毎週火曜のファンダメンタル分析シリーズ。1月中の火曜は4回に渡って「農産物のファンダメンタル分析」をお送りしてきましたが、今回が1月最後の火曜ということで最終回となります。最終回は「穀物(大豆・とうもろこし相場)需給の現状と今後」についてサンワード貿易コンシュルジュデスク 植村和久さんにレクチャーいただきました。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回の植村さんのパワーポイント,資料は是非ダウンロードしてくださいね。2001年から15年に渡ってのUSDA米農務省の作付面積、単収と生産高、そして期末在庫と在庫率などの推移をチャートにしていただいています。
特筆すべきは 2006~2007年にかけてとうもろこしの作付面積が急拡大、、
反面、大豆の作付面積が急減したこと。これはブッシュ大統領時代に決まった
とうもろこしのエタノール政策。飼料用だけではなく、燃料用とうもろこしの
需要が増加したことで、とうもろこしが増産され、大豆生産が急減した、
ということがありました。
大豆、とうもろこしの作付面積の増減は、いかに儲かる方を生産するか、
という視点で考えるとわかり易く、エタノール需要が生まれた際は
その分、とうもろこしの需要が増加するとの思惑でトウモロコシ生産量が
急増した、ということです。農家が儲かると思う方を作付するのが道理ですが
現状では大豆ととうもろこしの比価(価格差)は1:2.35程度であり、
教科書的には正常であることから、今年、どちらを生産すれば優位だという
ことはないようです。
最新の1月12日発表のUSDA米農務省発表の旧穀大豆、とうもろこしの
単収が12月発表時と比較して下方修正されており、
これが、短期的な大豆、とうもろこしの価格上昇要因となったのですが、
番組では「上方修正」と言い違えたことをお詫びいたします。
現実には大豆もとうもろこしも「下方修正」されたために、
価格上昇となる瞬間があったのですが、それもトレンドにはならず、
特に大豆価格はすぐにレンジ圏に回帰しています。
植村さんは、生産コスト面から現状では今年の新穀(4月作付が始まる分)は
農家は大豆生産へとシフトするのではないか、という予想が多いと解説
くださいましたが、その初めての見通しは2/26の農産物のアウトルックフォーラム
展望会議にて見通しが出てくるので、ここで、まず大きな動きがでてくると
思われます。その次が3/31のUSDA作付意向面積でしょうか。
植村さんに詳細伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で解説をお聞き下さいね。
毎週火曜のファンダメンタル分析シリーズ。1月中の火曜は4回に渡って「農産物のファンダメンタル分析」3回目となる今回は「大豆相場のファンダメンタル」です。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回もサンワード貿易コンシュルジュデスク 植村和久さんにレクチャーいただきました。
大豆とトウモロコシの大きな違いは
「大豆には天候相場が1年に2回ある」ことです。
トウモロコシの天候相場は4月の作付開始から収穫される9月くらいまでですが、
大豆は同じく4月~9月の米国の天候相場に注目するのは当然ですが
その後、10月~3月の「南米産大豆」の天候相場にも注目する必要があります。
どういうことかと言いますと、、、
大豆生産量 1位 米国 (32%)ですが、
2位 ブラジル (31%)
3位 アルゼンチン(19%)
ブラジル、アルゼンチンの生産量を足すと50%にも上り、
南米産大豆は米国産大豆の生産量を上回っているのです。
90年代までは米国産大豆が世界生産量の50%を占めていたのですが、
米国産大豆の生産が減少したわけではなくて、
ブラジル、アルゼンチンの生産が増加したことで
そのシェアを伸ばしてきたのです。
つまり大豆の世界生産量は増加しているということですね。
北半球の米国産大豆の生育状況と
南半球の南米産大豆の生育状況が大豆価格を動かす変動要因となるため
大豆の天候相場は年に2回あるということになります。
天候相場が終わると、収穫去れた大豆の需要が材料となりますが、
これも、米国産、南米産とテレコで材料になってくるというわけです。
では需要国、消費が最も多いのはどこでしょうか。
消費量 1位はやはり 中国 (29%)
2位 米国 (18%)
3位 ブラジル (15%)
となっています。
◆米国需給
天候相場
4月~9月が天候相場ですが、
大豆の作付けはとうもろこしより10日ほど後に始まります。
