原油価格底入れの条件、ここからの新材料とは [大橋ひろこコラム]
2016.01/15 大橋ひろこ 記事URL

原油価格下落が止まりません。そもそもの下落は「供給過多」に尽きるのですが、更なる下落があるでしょうか。ここからの原油価格動向を読むうえで何に注目しておくべきか。更なる下落を招く可能性がある新材料、あく抜けとなり得る「底入れの条件」などを検証いただきました。

 

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今回は番組初登場、よそうかい・グローバル・インベスターズ代表 松本英毅さんにお話を伺いました。

 

1:アメリカの在庫貯蔵能力を超えスポット市場へあふれた時

毎週水曜日、EIAから発表されるアメリカの原油・石油製品在庫統計が原油価格の変動要因となっています。増え続ける原油在庫の数字が発表される度に、原油価格下落が加速するというパターンが繰り返されていますが、原油の貯蔵能力の限界とされながらも、まだ地味に在庫増ペースが続いています。陸上タンクの貯蔵能力が限界に達しても、海上タンカーを借りての洋上在庫という手段があり、スポット市場で安価な原油を買って先物市場で売るといった鞘取りによる在庫を抱える取引が続いているようです。いよいよこの「在庫」を抱えることができなくなり、在庫が市場に放出されスポット(現物)市場にあふれ出れば、更なる価格下落を招くでしょう。在庫上限がどこなのか明確な数字は分かりませんが、在庫の増加が止まり、なおかつ減少もしなくなったなら、いよいよスポット市場への流出するサインかもしれません。在庫水準の変化を注視しておくこと。

 

2:中国の備蓄が止まった時

一般ニュースで「中国景気減速による消費鈍化」が原油価格の下落要因と解説されることもあるのですが、確かに消費量は鈍ってはいるものの、中国は安価な原油を購入して備蓄に回しているため、輸入量は決して減少していません。中国の輸入減による需給の緩みではない、ということは勘違いしないでおきたいポイント。ただ将来の懸念を先取りしているということですね。ただし、中国とて備蓄能力の限界はあります。中国の原油備蓄がとまり、いよいよ輸入が落ちて来れば、原油価格はさらなる下落を招く可能性は否定できません。

 

3:ドル高による国際商品価格低迷~米利上げペースは?

金融要因も原油をはじめとした国際商品価格下落の一因です。米利上げの影響は資源国や新興国通貨安を招いており、資源国は通貨安から更なる増産体制にはいるなどの悪循環。人民元安が止まらないのも、米国の利上げに起因するとの指摘もあり、2016年米国が粛々と金利を引き上げることで他通貨安が進み、金融市場の混乱がさらに拡大することとなれば、米国は利上げのペースを再考せざるを得ないとの見方も。松本さんは3月の利上げは実施される可能性が高いが、その後ドル高が加速し、金融市場の混乱が大きくなれば年後半の利上げは難しくなることもある、として、最終的にドル安となれば、原油価格も反騰すると解説くださいました。

 

4:シェール関連企業の社債デフォルトリスク

原油安によるシェール企業の採算悪化で、ハイイールド債のデフォルト懸念が高まっています。仮に比較的大きなシェール関連企業のデフォルトがあった場合、一時的には原油価格の上昇も見られるかもしれませんが、結局は、大手に吸収され生産は継続されるとみられます。実際に原油生産量が落ちるかどうか、、その点を見極めないと単発的な値動きに終わるでしょう。


 これらの材料が原油価格をどのように動かすでしょうか。

松本さんに、詳しくお話を伺っています。
オンデマンド放送で松本さんの解説をお聞きくださいね。

下落続いた2015年のコモディティ、反騰の2016年相場へ?! [大橋ひろこコラム]
2015.12/30 大橋ひろこ 記事URL

マーケット・トレンド 2015年最終放送日となりました30日のゲストは、番組初登場のエモリキャピタルマネジメント代表の江守哲さん。今日は2015年最後の放送ということで、2015年のコモディティ市況を振り返り、2016年を展望いただきました。 

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

2015年、商品市況は下落が続きました。
原油、金、プラチナ、鉄鉱石、、、あらゆる商品銘柄の下落の止まらぬ1年と
なりましたが最大の上値圧力は「ドル高」だと江守さん。

