トランプ大統領の輸入関税の影響 [大橋ひろこコラム]
2018/03/08(木) 20:18 大橋ひろこ

トランプ米大統領が1日、鉄鋼輸入品に対し25%、アルミニウム製品に10%の関税を課す方針であることを明らかにし、米株価が再び揺らぎました。銅とアルミ価格に影響を与えたばかりでなく、金や銀、プラチナ、パラジウムなどの希少金属価格に対しても連動安を促しました。

今回の輸入関税の問題は、米国内の鉄鋼メーカーにとって支えになる半面、
米国向けの鉄鋼輸出が多く重要な同盟国であるカナダや韓国に打撃を与えかねない政策です。

この発表を受けて米鉄鋼大手である、ニューコア、USスチール、
スチール・ダイナミクスの大手3社の株価が上昇し、輸入関税導入の方針が
浮上してから累計で株式時価総額は合計で10億ドル近くも膨らみましたが
その半面、鉄鋼製品の大手ユーザーであるゼネラル・モーターズとフォード・モーターの
自動車大手2社の時価総額は合わせて40億ドルも減少しています。
米国の保護主義は、米国企業にとっても明暗分けるようですが、、、。

さて、今後の鉄鋼やアルミ、銅などの産業素材市況はどうでしょうか。

中国政府が昨年から過剰生産削減に本腰を入れているため
素材の需給は引き締まっていると小針氏。

2017年の中国の鋼材輸出は3年ぶりに1億トンの大台を下回ったのですが、
違法操業していた業者を取り締まるなど生産能力の削減を進める一方、
鉄道や高速道路といったインフラ向け需要が堅調に推移したことで
輸出余力が低下したことが背景。

中国工業情報省は、2017年の鉄鋼生産能力の削減幅が目標の5000万トンを
上回ったと報告しています。実際、2017年の中国の鋼材輸出量は
前年比31%減の7543万トンにとどまったています。

中国の鋼材輸出ピーク時からの減少分3700万トンは同国内で消費されているため、
鉄鋼業界では、広く、「世界中で鉄が足りない」と認識されています。

一方、LMEアルミ3カ月物は昨年12月の高値2284ドルから2月~3月にかけての下落で
最大7%ほど反落したものの、大勢的なトレンドは上向きで2015年11月の安値を
起点として既に60%の上昇に至っており、トランプ・ショックによる下落は
ほんの小さな訂正安の範囲でしかないと小針氏。

今後、鉄鋼やアルミ相場が上昇トレンドに戻るのであれば、
その動きとともに金などの希少金属も下げが一巡して安値を出し切り、
反発する動きとなることが考えられると解説くださいました。

また、今回は、ゴム市況、トウモロコシや大豆など穀物市況についても
お話を伺っています。詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

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