皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はコンチネンタルライス茅野信行さんにお話しを伺いました。
5か月もの下落相場を終え、
10月10日のUSDA需給報告を以て、ほぼ実測値での
今年の大豆、トウモロコシの収穫量が確定したことで、
大豊作とはいえ、悪材料が全て織り込まれたのではないか、
というような値動き。底入れの期待も高まっています。
しかし、茅野さんはこの上昇には懐疑的です。
チャート的には底入れ感がなく、2番底形成のリスクがあるといいます。
では現在の穀物の反発の背景は何なのでしょうか。
シカゴの生産地は現在収穫期となって居ますが、
例年と比較して10日ほどの収穫の遅れが発生しています。
収穫されたばかりのトウモロコシの水分量は19%程度だということですが、
農家はこれを15%程度まで乾燥させないと出荷できません。
現在はドライヤーといって、穀物を乾燥させる機械もあるのですが、
足元では原油価格が下落傾向とはいえ、長期的には上昇基調にある
エネルギー価格の高騰で、農家も乾燥に要するコストをなるべく
節約したいという思いがあり、できるだけ自然に任せた
天日干しで乾燥させたいということが背景にあるようですが、
茅野さんは、こうした口実も事実ではあるものの、
現実には5か月下がり続けてきた相場、この安値では
売りたくないという農家の本音も見え隠れすると指摘されます。
つまりはあまりの安値に沈んでしまったために
売り控えているということですが
通常農家は収穫したものを市場に放出し収入を得るわけで、
この時期が年間で最も重要なかきいれ時。
少しでも価格の回復があれば、売り控えていた農家の売りに
さらされるリスクは否定できません。
ちなみに、今年トウモロコシの生産コストは350セント程度だそうです。
大豆は720セント近辺。ということで、トウモロコシはほぼコスト近辺。
大豆は現在の水準でも十分利益にはなって居るのですね。
茅野さんの展望は、2月頃に2番底を付けるリスクに留意しながら
それまでは短期トレードで細かく利食う戦略がいいとのこと。
本格的な買い相場は2番底が形成された後、、、ということで
何故来年2月頃が再びボトムを付ける可能性があるのか伺うと、
このころになると、南米産の穀物の収穫量が固まる時期で、
3月には南米産穀物が市場に出てくるためだそう。
現在土壌水分も申し分なく、南米産穀物も豊作となる可能性が
大きく、これが囃されることに米国産穀物市場の上値も重くなり、
チャートの波動的にもW底を試す相場となるのでは...?
まだまだ波乱がありそうです。
詳しくはオンデマンド放送で茅野さんの解説をお聞きくださいね。