中国豚肉価格高騰、米国産大豆に及ぼした影響 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.10/09 大橋ひろこ 記事URL
ここ数年、底を這うような値動きを続けたシカゴ穀物は、5月後半~7月にかけて2~3割急伸する場面がみられましたが、8月以降、穀物は再び下値を探る展開となっていますが、9月30日には大豆が9ドル台に反騰。中国企業が30日、米国産大豆を最大60万トン購入したとトレーダーが明らかにしたことに反応したものですが、ここから大豆市況は?!

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所 代表 柴田明夫氏をお迎えし「アフリカ豚コレラの拡散と米中貿易戦争

―中国豚肉市場と米国産大豆に及ぼした影響―」をテーマにお話を伺いました。


中国向けの大豆は11月~来年1月に出荷される予定です。
中国の輸入業者に割り当てられた無関税枠の購入で、
今週は最大200万トンが購入される見通し。
来週にも予定されている閣僚級の米中通商協議への期待も高まっています。

一方、終わりの見えない米中貿易戦争、中国を中心に蔓延するアフリカ豚コレラ、
米中西部コーンベルトを襲った天候不順、悪化する米農家の経営悪化、
地球温暖化と気候大変動など穀物市場には不安材料も散見されます。

中でも、中国で蔓延したアフリカ豚コレラ(ASF:African Swine Fever)。
※強い感染力と致死性をもつウィルス性の伝染病。
宿主としての豚を通して感染し、いまのところ有効なワクチンが無い。

世界最大の大豆(ミール)消費国である中国では、
昨年8月よりチベット自治区、新疆ウイグル地区で発見されたASFが
瞬く間に中国全土に拡散しました。
今やベトナム、カンボジア、韓国でも感染豚が確認されています。

中国の養豚飼養頭数は2016年時点で4億5112万頭、
世界の飼養頭数9億8179万頭の半分弱を占めています。
(FAOSTAT調べ:日本は931万頭)

しかし、農業農村省によると、ASF感染による殺処分により
飼養頭数は8月、前年同月比38.7%減少(2億7067万頭は)と伝えられています。
ASFの感染地域では、小規模(50頭以下)の養豚農家が
養豚を断念し始めたとも報じられているのです。
これが中国の豚肉市場にはどのような影響を及ぼしているでしょうか。

米農務省(Livestock and Poultry)によると、豚肉生産量は、
2016年の5425万トン(世界全体1億1139万トンの48%)から
2019年では4850万トンまで減少する見通しです。

消費量も5624万トンから5050万トンに減少が見込まれていますが、
生産量の落ち込みほどではありません。
不足分約200万トンは、

1)豚肉輸入の増大
2)鶏など家禽(かきん)肉へのシフト

で賄うものとみられますが中国の2019年の豚肉輸入量は220万トンと予想され、
口蹄疫やPED(子豚のかかる下痢)発症で輸入が増えた2016年を超える見通しです。



ASFの拡散→豚肉生産の減少の影響は、
中国の豚肉小売価格上昇→食料品価格の引き上げ→消費者物価上昇というかたちで庶民生活の打撃となります。

2019年8月の中国の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.8%上昇しています。
上昇幅は2013年11月以降6年振りの大きさ。
中国では、消費者物価構成品目の3分の1は食料品で、食料品の中心は豚肉。
豚肉の8月の小売価格は同47%上昇。
これだけでCPIを1.08ポイント押し上げた格好です。

中国政府は、社会安定のためCPI上昇の上限を3%と設定しており、
何らかの対策に動かざるを得ない状況にあります。
市場では、早晩、中国政府が大量の豚肉を緊急輸入せざるを得ないとの
憶測が流れているのはこのためです。

また、ASFの感染拡大により、養豚業が大打撃を受けた結果、
大豆(ミール)の需要が減退しました。
これが米中貿易戦争の長期化と相まって、
中国の大豆輸入量は、2017年の9405万トンから2018年には8300万トンに減少。


2019年は8500万トンまで輸入回復を見込んでいるものの
すでに中国の豚肉市場および大豆輸入は往年の面影を失っています。
詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で柴田氏の解説をお聞きくださいね。
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

膠着のドル円ここからのテーマ、英ブレグジットとポンド [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.10/02 大橋ひろこ 記事URL
10月に入りようやく秋めいてきました。今年もあと3か月。ドル/円相場、まだ今年10円も動いていませんが、何故膠着を強めているのでしょうか。そして、年末に向けてのポイントは?!