米国の利上げがいつになるか、が焦点だった2015年でしたが、
12月のFOMCでようやく正常化に向けた第1歩を踏み出しました。
来年2016年も継続して4回ほどの利上げが見込まれていますが、
来年のドルの動向も2016年の商品市況を占う大きなファクターとなります。

利上げの思惑を織り込む形で進んできたドル高ですが、
ドル高がさらに進むのか、材料出尽くしでドル高が終焉するのか、
商品市場にとっては非常に大きな違いとなりますね。

江守さんはドル高からドル安へ、そしてコモディティの巻き返しの
1年となる、と2016年を展望くださいました。

金融面からはドルの動向がコモディティ価格を大きく左右しますが、
需給面も弱かった2015年。特に中国の景気減速と消費の減退が話題と
なりましたが、需給面からの買い材料は未だ見えてきません。

しかし江守さんは、需要増ではなく価格低迷による供給減が顕著と
なってきたことで供給面からの価格が押し上げられる可能性も大きいと指摘。

また、景気循環とサイクルから見ても2016年は株上昇の一服と
コモディティ反発の芽があるそうです。

2016年の金融市場がどのように推移するのか。
ポイントはドルの動向となってくるようです。

詳しくはオンデマンド放送で江守さんの解説をお聞きくださいね。

2015年も1年ご愛聴いただきましてありがとうございました。
皆様、どうぞよいお年をお迎えください。

低迷する原油価格、2016年のポイント [投資α情報(大橋ひろこ)]
2015.12/25 大橋ひろこ 記事URL

2015年の原油価格は下落の1年。為替市場では米国利上げや欧州の量的緩和政策が焦点となる中でドル高が進行、金融面からの国際コモディティ価格下落も原油安の一因でしたが、やはり米国シェール革命から米国がサウジアラビアを抜いて世界一の産油国となったことで世界の原油需給が緩んだ事実が大きく、これは今後の原油価格にも長く影響してくる構造的な変化と言えるでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はオイルエコノミストの藤澤治さんに2015年の原油市場を振り返っていただき、来年2016年の原油価格を展望していただきました。


11月,12月と原油価格は一段安となり、年間の安値を更新しました。
WTI原油価格は12月21日33ドル台へと下落する瞬間も。
そもそも期待が大きくなかったのですが、12月4日のOPEC総会では、
日量3000万バレルの生産枠目標を上回って増産状態となっている問題を
認識しながらこれを是正する新たな生産目標すら決定できず、
現状を容認してしまう結果に市場は大きく失望。

米国利上げはドル高につながるとの認識から商品市場全般に
上値を抑える要因となりますが、12月16日アメリカは9年半ぶりの利上げを決定。

さらに、クリスマスのニューヨークの気温が15~6度という
観測史上まれにみる暖冬に暖房油需要が伸びないとの思惑で
原油価格は下落基調を強めています。

藤澤さんは来年の原油価格を占うポイントは世界経済と地政学要因だと
指摘されます。藤澤さんの懸念は米国の景気後退と中国経済のリスク。
さらに原油安で産油国の窮状が資金の循環を妨げることで新興国、
資源国経済が低迷することもリスクとなってきます。

2015年はISの台頭で世界のテロ激化が印象に残る年となりましたが
中東の更なる混乱で、原油供給の途絶があれば、原油価格は急騰するリスクも
あり得るとして、このシナリオの起きる蓋然性は高いと解説くださいました。

また、米国の原油生産量は、現在の価格($35-40/バレル)が続けば、
シェールオイルの生産が持たないことから、2016年は供給減がポイントに。

経済制裁が解かれるイランの原油輸出再開やイラクの原油増産、
米国の原油輸出再開(40年ぶり、1月から日量60万バレルの輸出が見込まれる)
など、需要の伸びが供給増に追い付かない現状では
来年の上半期は過剰が続くと考えられますが
価格が40ドルで低迷する状況が続けば、シェールオイルの減産は
意外と早いかも知れないと藤澤さん。

