低迷する原油価格、2016年のポイント [投資α情報(大橋ひろこ)]
2015/12/25(金) 23:07 大橋ひろこ

2015年の原油価格は下落の1年。為替市場では米国利上げや欧州の量的緩和政策が焦点となる中でドル高が進行、金融面からの国際コモディティ価格下落も原油安の一因でしたが、やはり米国シェール革命から米国がサウジアラビアを抜いて世界一の産油国となったことで世界の原油需給が緩んだ事実が大きく、これは今後の原油価格にも長く影響してくる構造的な変化と言えるでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はオイルエコノミストの藤澤治さんに2015年の原油市場を振り返っていただき、来年2016年の原油価格を展望していただきました。


11月,12月と原油価格は一段安となり、年間の安値を更新しました。
WTI原油価格は12月21日33ドル台へと下落する瞬間も。
そもそも期待が大きくなかったのですが、12月4日のOPEC総会では、
日量3000万バレルの生産枠目標を上回って増産状態となっている問題を
認識しながらこれを是正する新たな生産目標すら決定できず、
現状を容認してしまう結果に市場は大きく失望。

米国利上げはドル高につながるとの認識から商品市場全般に
上値を抑える要因となりますが、12月16日アメリカは9年半ぶりの利上げを決定。

さらに、クリスマスのニューヨークの気温が15~6度という
観測史上まれにみる暖冬に暖房油需要が伸びないとの思惑で
原油価格は下落基調を強めています。

藤澤さんは来年の原油価格を占うポイントは世界経済と地政学要因だと
指摘されます。藤澤さんの懸念は米国の景気後退と中国経済のリスク。
さらに原油安で産油国の窮状が資金の循環を妨げることで新興国、
資源国経済が低迷することもリスクとなってきます。

2015年はISの台頭で世界のテロ激化が印象に残る年となりましたが
中東の更なる混乱で、原油供給の途絶があれば、原油価格は急騰するリスクも
あり得るとして、このシナリオの起きる蓋然性は高いと解説くださいました。

また、米国の原油生産量は、現在の価格($35-40/バレル)が続けば、
シェールオイルの生産が持たないことから、2016年は供給減がポイントに。

経済制裁が解かれるイランの原油輸出再開やイラクの原油増産、
米国の原油輸出再開(40年ぶり、1月から日量60万バレルの輸出が見込まれる)
など、需要の伸びが供給増に追い付かない現状では
来年の上半期は過剰が続くと考えられますが
価格が40ドルで低迷する状況が続けば、シェールオイルの減産は
意外と早いかも知れないと藤澤さん。

来年以降の原油価格予想、ポイントを詳しく伺っていますので
オンデマンド放送で是非藤澤さんの解説をお聞きくださいね。

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