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はソニーフィナンシャルホールディングス シニアアナリスト 石川久美子氏をお迎えし、膠着のドル円相場、年末に向けてのポイントと英ブレグジットとポンドについてお話を伺いました。


10月1日の中国建国70周年記念イベントへの配慮でしょうか、
米中貿易交渉は10月10日に再開されるまでは、手掛かり材料に欠ける日々。
9月FOMCでは予想通り0.25%の利下げが実施されましたが
年内打ち止め感も出てきたことから、ドル金利低下に歯止めがかけられています。


9月の米国のISM製造業景況指数の悪化はショッキングでしたが
製造業は米国のGDPの2割程度。
10月30日のFOMCまでは今週の雇用統計をはじめ、米指標を見ながら
年内の追加利下げの有無がテーマとなってくると思われます。


米国は昨年までの利上げサイクルから利下げに政策の大転換を行ったものの
9月ECBはマイナス金利をさらに深掘る利下げと年内のQE再開を決定。
10月1日のRBA豪州準備銀行でも0.25%の利下げが発表されました。
世界の利下げ競争が激化するなか、ブレグジットに揺れる英国の
MPC委員のソーンダース氏が英国の利下げに言及、
ポンドにも緩和観測が高まりつつあります。


10月31日が英国とEUのブレグジット交渉の期限。
新首相のジョンソン氏はEUとの間でのブレグジット案がまとまらなくても
この日にブレグジットすることを高らかに宣言していますが
英議会は、19日までにブレグジット案で合意できなければ
10月末ではなく来年1月末まで3カ月期限を延長するようEUに申し入れするよう
ジョンソン氏に迫る法案を可決しており、これで合意なき離脱リスクは
後退したかに見えるのですが、ジョンソン氏はこれに素直に従うのか疑問。

石川さんには英国ブレグジットまでの重要イベント、
そしてポンドの展望についてもじっくり解説いただいています。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信石川さんの解説をお聞きくださいね。

サイクル・アストロロジーから読むゴールド・原油 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.09/26 大橋ひろこ 記事URL

40年ぶりの高値更新となっている国内金価格。NY金は保合いを上放れて9月4日1,559ドルまで上昇ましたが現在は1,485~1,500㌦付近を下値サポートにまた保合い相場入り。現在の相場は2013年2~4月の逆パターンとなっている?!


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は投資日報社 林知久氏をお迎えしお話しを伺いました。




NY金の週足サイクルでは、通常15~21週ごとに安値が出現しています。

5月2日と21日のダブルボトムからスタートした上昇相場ですが
9月18日に1,484㌦まで下落し直近安値を更新。
このポイントが5月安値から20週目と17週目となっていました。
従って、ここが週足サイクルの起点であると林氏。

つまり引け値ベースで18日の安値を割り込まない限り、
この相場は強いという事を意味しています。
テクニカルでは18日に強気オシレーターダイバージェンス、
銀相場との間でも異市場間強気ダイバージェンスが発生しており、
現在強気シグナルが出ています。


仮に8月安値を割り込んでも、5月からの上げ幅に対しての
フィボナッチリトレースメントでは浅くて1,450㌦前後、
深くても1,400㌦程度の下落がせいぜいでは・・・?!
日柄が延長しても24週程度で安値が出現することから
遅くても10月は買い場になると解説くださいました。


また、サウジの石油施設がドローンの攻撃を受けて急騰したNY原油相場。
サイクルの観点では終盤で急騰したため、結果的にそこが目先の天井に。
今回の急騰で日足に生じた55.68~58.77㌦のマドは
25日のNY市場で埋目られました。


通常、マドは埋められるとそれまでの流れが変わる傾向が強く
そろそろこの相場は反転する公算が高いと林氏は指摘します。


8月7日スタートした上昇相場は今週で7週目です。
前の週足サイクルは9週で安値が出現、過去のパターンでは
8~11週で安値が出現する傾向があり、早くて来週、
遅くても10月下旬までにボトムをつけるとみられます。


テクニカル的には55㌦に下値サポートが存在していますが
ここが維持され60㌦を上回ると相場は再度上昇基調に戻ります。
その場合、4月の年初来高値である66.60㌦を試す可能性も。
55㌦を割り込んでも、50.00~50.50㌦付近に次の下値サポートがあり
仮にここまで下げたとしても、チャートパターン的には
6月、8月安値とのトリプルボトムの形状となり、
その後の相場基調は強くなると解説くださいました。


アストロロジーの観点からは、明日27日から10月7日まで
ヘリオ射手座ファクター。
(太陽中心のホロスコープの射手座に水星が入居する時間帯)


ここは金相場の急変動の特異日とされています。
レイモンド・メリマン氏によるとこれまで7割の確率で上昇に関連しており、
27日までの突っ込み場面は買い示唆。
すでに25日のNYの安値は買い場であった可能性も?!