来年以降の原油価格予想、ポイントを詳しく伺っていますので
オンデマンド放送で是非藤澤さんの解説をお聞きくださいね。

日銀の補完措置発表で大荒れのマーケット [大橋ひろこコラム]
2015.12/18 大橋ひろこ 記事URL

日銀が動きました。12月17~18日の日銀の金融政策決定会合に期待する向きはほとんどなかったため、「補完措置」発表にマーケットは大混乱。すわ追加緩和拡大かと日経平均は500円超の上昇、ドル円相場も123.50円台まで急騰しましたが、冷静に中身を吟味すると「補完措置」なる内容で、一転して日経平均、ドル円相場は大幅下落となりました。日経平均は上下に900円も動く乱高下。日銀の狙いは一体なんなのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は外為どっとコム総合研究所の石川久美子さんをお迎えし日銀、FOMC、ECB、政策相場に揺れる為替マーケットをテーマにお話を伺いました。


石川さんには、今回の日銀の発表内容について解説いただいたほか、
12月16日のFOMCでのアメリカの利上げ発表、
12月3日のECBでの追加緩和策発表にも触れていただいています。

この12月は日米欧の金融政策発表でマーケットが大きく動かされた故、
まだまだ金融市場は「政策相場」が続いていることを改めて認識させられた
印象です。市場は金融政策を予想し、それを織り込む形で動いていきますが、
事実は市場の予想通りであっても予想を裏切る内容であっても
市場関係者の予想通りの値動きとなっていない印象です。

ECB理事会を受けてユーロ安は加速しパリティを目指すと思っていた
市場は、期待外れの追加緩和策に失望し、ユーロが急騰しました。

FOMCでのアメリカの利上げは市場の予想通りの結果でしたが、
事実が出ればドル安となるとした予想が市場に広く蔓延したために
FOMCの前にはドル安が進んでしまっていたため、FOMC後には
素直にドル買いが出る相場となりました。

そして日銀・・・・。

ETF現在の買い入れ枠3兆円に加えて3000億円の枠を新設
長期国債の平均残存期間を7年~12年に長期化
REIT銘柄別の発行額の買い入れ限度額枠引き上げ
金融機関から買い入れた株式の売却を完了する期限2026年3月まで延長
(保有していた株式の市場売却を予定通り2016年4月に再開)

などが発表されました。

日銀は02年11月、株価下落で金融機関の損失が拡大するのを防ぐため、
金融機関が保有する株の買い取りを始め、04年9月に買い取りを終了。
07年10月に売却を始めたのですが、リーマン・ショックを受けて、
08年10月から売却を停止していました。

来年4月に日銀が保有していた株の売却を再開するというニュースも
市場関係者の心理を圧迫したように思うのですが、どうなのでしょう。

石川さんには、こうした各国の金融政策を受けて
来年2016年のドル円相場、ユーロなどがどう動くのかを展望いただきました。

詳しくはオンデマンド放送で石川さんの解説をお聞きくださいね。

原油下落で在庫増も、米国原油輸入増の謎 [大橋ひろこコラム]
2015.12/11 大橋ひろこ 記事URL

原油価格が下げ止まりません。12月4日のOPEC総会で減産合意などの価格支援材料は決まらないだろう、として事前の期待はなかったものと思われますが、それでもOPEC総会通過後に原油価格の下落に弾みがついた恰好です。そもそも期待がなかったとはいえ、それでも需給は緩む一方。原油価格はどこまで下値を切り下げるのでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はエネルギーアナリスト大場紀章さんにOPEC通過後原油価格下落の背景と価格上昇の条件などをお伺いました。


ゴールドマンサックスがWTI原油価格は20ドルにまで下落するリスクがある、
と予想したことで、20ドルという数字が独り歩きしている印象もありますが、
それだけ、価格上昇要因が極めて少ない需給環境であるということです。

確かにこの価格下落で、アメリカのシェール企業の経営は苦しく、
米国シェール生産は4月のピークから最新のデーターでは12%もの
生産減となっています。わずか12%程度、ということで、シェール減産が
価格支援材料となっていない現状ではあるもの、このペースで減産が続けば
1年後にはシェール生産全般の30-40%にも及ぶ可能性がある数字で、
OPECとアメリカのシェア獲得競争も来年2016年には
最終局面へと入っていくものと考えられます。

足元では、シェール企業、資源関連企業のハイイールド債(ジャンク債)
市場の急落が金融市場へと悪影響を及ぼす可能性が懸念され始めていますが、
第2四半期のシェール関連企業のキャッシュフローの8割は債券利払いなどに
回されているということで、資金繰りはアップアップ。

