プラチナ需給逼迫、暴騰前夜?!原油高に警鐘 [大橋ひろこコラム]
2014/02/26(水) 19:38 大橋ひろこ

NY金価格は昨年末の12月31日の1181.4ドルから火曜日は1340ドル近くまで、13.2%上昇しています。

金価格は何故上昇しているのでしょう。

皆さんご機嫌化がでしょうか、大橋ひろこです。
今日はコモディティインテリジェンス社長近藤雅世さんにお話しを伺いました。

近藤さんは金が上昇している要因としてまずはテクニカル要因を指摘。
12月31日の価格は、それまでの底値の1179.4ドルを下回ることなく、
W底を形成。

ワールドゴールドカウンシルの第4四半期の金の需要レポートでは、
昨年10月~12月の間にインドは前期比70トン増の218トン、
中国は8トンの228トン増であったことが確認できます。

香港の金ショップでは、3割増で金が売れているそうで、
英国や豪州の金コインメーカMINT社は金貨が売り切れになり
24時間3交代でも生産が間に合わなくなっているとか。
現物の世界では、金は金価格が底を着いたと判断して、
再び買われ始めていると近藤さん。

投機筋動向を伺うと、12月24日までの週から1週間を除いて
8週間連続でネット買い残が増加しているということで、こちらも買いに
転換している模様です。

近藤さんは金相場は価格が底を打って上がり始めると需要が急拡大し、
需要が急拡大した次の四半期に価格が上昇しています。
つまり、今四半期から来四半期(4~6月期)にかけて
価格はさらに上昇するとお話しくださいました。


そして、その金よりも注目だというのがプラチナです。

南アではプラチナ鉱山会社のストライキが1月20日から始まっていますが、
すでに1カ月以上を経過しているのに、解決のめどが立っていません。

鉱山会社三社は労働組合のAMCUに対して損害賠償を請求する
訴訟を起こしています。労組側は、交渉の場に三社のCEOが
出席することを要求する事態に。

労働組合側も既に10%の収入がなくなっており、組合員の生活が
長続きするとは思えない、ということで、ストライキはそう長くは
続けられないだろうととみられますが、ではストライキが終われば
プラチナ価格は下落してしまうのでしょうか?

しかし、これだけ大きなストライキが起こっているのにもかかわらず
プラチナ価格はそれほど上がっていません。
アングロプラチナムとインパラ、ロンミン三社の生産量は
世界の生産量の4分の3を占めますので、その影響は甚大です。
しかし日本の商品先物市場では反応が鈍いことから
プラチナ相場は大きく動くタイミングが近いと近藤さん。


このストライキの影響で現物の需給が急速に引き締まっており、
南アの鉱山会社によれば、在庫は3月中旬になくなる?!

これが事実ならフォースマジュールが発動される可能性もあり、
そうなれば、現物市場で商品の取り合いになり、
先物市場での現物の引き渡しを要求することになるため、
空売りしている向きは、納会日に現物を調達しなければ、
先物を買い戻すことができなくなる事態もあると解説くださいました。

要するに、今やストライキが終わるかどうかではなく、その後の現物が
払底してしまうことが問題になっていますのだだそうです。

※フォースマジュール=契約を履行できないこと。
契約当事者の帰責自由はないため、契約不履行の損害賠償責任を負うことはない。


また原油市場については、近藤さん、この先下落予想です。

ファンドのネット買い残は5週連続で増加で過去最大。

NYMEX原油の受け渡し場所であるクッシング原油在庫が減ったことや、
寒波の襲来や米国景気が回復しつつあるというのが、原油高要因とされていますが
近藤さんはクッシングの原油在庫の減少は、クッシングから
南部湾岸地帯の石油精製設備へのパイプラインが開通したことにより、
在庫が南部に移動するだけのことであり、見かけ上の問題だそう。

寒波でも暖房油の出荷は増えず天然ガスが増えています。
つまり、米国経済も緩やかな回復に留まっていますし、地政学的リスクも
世界の需給を動かすほどではないとして、今後100ドル以下に下落すると
解説くださいました。

コメント