また、日本時間11月1日から21日まで水星が逆行します。
どの相場もこの期間の最初と最後、中間点(11月12日)の
相場変動には注意が必要です。


各種相場の動向について
10月26日投資日報社主催のセミナーがあるそうです。
詳しくは(https://www.toushinippou.co.jp/

そして、Spotifyのポッドキャスト配信はこちら
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

2020年1月から原油が上がる?!SOx規制、何が問題?! [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.09/25 大橋ひろこ 記事URL

2020年1月より、船舶の燃料油に含まれる硫黄分濃度を現状の3.5%以下から0.5%以下とする国際的な規制強化が義務化されます。これは外航船,内航船ともに、です。

指定海域では,2015年から0.1%(軽油相当)の燃料使用が義務化されていますが、来年1月からは一般海域においても義務化されるということで、海運業界の規制への対応が迫られます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はエネルギー情報ネットワーク共同代表 山内弘史氏をお迎えし
IMOの船舶燃料のSOx規制についてお話を伺いました。

IMO= 国際海事機関
SOx規制=環境への悪影響の防止のため船舶からの排気ガス中の
     硫黄分濃度を0.5%以下とする規制

海運業界がこれに対応するにはどのような手段があるでしょうか。

①SOxスクラバー(排ガス浄化装置)搭載
 SOx洗浄装置を搭載し洗浄で排ガスを脱硫する手段がありますが
 これを搭載するには億単位の費用がかかります。
 また重量が大きいのでこれを搭載することで、他の貨物積載量が減少してしまいます。

 
②代替燃料への転換(LNG,LPG/エタン)
 例えばLNG燃料中は硫黄分濃度が0。規制をクリアできますが、
 重油燃料で動く船舶からガス燃料での船舶への切替には中長期的取り組みが必要。
 造船には数年かかるだけでなく相応のコストも。

③規制適合燃料油の使用
   現行の船舶燃料であるC重油からSox規制適合油に切り替えるのが現実的。
   ①軽油 ②LSA重油(ローサルA重油)③LSC重油(ローサルC重油)


①,②にはコストと時間がかかるため、当面は規制適合の燃料油に
切り替える③の対応が現実的ですが、現行燃料費に比べて割高な規制適合油を
調達することによるコストアップは大きな負担です。

どのくらいのコストアップとなるでしょうか。

これまでのバンカーC重油の比較的信用度の高い指標は
シンガポールのHSCバンカー市況。

Sox規制後の適合燃料において、現在最も有力な価格指標と考えられるのは、
シンガポールのLSMGO(低硫黄軽油相当油)。


この両市況を比較して規制適合油転換に伴う輸送費高騰分を試算すると、、、

足下8月~9月のHSCとLSMGOを比較すると平均でLSMGOが
約200㌦/㌧程度の高いことがわかります。

仮に中東~日本の航海日数36日,積みと卸の日数を4日間と計算し
40日分の燃料使用量をすると200㌦/㌧を掛けた分がコストアップとなります。


これはあくまで現状での計算。

世界中で規制適合油の使用が一斉に始まり,規制適合油の需給が逼迫すれば
さらなる高騰のリスクも懸念されます。


C重油の需要が大幅に減少し中間留分需要が増加するため、
石油精製で中間留分の多く生産できる軽質で低硫黄の原油を
選択することが多くなれば軽質原油需要が増えて高騰するかもしれません。

また、現状ではOPECの減産,ベネズエラ/イランへの制裁で
重質原油の供給が不足しており重質原油が高騰しています。
重質原油を処理している米国のメキシコ湾岸製油所のマージンが低下,
ディーゼルなど中間留分の生産を減らしているという現状が。
結果,MDOなどの供給がタイトになる傾向にあります。