第2四半期の原油価格はそれでも50-60ドルあったことを考えると
第3~第4四半期にかけて、30ドル台にまで下落し、さらに価格下落となったシェール関連企業の
利払い負担はさらに増していると思われ、今後さらに資金調達も苦しくなっていくでしょう。

アメリカの原油在庫はほぼ上限に達しており、この先は洋上在庫
(海上にタンカーを確保して保管する)としていくしか保管場所がない
というところまで来ているようですが、アメリカの原油在庫が増加している
背景には、なんと安価な原油を輸入しているという事実が存在するようです。

これだけ在庫が増加しているのに、なぜ輸入しなくてはいけないのか?

これは投資家目線に立たないと理解できない話ですが、
今、原油のスポット価格(現物)はみるみる安くなっており
先物価格との鞘が拡大しています。いわゆるコンタンゴ状態。
現物、期近物が安く、期先に行くほど価格が高いという順鞘にある、ということです。

投資家らは、安い現物の原油を買って、期先物の原油を売るという
取引をすることで、その価格差(鞘)を手にすることができるのです。

こうした鞘取りが横行する過程で、原油が輸入され在庫が増加して
しまっているという負のスパイラルが発生しているとみられますが、
しかし、これも、大きな価格差が存在しているからこそ儲かる取引で
鞘が縮小してくればその妙味は低下します。

また、陸上在庫が限界に達すれば洋上在庫へと保管方法を
変えなくてはなりませんが、洋上在庫はタンカーを借りなくてはならない
ため、コストが大きい。鞘取りで儲けられる利幅に対してコストが上回る
ようだとその取引には妙味がなくなりますね。

原油価格の今後を見るには、現物、期近物の価格と先物価格の価格差も
考慮しておく必用がありそうです。

大場さんは、このシェア争いの末、アメリカのシェール生産が
大きく減少し、OPEC産油国がチキンゲームの勝者となるところまで
くれば、OPECも減産に動くこともあるのではないか、と将来を見通して
くださいましたが、それは2016年後半になろうかと、、、。
2016年秋のOPEC総会では動きもあるでしょうか。

足元はまだ下値余地が残るもののさすがに20ドル台へと下落する
ようだと、別のリスクが噴出するため、30ドル台が最終局面ではないか、
と大場さん。ただし、この低価格はすぐに解消される環境ではないようです。

詳しくはオンデマンド放送で大場さんの解説をお聞きくださいね。

クッシング貯蔵能力限界近し、原油またも下落か [大橋ひろこコラム]
2015.11/27 大橋ひろこ 記事URL
WTI価格が再び下げ足を強めてきました。9月から11月初旬まで45ドル~50ドル台のレンジで安定していたように見えましたが、この2か月のレンジを下方ブレイク、40ドル節目に近付きつつあります。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は株式会社セキツウ常務取締役 山内弘史さんに
「在庫高でまたも原油価格下落」と言うテーマでお話を伺いました。

現在、米国の原油在庫は1億バレルも過剰です。
2015年11月20日は488.2百万㎥(2014年11月21日 383.0百万㎥)
前年同期比で127.5%も増加しています。

WTI原油価格は,3月に42ドル台まで大きく下落した後に
4~7月にかけては反騰し、60ドル近くにまで回復してきたのですが
60ドル前後の価格であれば、シェールオイル生産は減少しないことが確認できました。

(ただしその後8月に42ドル台へと下落してことで
リグ数・生産量ともに減少しています。今後40ドルを割りこむような
水準まで来た場合に生産がどう対応していくかに注目ですね。)

原油生産が大幅減少とならぬまま,夏場のガソリン需要期が終了、
製油所定修期入りとなったことで、原油処理量も落ち、
原油需要が大幅減少してしまっています。

トレーダーらが注目しているのがクッシング在庫。
9月25日の5,297万㌭がボトムとなり在庫は11月20日に5,860万㌭へ増加
してきており、4月17日のピーク6,220万㌭に接近しています。

クッシングの貯蔵能力(タンク容量)は7,080万㌭とされています。
まだ余裕があるようにみえますが、実はオペレーション上は
貯蔵能力をフルに使うことはできないのだそうです。

