1180ドルサポート割れで金急落 [大橋ひろこコラム]
2014/11/05(水) 17:10 大橋ひろこ
10月FOMC、日銀の追加緩和を受けてドルが大きく上昇していますが、ドル建て金価格は重要な節目となる1180ドルをも割り込み下落トレンドが鮮明となっています。1180ドルの水準は昨年2013年6月30日と12月31日につけたW底形成のポイントで、この10月に1度この水準をトライした際にはリバウンドを見せ、トリプル底形成か?とも見えなくもなかったのですが、、、こうした重要なポイントを割り込んできたことで、金相場の下値が見えなくなってしまいました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はインベステック 調査情報グループの森成俊さんに
金市場の動向と今後の見通しを伺いました。

まずはこの急落の背景に何があったのか。

10月のFOMCでは予想通り量的緩和策が終了したことと、
声明の内容が予想よりタカ派だったことで、米金利の
早期引き上げ観測が台頭、ドル高が進行したことで
金市場からドル資産への資金移動が起こりました。

価格下落によって需要が増加し、コモディティとしての側面からの
買いは期待できるものの、投資対象としての人気は後退した格好です。
加えて昨今の原油相場の下落も弱材料ですね。

テクニカル的には支持線であった1,180ドルを割り込んだことで
次の抵抗となりうる支持線が2010年7月の安値1,157.25ドルと見られます。
200日移動平均線が通る1,218ドルから約9%下に乖離していることから
現状の水準には売り過剰感はあるものの、チャートは悪化しており、
戻りが入っても1,180ドル、1,200ドル、1,218ドルは上値抵抗線として
意識されていくとみられます。


9月19日にGFMSが発表した「ゴールド・サーベイ2014アップデート1」
では、2014年下半期の金価格見通し平均は1,250ドル。
価格下落により同期の現物需要は2,109トンに増加するとの予想ですが
ただ2014年は4,174トンとなり、2010年以来の低水準予想。


一方、下半期の鉱山生産は0.3%減の1,621トンで、
供給合計は2,143トン。2014年の供給は4,248トンとなり、
需給は74トンの供給過剰の見通しとなっています。
投資家の買いがなければ1,200ドルを目指すと予想されていましたが、
ドル高の進行を受け、予想の下限を下抜いてしまいました。

世界12カ国に上場する投資信託ETFの金現物保有高は
今月4日現在、1,079.17トンでした。
9月1日現在の1,134.99トンから約5%の減少です。
世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの現物保有高は
今月4日現在、738.82トンとなり9月1日現在の795トンから
約7%もの減少となりました。ETF市場からも資金が流出していることが
確認できます。

では投機筋動向はどうでしょう。
大口投機家の買い越しは9月30日現在、6万4,870枚まで減少
したのですが、、、10月21日現在、10万7.984枚まで再び増加しています。
短期筋も積極的に売り仕掛けているようです。

しかしながら、東京の円建て金価格は円安効果でほとんど下がっていません。
ドル建て金価格が大きな下落となる一方で、ドル円も大きな上昇となっており、
TOCOM金チャートはすっかり膠着してしまいました。

東京金先限は10月6日の安値4,176円が支持線となっており、
現在4,200~4,300円のレンジ相場を形成しています。
この傾向は継続するでしょうか?
ここからの見通しは?

詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

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