算して5月には株を売って遊びに行け、という意味合いなのですが、今年はこれに加えてギリシャのユーロ離脱、JPモルガンの巨額損失などの不透明要因が加わり、リスクオフが鮮明となって来ました。

皆さんごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は三菱UFJリサーチ&コンサルティング芥田知至さんに
世界経済とコモディティというテーマでお話しを伺いました。

芥田さんは米国の追加緩和観測の後退、中国景気の減速懸念、
欧州の財政金融危機が再燃することへの懸念が強まって、
リスク資産全般が売られているものの、米国・日本の景気の先行きは
底堅いとお話しくださいました。

現在のマーケットの最大の関心事は、欧州問題、ギリシャ再選挙。
今日になって国民支持が緊縮財政派にあるという報道が出てきましたが、
再選挙の国民の選択は?!
ギリシャの民意は経済合理性がない・・・という懸念は拭えません。
ドイツのメルケル首相と、フランスのオランド新大統領の
メルコランド体制でこの危機をどのように切り抜けていくのか、
政治的な落としどころを探る動きが続くのではないか、とのこと。

コモディティはこうした波乱の前から、実は3月からすでに下落を
開始していたのですが、芥田さんは相場としてはおもしろい局面だと指摘されます。

多くの株式やコモディティの市況が、チャートポイントや
心理的な節目を下回ってきています。
銅は1トン=8,000ドル
WTI原油1バレル=94~95ドル
金1トロイオンス=1,550ドル
米10年債利回り1.8%
S&P500の1,350ポイント付近
ダウの12,750ドル付近などを下回ってきたなどなど・・・。

米国の金融市場が比較的安定的に推移している現状において、
ドル資産をベースとする投資家にとっては、
ある程度のリスクをとって大きなリターンを狙う動きが
出てきやすい場面かもしれないとお話しくださいました。

金については、大手ヘッジファンドが再び買い増す動きをみせていたり、
米大手金融機関のアナリストが市況の大幅上昇見通しを示したりしています。
Fedによる追加金融緩和の可能性が再び強まるというシナリオのようです。

さて、ここからの注目ポイントは?!
詳しくは芥田知至さんの解説をオンデマンド放送で
お聞きくださいね。


イラン核開発問題はどうなっているのか?原油市場の行方 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.04/28 大橋ひろこ 記事URL

今週末からGW入りですが、
このGW中に日本のエネルギー問題がクローズアップされることになるでしょう。
北海道の泊原発が5月5日に運転を停止することが決まっていますが、
そうなると日本の原発は全て停止してしまうことになります。
となるとエネルギー資源を持たない日本は全てを輸入に頼らざるを得ないのですが、
これが今後の日本の未来にどのような影響を及ぼすでしょうか。

皆さん御機嫌如何でしょうか。大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト藤沢治さんにお話を伺いました。

藤沢さんによりますと、2011年度の貿易統計の中で
全体の輸入の中に占める鉱物性燃料輸入の割合は33%。
これまでは20%程度でしたので、かなり増加してしまっています。
今年全ての原発が全て止まってしまうということになると、
さらにこの割合が増えることになります。
2011年度は天然ガス輸入だけで5.2兆円が支払われました。
こうした輸入に関わる為替が円安要因となるとの指摘もあります。
また産業界への影響は・・・・?!
大飯原発の再稼働があるのか否かが日本国内の問題だけでなく
海外勢にとっても「日本売り」の機会を伺う意味で
大きな注目の材料であることを
念頭においておかなくてはならないようです。

さて北海ブレント価格は、バレル当たり120ドル程度で推移。
3月の平均よりは大体5ドル位低下しています。

これは、4月14日にイランとP5+1との会合が開かれたことや
中国の経済成長のやや鈍化、ユーロ圏の経済見通しの不安などから
先高観が後退していることなどが背景にありますが、
そもそもイランの問題がなければ需給はじゃぶじゃぶの供給余剰であり
もっと安くてもいいはずだと藤沢さんは指摘されます。
イランの問題は5月の会合(23日)で再燃する可能性があり
これがバレル当たり100ドル以下には下がらない理由となっているようです。

ではここからの注目点ポイントは?
イラン問題はどのように見ればいいのでしょうか?
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんのお話をお聞きくださいね。