オペレーション上は85%の6,018万㌭で満タン。
つまり、あと158万㌭でクッシングの貯蔵は溢れてしまうのです。
100万㌭程度ですとたった1週間でも増加するリスクがあるとか。

これ以上、クッシングへの貯蔵ができないほどに在庫があふれてしまう
リスクがある状況なのです。では、オペレーション上の貯蔵能力は
なぜタンク容量の85%なのでしょう。

実は揺れた場合にあふれ出るリスクがあるためタンク上部5%には
原油を入れないのだそうです。そしてタンク下部10%は
スラッジ(砂やほこり)が溜まることや、浮き屋根の着底を防ぐ
などの理由からデッドスペースとすることが決められているのだそう。

ということで、タンク容量の85%で満タンとなってしまう
クッシングの原油貯蔵能力。あと1週間程度であふれるかもしれません。

また、米国北東部の中間留分在庫(ディーゼルや暖房油)も超高水準。
11月20日現在の東海岸(PADD1)の在庫は61.1百万㌭で
前年同期比69.3%増となっています。

夏場のガソリン需要増に合わせた原油処理量の急増で
中間留分が過剰生産となってしまったことが影響しているのだそう。

これから冬です。暖房油は寒くなれば需要増となる期待も
もてるのですが、今秋・今冬は高気温・大暖冬予想。
実際シカゴの初雪は11月20日で昨年よりも47日も遅く、
ニューヨーカーは11月に入っても半袖シャツ姿で歩く姿も・・・。

11月上旬の本土48州の平均気温 57℉ 13.89℃で
平年比3.33℃高、昨年比3.89℃高です。まだまだ冬本番という季節では
ないのですが、どうも今年は暖冬のようですね。

また、米国だけではありません。世界在庫も歴史的高水準にあります。
OECDの石油在庫は9月末2,936百万㌭ 前年同期比108.3%。
年末には2,952百万㌭,同109.4%で昨年末に比べて2億5,400万㌭も増加しています。

背景には
①OPECとサウジが大増産していること。
②ロシアが1,110万㌭/日と旧ソビエト時代以来の高生産
③イラクが420~430万㌭/日とフセイン時代の過去最高に近い
④イランは制裁解除で即座に50万㌭/日増産
④原油価格が半値以下となっているのに石油需要がそれほど伸びない。
⑤中国の国家備蓄用原油輸入がなんとか価格を40㌦台に維持しているが,
これが鈍化する原油需給は余計にジャブジャブに。
⑥世界的に暖冬で中間留分在庫が急増。

などの要因が上げられますが、すなわち需給はじゃぶじゃぶ。
買い材料はほとんど見当たりません。

山内さんは、むしろまだ原油価格が40ドル台にあるのが不思議だ、
として、今後の価格下落リスクについて解説くださいました。
詳しくはオンデマンド放送で山内さんの解説をお聞きくださいね。

金価格短期上昇も再下落の公算、しかし8年サイクルボトム近し [大橋ひろこコラム]
2015.11/20 大橋ひろこ 記事URL

金価格は11月18日、1070ドル台にあった下値サポートを割り込み年初来安値を更新。12月のアメリカの利上げが目される中でのドル高が金価格を押し下げていますが、短期的には買い優勢の相場展開となりそうです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は投資日報社の林知久さんにお話しを伺いました。

金と銀は現在「強気ダイバージェンス」の状態。
金は7月24日の安値を更新しましたが銀はまだ8月26日の13.91㌦を割り込んでいません。
またXAU指数も9月11日の安値42.72を割り込んでいないため、
目先3市場全ての相場が新安値を更新しない限り強い相場となります。

金は11月16日の高値1,097.4㌦、XAU指数なら48ポイントを
引け値ベースで上回ると、売り玉の買戻しが入ってくるとみられ、
来週から再来週にかけて1,125~1,130㌦を試す展開があるのでは?!
と林さん。

ただし、買い相場は短期的なものだそう。

林さんは「ヘリオ射手座ファクター」という天体現象に注目。
(11月20~30日まで発生)金やユーロ相場を上昇に導きやすいと
される時間帯だそうですが、2012年10月以降は上昇するものの長くは続かず、
むしろその上昇から大きな下げを併発する事が少なくないのだとか。