ここへ世界一斉の規制適合油転換が重なれば重質油原油だけでなく
軽質油原油まで価格が押し上げられることに。

山内さんには、この規制適合油への切り替えに伴う問題への対応について
いろいろとお伺いしています。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で山内さんの解説をお聞きくださいね。

https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk


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コモディティ投資をじっくり学べる一日。
毎秋恒例の「コモディティフェスティバル」今年は、9月28日(土)東京で開催!
竹中平蔵さんの基調講演をはじめ、当番組コメンテーターでもお馴染みの
小次郎講師・江守哲さん・松本英毅さん・小菅努さん・大場紀章さんらが、
ファンダメンタルズ・テクニカルの両面からじっくりと解説します!
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サウジ石油施設攻撃の衝撃~原油高常態化の可能性 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.09/19 大橋ひろこ 記事URL

9月FOMCでは市場の予想通り0.25%の利下げが決められましたが、FOMCボードメンバーらのドットチャート、そしてパウエルFRB議長のコメントから利下げ打ち止め感
が。FRBはあくまで予防的、保険的利下げであることを強調していますが、米経済の現状は?!


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエコノミスト・為替ストラテジストのエミンユルマズしをお迎えし
米経済と緊張高まる中東、原油価格の行方についてお話を伺いました。

ISM米製造業景況感指数が分水嶺である50を下回ったことは懸念材料だが
中国やドイツなどと比べ米国にとって製造業はそれほど存在感は大きくないとエミン氏。
製造業の悪化は中国、ドイツ、日本ときて米国が最も遅行しているのでは、
と解説くださいましたが、米製造業の悪化は米中貿易摩擦の影響が顕著。


今年はリセッションのシグナルとされる
米長期債と短期債の利回りが逆転する逆イールドが発生したことも
マーケットの関心を集めていますが、来年大統領選挙を迎える
トランプ大統領にとって、リセッション入りは何としても回避したいところ。
大統領選に向け米中の歩み寄り、妥協点を探しての合意の可能性もありそうです。


またサウジアラビアの石油施設の攻撃による原油の急騰ですが、
エミン氏は原油が高止まりする可能性に言及。
最悪のシナリオでは第3次オイルショックもあり得るとし
今後向かえる最悪のシナリオに備えて世界がオイルの確保に動く
(ヘッジとしての原油買い)だろうと指摘。

何より重大なのが、1期160万円程度の小さなドローン10機による
攻撃を事前に防ぐことができず、世界の原油供給の5%が止まってしまった事実。

フーシ派による犯行声明が出されましたが、
サウジアラビアと米国はイランの関与に言及。
対イラン制裁の強化を発表すると表明しました。

報復には報復を。

攻撃が1度きりで終わる保証はどこにもありません。

ということでトレーダーらは原油ショートしにくくなりました。

WTI70ドル程度までなら原油高でも米経済は耐えうるとしながらも
需要増ではなく、供給不安による原油高はあまりよくないとエミン氏は
お話くださいました。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信でエミン氏の解説をお聞きくださいね。

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コモディティ投資をじっくり学べる一日。
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電力先物取引スタート~石油施設攻撃で原油乱高下 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.09/18 大橋ひろこ 記事URL

9月17日火曜日、TOCOM東京商品取引所は、国内発の電力先物を上場しました。電力の自由化で、多用な業者が料金/サービスを競争するようになました。異業種から新たに電気事業へ参入した企業を「新電力」と呼びますが、電力調達をスポット市場に頼る新電力事業者が増えています。在庫を持てない電力は気温などで需給がぶれ、スポット価格は乱高下しがちで経営の安定化が難しいのですが、将来の電力を先物価格で売買しておくことで、安価で安定した電力供給のヘッジとなることが期待されます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケット・エッジ代表取締役 小菅努氏をお迎えし
注目されるTOCOMの電力先物市場と、サウジ石油施設攻撃で乱高下する
原油価格動向についてお話しを伺いました。

今回上場された電力先物は4種。
需要の多い平日の日中の電力を対象とした「日中ロード電力」
休日分を含めたまる1日分を取引する「ベースロード電力」
それぞれ関東と関西エリアにわけ上場されました。

いずれも1カ月分の電力を取引。現物の受け渡しはなく、
決済月のスポット価格の月間平均との差額を決済します。


発電能力を持たない新電力は、あらかじめ安価な先物を買っておくことで、
天候要因などで高値でスポット市場から電力を調達しなければならなくなっても、
先物で利益が出すことが出来ます。

