5月25日のOPEC総会に向けて上昇したWTI原油価格は、期待を超えられなかったOPECの減産合意を受けて下落に転じ、足元では40ドル節目割れを警戒する声が。ここから原油市況を占うポイントはなんでしょうか。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト藤沢治氏にお話を伺いました。
藤沢さんは供給過剰感を投資家がどうとらえるか?がポイントだと指摘。
①米国の原油増産
シェールオイル革命は当初、中小企業がジャンクボンドで資金調達する形で始まりましたが、
現在ではオイル・メジャーが参入。年内は50ドル台での売りヘッジがあるため、
価格下落にも耐えうる構造となりつつあります。
$40にまで落ちてくれば、足元の増産が止まるか否かが注目されます。
②OPECの減産幅拡大
OPEC要人発言から、減産幅の拡大の兆候はあるものの足並みがそろうかどうか。
価格低迷で11月30日の次回の総会迄待てるでしょうか。臨時総会で減産枠拡大などの動きがあるかどうかにも注目です。
③カタールとの断交
石油の需給に与える影響は軽微ですが海運の航路に影響します。長引けば、
サウジ、UAE等中東諸国、欧米の石油メジャー、金融市場にも
影響を与えると藤沢さん。
OPECの結束力にも影響を与えるリスクでもあり、減産遵守率の低下が懸念事項。
④需要面での懸念
7月4日独立記念日に向けて米国はいよいよガソリン需要期本番ですが、
最近4週間の平均は、前年対比1.5%減とガソリン需要は伸び悩んでいます。新車販売低調も気がかり。
⑤IEAもやや弱気に
6月の石油市場報告で、需給のリバランスは来年2018年としています。
これまで2017年内のリバランスを想定していましたが修正。
OECD在庫が高いため2018年3月迄はリバランスしないと予想に転じています。
⑥サウジの動向
皇太子に昇格したムハンマド・サルマン(MBS)の政策で油価にインパクトがあるか否かに注目。
藤沢さんに解説いただいています。
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。
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