目先の相場が上がったとしてもジオコスミック的に、このファクターの
中間点である来週25日前後、もしくは再来週の11月30日付近で
上昇は終了すると分析されています。


金融版投資日報11月23日号ではギャン理論からみた金相場の展望が
掲載される予定ですが、ギャン理論のサイクル分析は
若干メリマンサイクルとカウントの違いがあるが、
昨年11月からある長期サイクルが始まっており、
このサイクルの基調は弱気であるという点では一致しているのだそうです。

現在12カ月目に入るのですが、このサイクルは短くても
起点から13~14カ月程度の日柄が必要で、現状では日柄が若干足りないため、
本当のボトムは12月から来年1月あたりに付けるというのが
綺麗な形なのだそうです。この点においても、大局ではまだ下落波動は
終了していないことを示唆しているということですね。

ただ、一般的に金は年末に向けては上昇しやすいというアノマリーが
あったような気がしますが、、、、。

林さんは2008年以降、節目となる安値は昨年11月7日のケースを除くと、
年末12月か年初1月に出現する事が多く、近年は年末高にならないことが
多いと指摘。過去には12月高値を演出することも多かったのですが、、、。
12月は高値、もしくは安値を示現するケースが多く、
相場の転換点となりやすいということです。

また12月第三週の16日には注目のFOMCにてアメリカが金利を
引き上げると目されています。
実際に利上げ実施が決定されるであろうFOMCの時期まで
戻りは売られやすい地合いは継続するでしょう。

しかし、悲観することはありません。
その先の長期サイクルでは、金はいよいよ8年サイクルという
長いサイクルの終了地点に差し掛かっています。

起点は2008年10月ですので、終了は2016年10月ということになりますが、
きっちり8年ちょうどで転換するということでもありません。

前回の8年サイクルで金相場は起点から3年間で1,200㌦上昇しました。
「夜明け前が一番暗い」と言われるように、
金相場にとって年末年始に陰惨な下げ場面があれば、
そこは千載一遇の大底かもしれないということです!

現物を買うか、現受けするつもりで先物を買うか、
国内なら限月のない「東京ゴールドスポット100」を
余裕資金を潤沢に要所要所でちょこちょこ買っていくと
5、6年後に大化けするかもしれないとお話くださいました。

短期は買い、さっと手じまって再下落に備え、その後の大きな下落では
長期的な買いを仕込むというような戦略ですね。
もちろん投資判断は自己責任でお願いします♪

また、林さんはプラチナの戻りにも注目、ということで
南アフリカの通貨ランドが大底を入れた可能性に言及。
プラチナやランド相場についても伺っています。

詳しくはオンデマンド放送で林さんの解説をお聞きくださいね。

予想以上の市場開放―TPP大筋合意と農業への影響 [大橋ひろこコラム]
2015.11/13 大橋ひろこ 記事URL

10月5日、5年にわたって行われてきたTPP(環太平洋経済連携協定)が10月5日、大筋合意されました。TPPは、農業分野を含む高いレベルでの自由化、ルール形成の重視、知的財産、競争政策、環境、労働、分野横断的事項など21分野に及ぶ包括的交渉です。その先にはFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)が見据えられています。国内農業への影響が大きいことから「聖域」とされた重要5品目(コメ、麦、豚肉・牛肉、乳製品、砂糖などの甘味資源作物)の内、3割が関税撤廃、全農産物の8割の関税が撤廃されることが決定しています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は「予想以上の市場開放―TPP大筋合意と農業への影響」
資源・食糧問題研究所 柴田明夫さんに伺いました。


重要5品目については以下の通り。

コメ・・・現行の最低輸入量(ミニマムアクセス)77万トンとは別に、米国7万トン、オーストラリアに8,400トンの輸入枠

牛肉・・・現行38.5%の関税を15年で9%に
豚肉・・・協定発効10年目に、1kg当たり482円の重量税を50円に引き下げ。

小麦・・・国が製粉会社に売る際に輸入価格に上乗せするマークアップ(事実上の関税)を9年目までに45%削減。

乳製品・・・ニュージーランドに対しバター・脱脂粉乳の輸入枠(生乳換算7万トン)。※生乳8トン⇒バター1トン

砂糖・・・500トンの試験輸入用TPP枠を設ける。


すべての品目について高いレベルでの自由化を目指すTPPの中で、
重要5項目の関税撤廃を回避できたことは大きな成果だと
政府は評価していますが
問題は、今回の関税見直しが重要5項目に留まらないところことです。