大手電力会社にもメリットがあります。
太陽光発電の普及で、スポット市場での電力売却時に値下がりするリスクを
先物を売っておくことで不需要期の販売価格を固定することが可能となります。


安価で安定した電力供給の実現に寄与できれば
今後、液化天然ガス(LNG)や石炭の上場の道も開けると小菅氏。
3年間の試験上場中に、取引実績が積み上がれば本上場へと移行されます。


さて、14日サウジアラビアの重要な石油関連施設が攻撃されたことで急騰した原油価格。
攻撃により日量570万バレルの減産となるとみられることがわかると
WTI原油価格は15%、ブレント原油は19%もの急騰となりました。
570万バレルはサウジ産の58%、世界の5%に相当します。

復旧見通しに様々な憶測が流れる中、
サウジのアブドルアジズ・エネルギー相が17日
サウジアラビアの石油生産は2~3週間以内に通常に戻り
9月の石油輸出は落ち込むことがないだろうとの見通しを示しことで
原油価格は急反落となっています。


そもそも、サウジアラビアの国内備蓄(1億9,000万バレル程度)や
トランプ大統領によって発表された米国のSPR戦略石油備蓄の放出を考えれば
喫緊に需給がひっ迫する事態ではなかったのですが、
有事の懸念が週明けの原油市場の急騰をもたらしたということでしょうか。


小菅氏は、いざとなれば、OPEC臨時総会で緊急的な増産対応の可能性もあり、
IEAによる備蓄放出という手段もないわけではないと解説くださいました。
OECD在庫は政府で32日、民間で61日分をカバーできるとか。

ただし、攻撃が1度で終わるかどうかわかりません。
今後警戒されるシナリオとして、米国とイランの軍事衝突があげられます。
攻撃直後はフーシ派による犯行声明が出されましたが
ポンぺオ米国務長官はイランの関与に言及。
トランプ大統領は、サウジの報告を待って対応するとしており
軍事行動の準備はできているとまで発言しています。


ということはサウジアラビアの報告が鍵を握っている?!


サウジアラムコIPOは年内予定、サウジアラビアは原油高を望んでいたことから
自作自演説の陰謀論も渦巻いていますが、生産障害を抱える企業のIPOが
成功するはずもなく、これに小菅氏は否定的見解。
むしろ、早期に生産を復旧させることでアラムコの存在感を
示し、IPO延期との見方を払しょくし、予定通り上場を目指すのでは?!とのこと。


ボルトン大統領補佐官解任でイランとの歩み寄りへの期待が高まったところへの
石油施設攻撃。地政学リスクが原油価格を高騰させましたが
需要増での原油高ではありません。
第2弾の石油施設攻撃がなく、イランと米国の対立の激化がみられなければ
地政学プレミアムの剥落から原油価格は緩やかに下落していくのではと小菅氏。


詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で小菅氏の解説をお聞きくださいね。

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進化するコモディティAIトレーディング [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.09/04 大橋ひろこ 記事URL

コモディティ取引ではAIトレーディング(自動取引)化が遅れているとされてきましたが、近年比較的に進んでいるようです。

2019年3月にCMEが、CME銘柄のトレーディング状況を公表したレポートによると、2013年と2018年比で通貨先物市場は75%→90%に、株や国債市場は、75%→80%へと自動取引化が進んだことが確認されましたが、目を見張る自動化が進んだ分野がコモディティ市場。エネルギー取引が2013年時点では60%程度だったのですが、2018年には80%が自動取引化されました。穀物市場においては同50%が80%となっており、株や債券市場と並ぶAIトレーディング化の実態が明らかとなったのです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギーアナリスト大場紀章氏をお迎えし
「進化するコモディティAIトレーディング」をテーマにお話を伺いました。


コモディテイの変動要因とされる需給ですが、
需給状況のデーター、材料は即時性がありません。
米国の石油在庫も週に1度ですし、OPECなどの産油国の生産状況も
月に1度程度しか出てきません。穀物需給も然り、です。

材料に乏しく、データーに先行性がないことが一つの障壁でしたが
エネルギー、貴金属、穀物といった商品セクター毎に情報が
縦割りとなっており、情報共有があまりなされてこなかったために
コモディティ市場の自動取引化が進まなかったという事情もあるようです。