よって、トウモロコシを作付するつもりでいた農家も、
天候要因などで作付ができなかった場合、大豆にシフトすることも。
USDA発表の作付意向面積(3月末)と
確定作付面積(6月末)のギャップが価格を大きく動かします。
天候のポイントとしては 作付け時の長雨や
7月から8月にかけての開花・着莢期の気温・降水量、
そして 収穫時の早霜、長雨などがリスク要因となってきます。
需給相場
需給相場にはいると次年度8月末の期末在庫率が材料視されます。
10%~15%が適正水準で、この域から外れると価格が動きます。
在庫率が下がれば価格上昇、高在庫率なら価格下落。
◆南米需給
南半球のため、米国とは生育サイクルが逆です。
10月~3月が南米産の天候相場期。
10~12月期が種まきシーズン、
1月の生育状況が重要で
3月が収穫期に当たります。
また、ブラジル内陸が主要生産地となるため
港までの輸送はトラック輸送。
米国産は川を使っての輸送なのに対し輸送コストがかさみます。
◆中国需給
大豆ミール、大豆油の需要増加に伴い、世界最大の消費国
米国、ブラジル、アルゼンチンの3ヶ国に輸入依存
1995年までは大豆の輸出国でしたが、現在は世界一の輸入国。
この20年で輸入量は90倍にも膨らんでいます。
当然ですが、現在中国で生産された大豆は輸出されていません。
食用油価格が高騰すると国家備蓄の放出などの政策をとることが
ありますが、このニュースが出ると大豆価格は下がります。
◆最後に円建てう輸入大豆価格について
CBOT大豆価格が10銭と動くとTOCOM大豆は470円の変動要因
為替が1円動けば400円
フレート(海上運賃)がトン当たり1ドル上昇すれば130円
2012年には大干ばつで大相場を演じた大豆相場ですが
2013年から2015年まで3年連続で豊作が続いています。
昨年からのエルニーニョの影響が懸念される今年の天候相場。
どのようなポイントを押さえておけば大相場の予兆を掴むことが
出来るでしょうか。詳しくはオンデマンド放送で
植村さんのお話をお聞きくださいね。
毎週火曜のファンダメンタル分析シリーズ。1月中の火曜は4回に渡って「農産物のファンダメンタル分析」2回目となる今回は「トウモロコシ相場のファンダメンタル」です。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回もサンワード貿易コンシュルジュデスク 植村和久さんにレクチャーいただきました。
トウモロコシといっても私たちが口にする甘味の強いものとは違います。
畜産飼料であったりエタノールなどの燃料向けとして消費されるもので
最大の生産地であり消費地であるのが米国です。
ということで、トウモロコシの取引所は米国シカゴが世界最大。
そして生産、消費2位である中国、日本の取引所でトウモロコシは
取引されています。
1.とうもろこしの需給状況(2013/14年度 USDA発表)
生産量 1位 米国 (35%)
2位 中国 (22%)
3位 ブラジル (8%)
消費量 1位 米国 (31%)
2位 中国 (22%)
3位 EU (8%)
最大の価格変動要因は、この需給バランスということになりますが
なんといっても世界最大の生産地米国トウモロコシの生産量と
世界の消費量が注目されます。
農産物ですから、生育状況(豊作、不作)が価格変動要因となり、
生産量が確定した後は、需要と在庫率が重要な材料となってきます。
①天候相場 4月から9月 供給主導
とうもろこしの生産量「収穫面積 × 単収」
収穫面積 作付時(4月下旬から5月中旬)の天候
競合農産物との価格関係
単収 受粉期(7月中旬から8月初旬)の天候
◇天候相場期で最も重要なのが受粉期の天候です。
6月から8月で300ミリメートルていどの降水量が必要ですが
受粉期の1週間とその前後1週間の計3週間は特に重要となってきます。
適度な降雨がないHOT&DRYと呼ばれる高温乾燥気候となると
受粉に失敗し不作となってしまいます。
過去には2012年の相場で6月までの生育状況は順調だったのですが
受粉期に高温乾燥による被害で夏場のトウモロコシ価格が暴騰、
歴史的な高値を示現しました。
②需給相場 10月から3月 在庫主導
収穫が終わり、豊作不作が確定した後は、需要動向がテーマとなります。
主な需要は下記の通り。
飼料 家畜の飼養頭数、食肉生産量
エタノール 原油価格の動向
輸出 米国: 世界最大の輸出国
在庫 期末在庫率(15%~20%が適正水準)
世界一の生産国である米国、シカゴの価格は重要ですが
TOCOM東京商品取引所に上場しているトウモロコシ価格は
どのようにみればいいのでしょうか。
為替