また、今日はWTIでなくブレント価格での予想を頂きましたが、
原油先物市場では大きな変化が起こっており、ブレントの4月の売買高が
ニューヨークのWTIを凌駕。今や世界の指標原油はブレントオイルになっています。
実際に現物取引の60%はブレント・リンクということで
国際指標はWTIからブレント価格へとシフトしています。


天然ゴム相場の行方 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.04/21 大橋ひろこ 記事URL

マーケットリスクアドバイザリー津賀田真紀子さんと

来週末からもうGWに入ります。
ここ2年ほど「偽りの夜明け」に楽観したマーケットが激しいしっぺ返しを食らったのが5月ですが、今年もGW前の来週に日米の金融政策の発表が注目されており、リスクを念頭に置いておきたいところ。何事もなければ(日米の中央銀行が市場の期待に応えれば)アメリカの株価はもう一段高、日経平均も一段高を見込めるような環境でしょうか?

皆さんごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットリスクアドバイザリーの津賀田真紀子さんにお話しを伺いました。

特にコモディティ市場はこのところ冴えない値動きが続いています。
金などは金融緩和待ち相場の様相を呈しており、独自要因では動いていません。
緩和待ち相場ということは、緩和がなければ更に下がることとなりますが、
著性投資家ジム・ロジャーズも1200ドルくらいまで下げたら買いたい、と
目先は大きな調整局面であるといったコメントをしており、
ここからの独自要因での上昇は難しそう。

では他の商品はどうでしょう。
天然ゴム相場も上値の重い推移が続いています。
なぜこのような動きになっているのでしょうか?

天然ゴムの主な用途は自動車のタイヤ。
特に、世界で最も需要が大きい中国の動向が今後の天然ゴム相場を左右するカギと
なるのですが、13日に発表された1-3月期の中国のGDPは前年比8.1%鈍化となり、
中国の成長減速がコモディティ市場ではネガティブ材料となっています。
これがゴム相場の重しになっているのでしょうか・・・?!

津賀田さんは中国の自動車総販売台数は堅調で、
中国汽車工業信息網の発表では、3月は183万8,572台と3月としては
過去最高を記録しているものの、問題は中国の自動車総販売台数を
前年同月比で見た場合、2010年1月をピークに増加率が低下していることが
気がかり材料となっているとのこと。
しかし、8%台の成長率というのは、他の新興国と比較してもかなり高いものであり、
多少の鈍化があったとしても、そのボリュームは大きく、需要の鈍化から価格を
押し下げるほどのものではないと津賀田さんは分析されています。
中国はソフトランディング路線を上手くハンドリングできている結果だと
見ているということですね。
供給面からみると天然ゴムの主要輸出国であるタイの集荷量は
2010年後半以降減少傾向となっている他、
近年は輸出量も頭打ち状態が続いています。
しかし、一方では中国の輸入量全体に占めるタイ産の割合は増加傾向にあり、
2月は69.9%と2004年以降では最高を記録。
しかも、世界の天然ゴム生産量に占めるタイのシェアは3割、
インドネシアも3割弱ですが、中国がインドネシア産の輸入量を増やす
動きは見られていません。これは、トン当たりの輸入コストで見た場合、
タイ産が一番割安なためだとか。
中国が天然ゴムの輸入をタイに依存し続ける状態が続けば、
当然のことながらタイの現物価格の上昇に繋がって行きますから、
天然ゴム相場にとっても下支え要因となりますね。

現在は外部要因(金融要因)に左右されやすい状況となっている上、
リスク資産が再び回避される流れとなっていますが、
天然ゴム独自のファンダメンタルズが弱まっているわけではないため、
中長期的には堅い値動きが続くのではないか・・・・
と津賀田さんは指摘されています。

詳しくはオンデマンド放送で津賀田さんの解説をお聞き下さいね。


GFMS Gold Survey 2012 金2000ドル予想 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.04/14 大橋ひろこ 記事URL

スタンダードバンク東京支店長 池水雄一さんと

「今は追加緩和があるかないか、それだけ。ファンダメンタルや需給は全く関係ない相場に

なっています。」このところの金相場、弱気の声が大勢で昨年の1900ドル台の高値が天井だ

ったというような弱気の声が台頭してきていましたが、先週末の雇用統計の結果が思わしく

ないことから、にわかにQE3観測が持ち上がってきました。
今はQE3があるかないか、その1点にマーケットの関心が集まっており、他の材料ではほとん

ど相場が動かないのだそうです。

皆さん、ごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はスタンダードバンク東京支店長池水雄一さんに
金価格の動向と今後の見通しを伺いました。