一概にAIトレーディングと呼んでいますが、この言葉の裏には二つのアプローチが。

①取引の機械化、自動化(アルゴリズム)
②相場の先読みをAIが行う

自動化という意味では、人間が裁量で取引するシェアは10~20%にまで低下、
あらゆるアセットクラスでのAI化が進みましたが、
②の相場の先読みに関しても目覚ましい進化がみられます。


過去の価格推移と膨大な変動要因となった材料、いわゆるビッグデーターを
AIに解析させて先行きを予測するケースだけではないようです。
大場さんによると、従来の材料ではない新たな材料が
AI予測に組み込まれるようになってきているとか。

気象レーダーによる5分毎の降水強度分布観測と、
5分毎の60分先までの降水強度分布予測を連続的に表示するナウキャスト。
これは気象予想のモデルですが、Tradingの世界でも
人工衛星の映像を使ったりするのだとか。


港湾の石油タンカーの増減、煙突から製油所の稼働率を予測するなど
衛星データ-からは様々な情報を読み取ることができるようです。

こうした情報を収集し解析するベンチャー企業が
英国、イスラエルには多いようですが、
こうなってくると人間の相場予測など必要なくなってしまうのでは、
と心配になりますが、大場氏は
短期ディーリングの世界では裁量取引はAIのスピードに適わないとしながらも、
中央銀行の金融政策変更や、政治リスクなどは人間の決定、関与によるものだとして
人間の関与が未来を変えていく世界である長期トレンドの未来予想は
まだまだAIには難しいのではないか、とお話しくださいました。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で
大場さんの解説をお聞きくださいね。

https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk


本日ご出演の大場紀章氏にもご登壇いただくコモディティフェスティバル。

大場氏には新テクノロジー次世代自動車を切り口にコモディティ展望をいただきます。

是非ご参加ください ↓

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世界通貨安戦争?!NZも0.5%利下げ決定 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.08/07 大橋ひろこ 記事URL

世界通貨安競争の様相を呈してきました。今日8月7日、RBNZ(NZの中央銀行)は政策金利を0.5%引き下げ1%とすることを決定しました。事前の市場予想が0・25%の引き下げでしたので、その倍となる0.5%の利下げはサプライズ。7月31日、FRBは昨年までの利上げサイクルからの政策転換となる0.25%の利下げを決定。米国のFF金利は2.0~2.25%へと引き下げられましたが、NZは今日の会合後の声明で追加利下げを示唆。マイナス金利も辞さない姿勢を示しました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はソニーフィナンシャルホールディングス シニアアナリスト
石川久美子氏をお迎えしお話を伺いました。

豪州も6月のRBA(豪州の中央銀行)会合で3年ぶりの利下げに踏み切っており、
政策金利は1%です。

欧州も6月のECB理事会でフォワードガイダンスを変更、
現在すでにマイナス金利ですが、
9月にも更なる利下げ(マイナス金利の深堀り)がある見込み。

マレーシアやフィリピン、チリなどもこの5~6月に利下げを実施していますが
7月には韓国も3年ぶりの利下げに踏み切りました。

世界が自国通貨安誘導に動いているのです。

また8月5日、上海市場でドル人民元相場が1ドル7元の節目を突破する
元安が進行したことを受けて、トランプ大統領は中国が為替操作をしていると非難、
8月6日には中国を為替操作国に認定しています。


さて日銀はこの一連の流れの中で動きがありませんが、、、
(すでにマイナス金利を導入しており、これ以上カードがないとも)
円高を警戒する声が高まってきました。

石川さんは、現在、長期金利ゼロ近傍(±0.2%)に固定するとした
イールドカーブコントロール政策の許容幅の拡大(±0.3%?!)するなど
今後考えられる日銀の金融政策について解説くださった他、
米国の今後の金融政策についてもお話くださいました。

7月のFOMCで利下げを決定しましたが、パウエルFRB議長は
「これが緩和サイクルの始まりではない」と継続利下げを否定する発言を
したのですが、その直後から米国株が大きな調整を強いられており
現在、金利先物市場の9月の利下げ織り込みが急速に進んでいます。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信をお聞きください。
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TOCOM濵田氏に聞く「世界経済と金、原油」 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.07/17 大橋ひろこ 記事URL
米中貿易摩擦の影響がジワリ世界経済に波及する中、米国の主要株価指数は軒並み史上最高値を更新。労働市場も堅調ですがFRBは7月のFOMCで「予防的利下げ」に踏み切るとみられています。日本経済は秋からの消費増税を前に株価も冴えない展開が続いていますが、市場で話題となっているMMT理論とは?!