ドル円相場が1円動くとTOCOMトウモロコシには
220円程度の変動要因に
フレート(海上運賃)
原油価格動向に影響されるところが大きいフレートですが
フレートが1ドル動くとTOCOMトウモロコシは130円の変動要因に
2013年から2015年まで3年連続で豊作が続いているトウモロコシ相場。
昨年からのエルニーニョの影響が懸念される今年の天候相場。
どのようなポイントを押さえておけば大相場の予兆を掴むことが
出来るでしょうか。詳しくはオンデマンド放送で植村さんのお話をお聞きくださいね。
明けましておめでとうございます。
金融市場は波乱の幕開けとなりました2016年ですが、コモディティ市況は低迷が続くというより、反騰の年になるとの見方が多いようです。本年もマーケット・トレンドをどうぞよろしくお願いいたします。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
マーケット・トレンド毎週火曜のファンダメンタル分析シリーズ。1月中の火曜は4回に渡って「農産物のファンダメンタル分析」をお送りします。レクチャーいただきますのは、サンワード貿易コンシュルジュデスク 植村和久さんです。
今回は、農産物、TOCOM東京商品取引所に上場している
大豆やトウモロコシ相場において、価格変動要因となる重要な
指標を教えていただきました。重要度の高い順から解説いただいています。
1WASDE 世界農産物需給予測 USDA米農務省発表の需給報告
発表日: 毎月10日(休日の関係でずれることも)
2016年はカレンダーの関係で12日に発表されます。
特に重要な月は以下の通り。
1月 前年収穫された最終確定生産高を発表
5月 新穀の需給予測を発表
7月 確定作付面積に基づく生産予測を発表
2・作付意向面積
発表日: 年1回、毎年3月末
3月初めに全米各地の8万3500戸以上の生産者に対して行う
その年の3月1日時点の生産者の作付け意向面積調査をまとめたもの
3・最終確定作付意向面積
発表日: 年1回、毎年6月末
6月前半2週間に、全米約9900箇所、7万戸以上の生産者に対して行った調査をまとめたもの
4・全米穀物在庫(四半期在庫)
発表日: 年4回、1月中旬、3月末、6月末、9月末
3月、6月、9月、12月の各月1日現在の穀物在庫に関して行った
調査結果をまとめたもの
5・生育状況
発表日: 4月から11月までの毎週月曜日
それぞれの穀物ごとの作付け進捗率、開花率、収穫率などの
データの他、5段階評価の作況や、土中水分等が発表される
6・輸出動向
発表日: 項目により下記の通り
日次輸出成約高 大口成約があった都度
週間輸出成約高 毎週木曜日
輸出検証高 毎週月曜日
それから、TOCOMの先鋭農産物アナリストの会の情報も要チェック!
↓
7・農産物アナリストの会
2014年、TOCOM(東京商品取引所)が農産物を対象に
6ヶ月間行ったセミナーの修了者11名を「農産物アナリスト」と認定
「農産物アナリストの会」として、米農務省が発表する穀物在庫や
生産高などについて、会員アナリストの予想を定期的に発表しています。
日本商品先物取引振興協会をご確認ください。 http://www.jcfia.gr.jp/
2015年まで3年連続の豊作となった米国産大豆、トウモロコシですが
2016年はエルニーニョの影響が波乱要因となるとの見方も。
上記の穀物指標が価格変動要因として重要です。
詳しくはオンデマンド放送で植村さんのお話をお聞きくださいね。
毎週火曜の商品先物取引のファンダメンタル分析シリーズ。
楽天証券 経済研究所 コモディティアナリストの吉田哲さんに聞く「ゴムのファンダメンタル分析」シリーズも今回12月最終火曜が最終回。今回は「ゴムのマーケットとプレイヤー、その取引の特徴」などを伺っています。
このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
ゴムはどこの市場で取引されているかご存知ですか?
TOCOM・東京商品取引所で取引ができますが、その他にも上海市場や
シンガポール市場でゴムの売買がされています。
面白いのは、TOCOMの中心限月(最も商いが多く人気のある限月)は
先限(あるいは期先)といって、現物取引が行われているスポット市場の
取引より最も先(将来)の限月なのですが、上海市場の上海ゴム先物の
中心限月は、期近ではなく「期中」
COMEX市場の原油先物や金先物取引の中心限月は「期近」といって
スポット市場に最も近い先物限月となっています。
それぞれの市場で中心限月が異なるという特徴があるのですが、
なぜ上海ゴムの中心限月が「期中」なのでしょう?