金融緩和期待に振り回されているマーケットですが、こうした中発表された
GFMS Gold Survey 2012の内容について池水さんにお話を伺いました。

なんとGFMS、ゴールドは2000ドルの可能性もある、と強気の予想。

そして底値は1650ドルと予想、これはまさに現在のレベル。
ここからはもう下値余地なく、金は上昇相場に入ると予想しています。

池水さんが意外だったというのはその理由。
元来GFMSは、需給に基づくファンダメンタル要因分析からの
予想を出すのですが、今回は今後の金の強気予想の要因として
QE3を上げているということ。ファイナンスの側面からの予想を
したことは過去に例がないのではないか、とお話くださいました。
それだけ、現在のマーケットは金その物の需給ではなく、
金融要因で動いているということですが、
この追加緩和予想というのは金相場にだけではなく、
株式、債券、商品全般とあらゆる
マーケットの関心材料となっていますね。
すなわち、自力ではこれ以上支えられないところまでこれまでの
緩和政策をマーケットが織り込んでしまっているということ。
追加緩和がなければ持たないということです。

そして追加緩和が発表されれば、過剰流動性から
金市場に再び資金が流入するだろう、ということです。

さらに池水さんはGFMSの2012Surveyから

2011年の中央銀行の金買いは前年の6倍だったこと、
2012年は四半期あたり100トンで年間、
計400トンの買いを予想していることや、
地金の現物需要は37%増加して1209トン。これは史上最高であること、
中国の宝飾需要が15%増加して過去最高であり、
2012年はさらにその記録を塗り替える見込みであることを
解説くださいました。
皆が弱気に傾いている今、再び2000ドルの強気予想を出してきたGFMS.
詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。


大統領選挙と金融・貴金属マーケット [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.04/07 大橋ひろこ 記事URL

金融・貴金属アナリスト 亀井幸一郎さんと

今日の日経新聞に「金相場下げ基調 米緩和観測後退でマネー流出」という記事が掲載されていましたが、亀井さんは「機運、全てはセンチメントですよ、センチメントが変わればまた緩和期待にマーケットが動くことになるでしょう」と解説くださいました。このところの金融市場はすっかり「金融政策相場」となっています。バーナンキ議長の発言に一喜一憂、QE3(追加緩和策があるのか、ないのか、と言った予測で大きく動かされています。

皆さんごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融・マーケットアナリスト亀井幸一郎さんにお話を伺いました。

今年2012年は米国大統領選挙を中心に、すでに終わったロシアや
これから始まるフランスの選挙、また秋の党大会を境にした中国の指導部の
交代など大国での政治の動きも金市場に間接的に影響するといいます。

特にアメリカ。

米国での政権政党の交代は往々にして金融市場の流れを変えてきましたが、
今年次期政権がどうなるのかによっても
FRBへのプレッシャーも変わってくるといいます。

1929年の大恐慌の際も、あらゆる対策による景気回復認識から
引き締めに転じた途端に再び景気が冷え込んでしまったということが
あったのだそうです。バーナンキ議長はこの恐慌論の研究者。
追加緩和策がないとは考えにくいのです。

緊縮財政に踏み切らざるを得ない来年2013年を前に、
今年年末には、あらゆる減税サポート策の期限が切れてしまいます。
ブッシュ減税、オバマ給与減…。

今、ギリシャソブリン問題が落ち着いていることから
マーケット全体が楽観に傾いており、金利がつかない金投資よりも
魅力的な投資先に資金シフトが起こっているのですが、
今週はスペイン国債の入札が不調に終わるなど、問題解決だ、として
欧州リスクから目を背け続けることがいつまでできるのか、
というムードにもなってきていますね。

欧州ソブリンリスクが再燃すれば、
センチメントはガラリと変わってしまいます。
株価が暴落するなどのリスク回避相場に陥る事態となれば
「伝家の宝刀」を抜くことになるだろう、というのが亀井さんの見方。
その時、金市場は再び輝きを取り戻すこととなるのです。

また、共和党のほうがウォール・ストリートに近く
マーケットにはプラスなのではないか、と言う従来のイメージと
現在は違ってきているようです。

現在オバマ内閣で財務長官を務めているのが元NY連銀総裁のガイトナー氏。
NY連銀総裁というのは、FRBの副理事なんですね。
ガイトナー氏はグリーンスパン氏が議長の時代からのFRB副理事で、
FRBのスタンスを熟知しています。