これまで国際交渉で例外として守ってきた農林水産物834品目のうち、
約400品目の関税が撤廃されることになったのですが、
ブドウ、キウイフルーツ、ジャガイモ、トマトなど
多くの野菜や果物が協定発効と同時に関税ゼロとなるほか、
日本酒、しょうゆ、茶など多岐にわたり関税が撤廃される内容。
これらは、それぞれの産地で、特産品として育成してきたもので
今回の決定はまさに「寝耳に水」


政府は直ちにTPP総合対策本部を設け「守りから攻めの農業」に転換し、
若い人が夢を持てる農業を行えるように万全の対策を講ずる
としていますが、柴田さんは、そのための具体的な対策に欠けることを
懸念されています。

その対策は

農地集約→規模拡大→6次産業化で付加価値を付け→輸出に道を拓く

というものですが、これまでの対策をなぞっただけで
新味はありません。

柴田さんは供給サイドに加え需要サイドの対策こそ重要で
なによりも消費者が安全で信頼性の高い国産品を買い支える
取り組みや仕組みを作り、それを行政が支援することが望まれると
しています。TPP発効により、将来農業に対するやる気が失われれば、
食料安全保障のために必要な一定数の農家と農地を
維持することすら覚束なくなるため、対策は急務ですね。

ということで、柴田さんはTPP発効は
企業のビジネスチャンスが広がる一方、
農業にとっては厳しい内容であると解説くださいました。


TPP発効までの今後のスケジュールですが

①12カ国で正式な協定文作成

②各国政府がそろって署名
~米大統領は議会に対して、署名の90日前までに署名の意図を通知
60日までにテキストを公開
(11月5日に実施しており、従って2016年2月3日以降に署名可能)

③各国はそれぞれ国会(議会)に承認手続き。並行して、必要に応じて国内法を整備。

④各国が順次批准

⑤発効へ
 条件:全12カ国が批准
12カ国の署名が2年以上経過し、GDP80%を超える6カ国で批准

各国議会承認が得られなければ発効とはならないのですが、
それでも2年以上が経過し承認が得られた6か国のGDPが80%を
超えれば全12か国が批准されなくともスタートする、ということで
最長でも2年後にはスタートします。

もちろん、12ヵ国批准できたタイミングで即発効ですので
もっと早い可能性もありますが、、、

詳しく派オンデマンド放送で柴田さんの解説をお聞きくださいね。

資源関連企業、資源価格下落で窮地に [投資α情報(大橋ひろこ)]
2015.11/06 大橋ひろこ 記事URL

FRBが12月利上げの可能性を示したことで、ドル高再加速となるなか、商品市況は再び下落圧力にさらされています。ドル高という金融要因が国際商品価格の下押し要因であることだけでなく、中国の景気減速による需要後退も需給を緩めており、価格低迷は長期化の様相を呈しています。そんな中で資源を扱う企業にはレイオフや事業閉鎖などのニュースが相次いでいます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員芥田至知さんにお話を伺いました。

景気に敏感な銅やアルミニウムなどベースメタル。
アルミは10月下旬に2009年6月以来の安値をつけていますが
10月16日には、中国最大手の中国アルミが甘粛省にある最大の精錬所を閉鎖すると発表。

 10月22日には、スイス系資源大手のグレンコアが43%を保有する
センチュリー・アルミニウムが米サウス・カロライナ州の精錬所について、
電力会社との交渉で競争力のある電力価格を獲得できない場合は操業を停止すると発表。
アルコアは11月2日に、米国内で稼働しているアルミニウム製錬所4カ所のうち、
3カ所の稼働を停止すると明らかにしています。

こうした大幅減産の発表を受けてアルミニウム相場は、
やや反発する動きとなっていましたが、銅、亜鉛、鉛など、
大幅減産が発表された他のベースメタルの例をみても、
減産だけでは市況を反転させる力が十分ではない、
というのが現在の市場環境のようだと芥田さん。
特にアルミニウムは、中国での供給過剰が根強く、
中国のアルミニウム製品が海外に輸出され、
国際市況の押し下げ要因になっている状態は引き続き変わらないだろうとしています。