吉田さんは、TOCOMのゴム先物取引の1日の取引のピークの時間帯に
注目され、TOCOMと上海のゴムの異市場感での裁定取引などが
旺盛となるために、上海ゴムは期中限月が商いが大きいのではないか、
と解説くださいました。
現在TOCOMの中心限月である先限は2016年6月限です。
(TOCOMの場合は最大で半年先までの取引限月があります)
そして上海の中心限月である「期中」は2016年5月限です。
TOCOMゴムの最も取引が多い時間帯は寄り付きの9:00~10:00台。
これは金などの他の商品銘柄でも同様の傾向があるのですが、
しかし10時台になると商いは大きく減少していきます。
しかし、ゴムは10時台も取引量はそれほど減少せず商い旺盛。
これは10:00からスタートする上海市場のゴム価格の値動きをみて
TOCOMゴムを取引するプレーヤーがいるということでしょう。
海外からの委託玉も増加しているTOCOM。
ゴムはトレンドが大きく出やすいことや資金効率の良さなどから
個人投資家らの根強い人気がある銘柄です。
吉田さんには3回にわたってゴムの基礎知識・ファンダメンタル分析を
解説いただきましたが、是非皆さん、勉強してみてくださいね。
オンデマンド放送で吉田さんの解説をお聞きください。
毎週火曜の商品先物取引のファンダメンタル分析シリーズ。
楽天証券 経済研究所 コモディティアナリストの吉田哲さんに聞く「ゴムのファンダメンタル分析」シリーズ2回目は、ゴム生産の季節性についてです。
このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
天然ゴムは「ゴムの樹」から樹液として採取されます。
いわゆる農産物なのですが、採取された樹液がタイヤなどの
工業品に加工されるというユニークなコモディティですね。
ゴムの樹は成木となって樹液が採取されるまで6~7年かかります。
おおよそゴム生産ができるのは25年程度。
タイの乾季である2月~4月はゴムの樹の落葉期にあたり、
樹液採取量が減少するために生産量が低下します。
いわゆる減産期と呼ばれるのがこの時期。
一方で主要消費国である中国では春節や寒さなどの影響で
ゴム消費が落ち込む傾向に。
また、主要生産国でもゴム消費量が年々高まっています。
現地で生産したゴムをタイヤなどの製品に消費しているのですが、
それでも近年、タイのゴム在庫が急増しています。
ゴムの樹の品種改良によってゴムの生産効率が高まっていることで
タイのゴム生産量が急増しており、これが在庫増につながっているようです。
吉田さんは在庫率が高いということは、価格の上値圧力になっているものの
この在庫が減少に転じることがあれば、価格が反騰する兆しでもある、
と解説くださいました。
ゴム生産の季節性、そして消費のサイクルなどなど
オンデマンド放送で吉田さんの解説をお聞きくださいね。
毎週火曜の商品先物取引のファンダメンタル分析シリーズ。
今回から12月いっぱいは「ゴムのファンダメンタル分析」シリーズがスタートします。ゴムのファンダメンタルを教えてくださるのは楽天証券の吉田哲さん。1回目の今日は「ゴムの主要用途と生産国、消費国など基礎的ファンダメンタル」について伺いました。
このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
ゴムって最も使われているのはなんだと思いますか?
また、ゴムはどこで生産されているかご存知でしょうか。
ゴム需要の最も大きなシェアを誇るのは自動車のタイヤです。
ゴムには合成ゴムと天然ゴムがありますが、タイヤはそのどちらも
使います。タイヤを組成するカーボンブラックやワイヤーなどと
配合されるのですが、その比率は天然ゴムが27%、合成ゴムが23%程度です。
消費地のメインはアジア。特に中国・インドで40%消費しています。
そして供給元、生産国はタイ、マレーシア、インドネシアなどの
東南アジア諸国。暖かいところでゴムの木は育つのですね。
赤道近辺から北緯15℃までの間のアジア諸国がゴムの生産に適している
気候なのですが、温暖化の影響なのでしょうか。昨今では北緯15℃より
北の中国などでもゴムが生産されているのだそうです。
世界一のゴム生産を誇るのはタイ。1970年代にはマレーシアの生産が
世界シェアの44%を占めていたのですが、2014年にはわずか4%にまで
シェアが低下、マレーシアはゴムからパーム油に生産シフトしています。
こうした独自の需給要因が明確であるコモディティであるため、
ゴムは独自の価格変動をする印象がありましたが、
CRB指数とゴム価格の相関は非常に高く、コモディティ全般の値動きと
大きなかい離は見られません。
詳しくはオンデマンド放送で吉田さんのお話をお聞きくださいね。
今後、第2回、3回でゴムの価格変動要因や、季節性などを
伺っていきますので、今後の放送にもご期待ください!
