注目銘柄は鉄道設備投資関連銘柄―ハイテクアナリスト杉山勝彦氏 [番組サマリー]
2006/8/18(金) 17:30 投稿:yamanashi 記事URL トラックバック ( 1 ) コメント ( 0 )
photo by 渡辺タカコ
杉山 勝彦氏
1943年東京都生まれ。
和光経済研究所(当時)を皮切りに国内外の証券会社で
ハイテクアナリストとして活躍後、
株式会社武蔵情報開発を設立。
日本証券アナリスト協会検定会員。
オンデマンドを聴く
今日の放送は今後注目の業界や投資銘柄を中心に武蔵情報開発ハイテクアナリスト、杉山勝彦氏に聞きます
今週はお盆休みではありますが、相場は日経平均が16,000円を超えてきましたね
休み明けも期待できると思いますが、非常にいいムードになってきました。
秋相場に向けて相場の方向性が変わってきたと見ていいのでしょうか
経済のファンダメンタルズで言いますと、アメリカの金利上昇懸念が若干遠のいたこと、国内景気も堅調であることが確認されました。それらが相場の下支えになったということでしょう。
アメリカの利上げ打ち止め観測が強まってきたものの、景気の先行きが鈍化していくのではという見方もあります
住宅建設などは思ったほどは落ちていません。原材料に影響を与える原油価格も頭打ちになったかなという状況ですからそれほど悪い状況ではないと思います。
国内景気の堅調さの背景にあるものは
一番大きいのは為替だと思います。現在のドル高円安というのは、実は予想したものより進んでいるんですね。特にハイテク産業などではメリットが大きいと思います。為替差益はともかく、商売がしやすくなっているということですから。
原材料価格が気になるところですが
かなり高いところまできて、頭打ちしたところだと思います。ただ高止まりが続くのかなという気がします。コスト面もさることながら商売が先細るということが怖いですね。素材関連の産業にとっては相当痛いと思います。
需給面も改善してきたようですが、明るい材料になるでしょうか
個人投資家も少し元気がでてきたかなという状況ですし、個人消費も堅調になってきています。例えば薄型テレビはワールドカップでは思ったほど盛り上がりはありませんでしたが、これからの世界的普及を考えると、とんでもない需要が始まることになります。一時在庫が溜まっていた状況でしたが、年末商戦にかけて需要がでてくると思いますよ。
具体的な企業としてはどの辺に注目ですか
やはり相場の柱であるし、液晶テレビを中心に波に乗ってきたソニーですね。これは面白いのではないかと思います。ソフトバンクもソニーと同じく相場の柱だと思いますが、これから携帯電話がナンバーポータビリティなどで動いてきますから、活躍の余地が広がってきたのではないかと思い期待しています。
大きな柱としては設備投資に注目ですね
ここ3〜4年は自動車の設備投資が引っ張ってきましたが、今ちょうど端境期にあって秋口からまた回復するのではないかと見ています。また、キヤノンや松下電器産業を中心に国内への工場の建設など、国内回帰の動きが進んでいることにも注目です。もうひとつ注目なのは、環境対応の設備や製品に対する設備投資で、電力や運輸などが関連してきます。
設備投資関連で注目する業界はありますか
環境対応として、私は鉄道設備投資関連銘柄に注目しています。あまり皆さんには気づかれていない分野だと思いますが、車でガソリンや軽油を消費するよりも鉄道輸送へシフトしたほうが、環境保護につながります。調べてみますと鉄道の設備投資というのは今すごい勢いで伸びています。
鉄道の設備投資の伸びについて
JR東日本の場合は、今年度の設備投資が前年度比16%増の2940億円、JR東海は55%増の2300億円、JR西日本では35%増の1430億円になっています。私鉄全体でも25%増の4021億円あります。決して小さい金額ではないですね。
なぜここに来てJR、私鉄各社が鉄道設備の投資を活発化させているのですか
いくつか要因が考えられます。
1.環境対応という要因があります。JR東海とJR西日本がN700系という新型車両を投入しますが、これは消費電力を大幅に減らすことができる新幹線車輌です。また、ローカル特急でも新型を投入してできるだけ電力消費を抑えようという動きがありますね。
2.安全対策として、自動列車停車装置やプラットフォームに安全柵を設けるなどのサービスが拡充傾向にあります。
3.スイカ(JR東日本)、イコカ(JR西日本)、ピタパ(関西私鉄)、パスモ(関東私鉄・バス)など非接触ICカードが本格的に相互利用されつつあります。それに伴う設備投資が必要になってきます。
新幹線N700系電車
具体的な鉄道設備投資関連の銘柄とは
鉄道工事では東鉄工業(1835)が代表的ですね。これは線路の工事に加えて駅舎の工事も行なっている会社です。
車輌関連では、日本車輌製造(7102)、日立製作所(6501)がN700系を開発しており、これから増産に入ると思われます。近畿車輛(7122)は私鉄を得意としていて、新型ローカル特急も手がけています。
安全対策としては、日本信号(6741)、京三製作所(6742)、大同信号(6743)は列車の自動停止装置を開発している会社です。プラットフォームの安全柵を製造している東洋電機製造(6505)、ナブテスコ(6268)、富士電機(6504)にも注目です。
非接触ICカード関連の銘柄としては、オムロン(6645)が新型の自動改札機では一番強い会社です。神鋼電機(6507)、日本信号も関連銘柄となります。
車輌の中に入っている電気系統、モーターやブレーキ制御装置など車両用制御装置関連では、東洋電機製造、日立製作所、神鋼電機があります。ナブテスコはドアの自動開閉装置では7〜8割のシェアを持っています。
あまり花のある銘柄ではありませんが、株の世界は「花より団子」で、儲かればいいわけです。これらは地味なだけに鮮度が高いということですから、鮮度が大事な株の世界ではこういう銘柄が面白いのではないかと思います。
中小型株、新興市場株は年初からずいぶん不安定な状態が続きましたね
一時は壊れたような状態でしたが、ある程度市場が戻ってきました。今後は個別銘柄のファンダメンタルズを見ていくことになると思いますが、あまりマクロ環境に左右されないような独自のテーマを持った銘柄を選ぶとリスクは少ないと思いますね。
ローランド ディー.ジー.(6789)はラッピング・バス(あらかじめ広告を印刷したフィルムを車体全体に貼り付けたバス)などプロ用の大型インクジェットプリンタの製造をしている会社です。世界シェアが7割程あり、まだまだ需要が見込まれる会社です。前期は設備投資負担で業績伸び率が鈍化しましたが、今期は高成長が見込まれます。
イリソ電子工業(6908)はカーナビなどカーエレクトロニクス用可動コネクタで急成長している会社です。可動コネクタは部品の接続部のひずみをある程度吸収できるコネクタで、振動・衝撃の吸収、生産工程の合理化に寄与する便利なコネクタです。世界シェアが8割くらいあり、ヨーロッパのメーカーの間でも人気があります。川崎にある小さな電子部品会社ですが、強いものを持っていますね。
個人投資家へのアドバイスをお願いします
投資というのは身近なところからはじめるのが原則だと思います。情報がたくさん入ってくる身近なところで、なおかつ、自分の目で確かめれば間違いないですし、間違いがあったとしてもあきらめがつきますよね。大企業は工場見学ツアーなどもやっていますので積極的に参加されてはいかがでしょう。
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1鉄道設備投資
ラジオNIKKEIの番組でハイテクアナリストの杉山勝彦さんにインタビュー。 杉山
2006/8/19 01:37 : Takako Watanabe Blog