プラチナ生産で世界3位のロンミンは株主割当増資ができない場合、
事業閉鎖に追い込まれる可能性がある、と報じられています。

また10月30日米石油メジャーのシェブロン は、
2016年の設備投資額を25%縮小するとともに、
従業員の約10%を削減する方針を明らかにしました。
早期の原油価格回復は見通せないとして対応を急ぐものです。


これら全ての苦境の原因にあるのが商品価格の下落ですが、
いよいよ米国のオイルメジャーにもその波が押し寄せているとは。
このまま商品価格の低迷は長期化するでしょうか。

資源の王様、原油価格について芥田さんに伺いました。

1月頃に対イラン制裁が解除され、イランからの原油輸出が
増加する見込みですが、イランは、制裁が解除されれば
ただちに日量50万バレルの増産が可能としています。
当面、需給の引き締まりは、起こりそうにない状況です。

注目される12月4日OPEC総会。
昨年冬のOPEC総会では、原油価格が70ドル台に下落する中、
生産目標を日量3000万バレルに据え置く決定がなされたために
(減産しなかった!)原油相場の下落が加速しましたが、
今回もサウジアラビア、UAE、クウェート、カタールなど
シェアの維持を重視する主流派と、
ベネズエラ、リビア、アルジェリアなど減産により
価格を下支えしたい他の加盟国との意見の相違が埋められるかどうかが
焦点ですが、減産は見送られ現状維持となる公算が高いというのが
コンセンサスとなっています。

その背景は?原油価格の今後は?
詳しくはオンデマンド放送で芥田さんのお話を
お聞きくださいね。

12月OPEC総会、イランの増産分はどうバランスさせるか [大橋ひろこコラム]
2015.10/30 大橋ひろこ 記事URL

原油価格はトレンドな気小動きが続いています。中国経済への過度な不安感は薄れたものの、需要は伸びません。米国のガソリン需要は価格の安さから9月前年同月比では、3-4%増と好調となりましが、レンジ相場が続いています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はオイルエコノミストの藤沢治さんにお話を伺いました。

世界的に見ると原油の需給状況は、相変わらずの供給過剰です。
故に価格が上昇しないのですが、
IEAは10月の石油市場報告で、2015年の石油需要を再度上方修正し、
2014年比で日量180万バレル増としました。
米国と中国の石油需要が相変わらず強いとしています。


ただ、藤沢さんによると多くのアナリストが
石油需要は伸びても日量130-150万バレル程度だろう、と
IEAの予測は過大と見ているとのこと。

12月4日に次期のOPEC総会が予定されていますが、
減産することはないというのがコンセンサス。
それでも事前にいろいろな交渉が成される過程で
価格を動かすことはあるかもしれません。


市場に放出されますが、イランの増産分を何処が減らして
対処するのかが問題となってきます。
イランは制裁が解除されればすぐに日量50万バレルの増産は可能
としており、その分をほかのOPEC諸国が減産しなければ
価格はさらに下がってしまいますね。

おそらく話合は纏まらずOPECの生産量は
イランの増分が追加されることで来年は今年より多くなるというのが
マーケットの見方です。
従って2016年中に需給がバランスすることは無く、
相変わらず供給過剰になると藤沢さんは解説くださいました。

一方で米国の原油生産量は、やや減少しています。
シェールオイルの生産減少が徐々にではあるが減少傾向であり
この先石油掘削リグ数はこれから更に減少するかに注目ですが、
米国の原油生産量は、未だ昨年の同時期より高く原油在庫が
積みあがっています。

ただし、短期的に冬に向かい暖房湯の需要シーズンであるため、
11-12月には価格は少し回復すると見込んだファンド筋が
原油ロングにしている模様。
NYMEXでは、ファンド等の非当業者のNet Long Position(買い越し残)が
徐々に増えてきており、取組高に対する割合は17.5%と
8月の12%より増えています。この先ロングが積みあがっていく過程で
価格が上昇していくでしょうか。

藤沢さんには今後のWTIブレント価格展望をいただいています。
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。

 全43ページ中16 ページ   前の10件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 [16] 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 次の10件