マーケット・トレンド火曜日の商品先物取引「ファンダメンタル分析」シリーズ。
石油製品のファンダメンタル分析のポイントは今回が5回目、最終回となります。
このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
石油編ファンダメンタル分析シリーズ5回目は
「下げ止まらぬ原油、OPECと非OPEC諸国の需給環境から見える今後」
シリーズ最終回、マーケットアナリスト菊川弘之さんに伺いました。
先週12月4日のOPEC総会から原油価格の下落が加速しています。
もともと減産合意への期待はなかったものの、減産どころか
生産目標を上回るペースでの生産を容認、実質OPECは増産体制に
ある中で、今後の生産目標すら設定されなかったことへの失望が
マーケットに広がっているようです。
価格が下がるということは、供給が多く需要が少ないということですね。
OPEC生産各国、そして非OPEC特にアメリカの原油生産動向は
どのようなものなのでしょうか。
また毎週発表されるアメリカの原油、石油在庫統計もこのところの
原油の下落要因となっています。需要が伸びず、在庫は過去最高水準へと
積みあがっていますが、菊川さんには、その推移についても解説いただいています。
需要といえば中国の輸入が商品市場の大きな柱だったのですが、、、。
中国の原油輸入も頭打ち、価格の下支えとはならないようです。
では、なぜこれほど原油価格が下落しているのに
世界は原油減産に動かないのか。
そして、この低価格で生産各国の財政は賄えるのか?
核開発協議合意で経済制裁解除となるイランは50~100万バレルの
原油輸出再開の見込みであるほか、メキシコでも新プロジェクトが
スタートするということで、供給増の環境はなかなか改善しないと
思われますが、原油先物市場では投機筋のショートポジションが
積みあがっており、短期的にはショートカバーによる吹き上がりも
警戒される構造になってきています。
ただし、ポジションの巻き戻しで思わぬ高値をとったとしても
需給環境が改善するわけではありません。
戻りは売られる展開となりやすいと菊川さん。
地政学リスクが価格に及ぼす影響も伺いましたが、
中東ではサイバー攻撃による紛争も激化しているのだとか。
詳しくはオンデマンド放送で菊川さんの解説をお聞きくださいね。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。
石油編ファンダメンタル分析シリーズ4回目は
「原油価格推移とファンダメンタルズとの関係」
原油価格は欧米の巨大石油企業、石油メジャーが60%のシェアを保持していた
時代には、彼らが価格決定権を持っていました。
しかしながらその時代は原油価格はわずか1~2ドルと低水準に安定。
その後73年の第4次中東戦争を契機にOPEC諸国が原油価格を
一方的に大幅に引き上げ、以降OPECが原油価格の決定権を持ったことで
石油メジャーのシェアは15%に急落。
その後1983年にWTI原油が上場。非OPECの生産拡大により
需給が緩み、原油価格は10~20ドルで推移するようになりましたが、
デリバティブの拡大でマネーが市場になだれ込み、
2008年のリーマンショック以降は米国の量的緩和政策による
過剰流動性マネーがコモディティ市場にも流れ込んだことから
原油価格のボラティリティが増大。
この頃から中国、インドのエネルギー需要が急増、価格高騰の時代へ。
価格を主導して決定してきた要因も時代によって異なりますが、
昨今は需給が緩い中にあって、価格の低迷を強いられ、
また金融要因からみても、ドル高基調にあることから上値が重い展開が
続いていますね。
今回の放送では、菊川さんに中国の台頭と米国の原油生産、輸入の変化、
そして短期筋のポジションもマネー膨張の時代となって
基準となる水準が変化してしまったことなど、
時代の変遷と原油マーケットのファンダメンタル分析のポイントを
詳しく解説いただいています。
是非オンデマンド放送で菊川さんの解説をお聞きくださいね。