このガイトナー氏を財務長官に据えることで、政府と中銀の風通しがよく、
柔軟な金融政策、景気支援が司れると言えるのですが、
一方の保守ティーパーティが唱えているのが、緩和反対!
ドルを刷りまくってドルの価値を薄めるな、という「強国アメリカ」支持ですので、
景気回復時の支援が必要な時期にはそぐわぬ思想、価値観なんですね。

こうした背景から、現在のところオバマ政権が優勢と見られていますが、
選挙前には壮絶な政治的駆け引きが繰り広げられるでしょうから、
これがマーケットの波乱要因となるでしょう。
特にオバマ政権と風通しのよいFRBバーナンキ議長の発言による
ヘッドラインには注意が必要ですね。
彼は一貫して慎重な見方を貫いているのですが、
マーケットのセンチメントによっては、
言葉の一部だけがクローズアップされてマーケットの撹乱要因になるのです。
詳しくはオンデマンド放送で亀井さんのお話をお聞きくださいね。


需要は減退しているガソリン価格が高騰するワケ [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012.03/30 大橋ひろこ 記事URL

株式会社セキツウ常務取締役 山内弘史さんと

昨晩、WTI原油価格が105ドル台半ばから102ドル台へと急落する局面がありました。フランスのエネルギー相が「フランスとアメリカ・イギリス・日本は市場に向けて数十億バレルの石油を放出することについて協議を行っている」と述べたことがきっかけです。このところの原油価格の高騰が今後の実態経済へ与える悪影響を懸念して、価格を沈静化させようと「戦略備蓄放出」を検討している、、、こうしたニュースが数週間前にもありましたが、現在アメリカのガソリン価格は3ドル90セント台と4ドル大台目前に迫っており、11月に大統領選挙を控えたオバマ大統領にとっても頭の痛い問題となっています。

皆さんごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は株式会社セキツウ常務取締役の山内弘史さんにお話を伺いました。

原油、ガソリン価格が高騰する背景にはイラン制裁問題があり、
イスラエルがイランを急襲するのではないか、
エネルギーの大動脈ホルムズ海峡が閉鎖されるのではないか、
といった緊迫した状況からのプレミアム分が乗っているとされています。

というのも、ガソリンの需要は減少傾向にあり需給面からは
価格を支える材料がないのが現状なのです。

日本のガソリン需要ピークは2004年度の6,148万kl
2010年度は5820万klでピークに比べて328万kl,5.3%減
となっています。
また 米国のガソリン需要のピークは2007年の929万b/d
2011年はピーク比55万b/d,5.9%減。

何故、ガソリン需要は減少しているのでしょうか。

山内さんはガソリン需要の現状の構造的要因
5ポイントを解説くださいました。

①口動態の変化 日本では段階の世代 米国では戦後のベビーブーマーが
        老齢化し車を運転しなくなった

②環境対策車の普及 軽自動車・小型車 低燃費車 電気自動車 
          ハイブリッド車 天然ガス・LPガス自動車
          ヨーロッパ中心にディーゼル車への転換

③若者の車離れ   車は必要な時にレンタルするものという価値観に変化
④失業率の高止まりと年収の低下  給料は右肩上がりではなくなった
⑤ガソリン価格の上昇   高いガソリンは使わない傾向に

それでもガソリン価格が高止まりしている背景には
地政学的リスクが燻っていることが挙げられますが、
仮にイスラエルがイランを攻撃すれば、イランは
ホルムズ海峡封鎖に踏み切るだろうことが予測され、
レバノン,シリアなども巻き込んだ紛争に発展するものと
山内さんは指摘されます。
サウジなど穏健諸国も「イラン指示・イスラエル批判」に
出ざるを得なくなり、こうした事態となれば原油価格は
150~170㌦、あるいは200ドルという見方も出始めていますが
急騰は避けられないでしょう、と・・・。

しかしながらアメリカは大統領選挙を控え、ガソリン価格の高騰が
続けば選挙戦にも影響してきます。
それで、冒頭の「戦略備蓄放出」、こうした議論がマーケットの
急落要因となりますので、心に留め置いてくださいね。

今後のシナリオについて詳細はオンデマンド放送で
山内さんの解説をお聞きくださいね。


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