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は予定を変更し東京商品取引所 代表執行役社長 濵田 隆道氏に「どうなる世界経済と金・原油」をテーマにお話を伺いました。



現代貨幣理論(現代金融理論)と訳されるMMT。
自国通貨の発行権を持つ政府が財政破綻することはないとして
財政赤字は脅威ではないとする理論ですが、
なぜいま日本で議論が活発化しているのでしょうか。

利下げという緩和カードがある米国と違って
日銀の金融緩和策に期待できるカードはほとんど残されていません。

金融ではなく、財政拡大によって景気を下支えしなくてはならない時が来るのでしょうか。
濵田氏に解説いただいています。

また、金利が付かない資産であるゴールドは、米国の利下げによって
そのデメリットが薄れると考えられますが、
ゴールドは6月に急騰し、長かったレンジ相場の上限をブレイクしましたが、
原油価格は上値が重い展開が続いています。


OPECプラスは減産延長で合意しましたが、
米シェール増産が減産効果を打ち消しているだけでなく
米中貿易摩擦の影響で世界のエネルギー需要が鈍化することも懸念されています。

ここからのゴールド、原油の見通しもお伺いしました。

何故中東産原油がWTI原油価格より高い状態が続いているのか、などなど
詳しくは濵田氏の解説をお聞きください。

Spotifyでのオンデマンド放送はこちらから
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

アストロロジー・テクニカルから読む日経平均とゴールド [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.07/11 大橋ひろこ 記事URL

アストロロジー・サイクル論の第一人者レイモンド・メリマン氏の2019年フォーキャスト、上半期を振り返り下半期を予測いただく時期となりました。コメンテーターの投資日報社の林知久氏にメリマン氏独占インタビューを受けて解説をいただいています。特別番組「メリマン・スペシャル~2019年後半を読む!のポイント」は7月15日12:00オンエア。スペシャルコンテンツ「「メリマン・スペシャル~2019年後半を読む!」CD、音声ダウンロード版は2019年7月23日(火)発売!です!


林氏は、メリマン氏の下半期展望と、投資日報社で今春から発売開始したギャン理論からマーケットを展望する「中原駿レポート」が、非常に似ているとし、どちらも日経平均の夏に向けての上昇と、これが最終局面であるという点が合致していることを指摘されています。興味がある方は是非。


さて、メリマン氏、中原氏共に足下の日経平均株価は強気見通しですが、
林氏は、テクニカル分析からも強気が裏付けられるとしています。

4月以降、日経平均には大小含め「窓(ギャップ)」が散見されますが
目立ったものだと7回もの窓が確認できます。
最も重要なものは5月31日の安値と翌週6月3日の高値との間で出現した
ギャップダウン(20,438~20,581)
6月4日の高値と5日の安値との間で出現した
ギャップアップ(20,464~20,646)。

特に6月4日の安値は「アイランド・リバーサル・ボトム」と呼ばれる
チャートパターンになっており、加えて、6月4日の安値は逆三尊の頭で
あった可能性が高いことから、強気のチャートパターンであると解説くださいました。

現在は5月7~8日の相場で生じた21,639~21,875円の窓と
6月最終週から7月第一週にかけて生じた21,338~21,559の窓の間で
もみ合っていますが、上放れる公算が高いとご覧になっています。
21,000~21,500円付近にある2本のネックラインがサポートです。


そしてゴールド。


6月に引け値ベースで1,400㌦を超え長期レンジ上限を上方ブレイク。
NY金相場は2015年12月の安値を中心に、前後30カ月程度の日柄で
構成されたなべ底型の底打ちを完成。
このパターンで底入れした場合、中心となる安値を軸に
左右対称の相場展開になる事が多く、
2011年9月から2013年6月までの下げ相場の逆パターンになる可能性がある
と林氏。となると年内は少なく見積もっても1,500㌦~1,600㌦、
最大で1,700~1,900㌦まで上昇する可能性があるそうです。


しかしながら日足で見ると6月25日の1442㌦と7月3日の1,441㌦で
ダブルトップにも見え、買いにくい高値であることも確か。
林氏は現在が水星逆行中であることは見逃す事が出来ないとし
この期間に起こりうる事象について詳しく解説くださいました。

スポティファイでのポッドキャスト配信もスタートしました。
詳しくはポッドキャストでお聞きくださいね。

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