高止まりの原油価格、リスクプレミアムは5~6ドル [大橋ひろこコラム]
2014/06/27(金) 20:13 大橋ひろこ
5月中旬、WTI原油価格はウクライナ騒乱に反応、下旬はリビア原油の輸出再開が遅れるとの観測により上昇するも、月間平均では101.79ドルで4月より24セントの値下がり。北海ブレント価格の5月平均価格はウクライナ問題に米国より敏感に反応したために109.24ドルと4月との比較で1.15ドルの上昇となりました。


6月に入ると12日を皮切りにイラク情勢が原油価格の押し上げ要因となり、
WTI価格は107.26ドル、ブレント価格で114.81ドルと
9か月ぶりの高値を付ける上昇となっています。

需要期も重なる時期の地政学リスク、エネルギー価格高騰は今後も続くのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はオイルエコノミストの藤沢治さんに
原油価格の動向と今後の見通しを伺いました。

需給要因に大きな変化がない中での原油価格の高騰は、
地政学プレミアム分と考えられ、藤沢さんによると、
現在のリスクプレミアムはバレル当たり5~6ドルと想定されています。


問題を複雑化させているのが北方のクルド政府とイラク中央政府との確執で、
クルド地域政府KRGは3月から中央政府の承認を受けずに、
制圧したキルクークの原油を自前のパイプラインでトルコに輸送し、輸出しています。

イラクでは過激武装勢力ISIS、クルド軍KRG、そしてイラク政府軍の
三つ巴の軍が紛争に加担しているという複雑な状況にあるのですが、、、。

ここからは武装勢力ISISが南部のバスラ地域に侵攻できるかどうか、
というところが焦点となっているようですが、
藤沢さんは恐らくできないだろうとご覧になっています。

南部はシーア派勢力で占められ、ISISの支持勢力であるスンニ派は
ほとんどいないのだそうです。
イラク政府軍は米国の力を借りて反攻に出るとみられることや、
カルバラ、ナジェフといったシーア派の聖地が
武装勢力に侵攻されうようであれば、イランが介入し、
イラクのシーア政権を助けるだろうと言われています。

アメリカとイランが協力する?!

という何とも不思議な構図となることもあり得る状況にあるようです。


ISISが南部に侵攻するという事態にならない限り、
原油価格がここから大きく上昇することもないと思われると
藤沢さんは指摘されますが、
それでも、この内紛は長期化の様相を呈し始めており、
完全にリスクが払しょくされたわけではないようです。

ここからの原油価格の予想については是非オンデマンド放送で、
藤沢さんの解説をお聞きくださいね。

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