2月3日番組から [番組スタッフから]
2012/02/03(金) 11:00 番組スタッフK

今月のご出演は関西学院大学理工学部教授・大谷昇さんです。テーマは「新しい省エネルギー半導体が未来をつくる」。

大谷さんは企業にお勤めの頃から永年にわたって、半導体の研究をされています。
昨今のエネルギー事情を鑑み、これからの社会に役立つ半導体の“これまで”と“これから”について、お話いただきます。

まず第1回は「環境社会・省エネルギー社会におけるパワーエレクトロニクス技術の重要性」についてのお話です。


地球温暖化が問題になる中で、化石燃料に頼らない産業構造をつくるための技術開発に携わられている大谷さん。特に去年の震災と原発事故以降、自然再生エネルギーの導入が課題となっています。これが導入されると、電気を利用する仕組みも変わってくると大谷さんは話します。

ではどう変わるのか。これまでは発電所で作った電気をそれぞれが利用する、いわば上流から下流へ電気を流すような仕組みでした。それを、太陽光発電や風力発電などで工場や家庭などが小規模に発電を行って(分散電源)、その電気を利用することになると、いままでとは違う電気の流れが起きてきます。そして、それを調整する必要が出てくるのです。また、自然再生エネルギーには発電量の不安定性もあります(例えば太陽光発電は日中しか発電できず、天候によって発電量が変動する)。

これらの問題をIT技術、そしてパワーエレクトロニクスの技術で解決できるのではないか、というのが「スマートグリッド」の考え方だというのです。電気をどこでどれだけ使っているのか、どれだけの電気を供給するべきかをリアルタイムで計測して電力をコントロールするわけですね。

ただ、大谷さんによると「電気を送るのは簡単なことではない」そうです。例えば、太陽光発電で作られた電気は直流で、私達が家庭で使っている電気は交流です。ハイブリッドカーや電気自動車の場合、モーターは交流で動きますが、車に積んでいる電池は直流です。直流と交流の変換が必要となりますが、それを制御するものが、インバーター。「インバーターエアコン」とか、聞いたことありますよね。そのインバーターです。そして、インバーターに応用されている技術がパワーエレクトロニクスなのです。

インバーター。確かに聞いたことはあってもどんなものか知らなかったという方もいるのでは? ディレクターKも知りませんでした。ここはぜひ、大谷さんの説明をじっくりとお聴きいただきたいと思います。

今後の社会でエネルギーをマネジメントしていく際に、パワーエレクトロニクス技術は欠かせないもの。そしてこの技術の導入で効率を高め、快適でなおかつ消費エネルギーを最小限に抑えることが重要になってくるのです。

次回はパワーエレクトロニクスについてもう少し詳しくお話いただきます。そして、今後の省エネに欠かせない大事な半導体が登場します。次回もどうぞお楽しみに!


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