12月23日番組から [番組スタッフから]
2011/12/23(金) 11:00 番組スタッフK

12月のテーマ「あなたの知らないデンマーク~北欧の小国からのメッセージ」も、今回が最後。第4回は「デンマーク人って誰ですか」と題して、関西学院大学国際学部教授の平林孝裕さんにお話いただきます。

第1回から第3回は、デンマークの“これまで”についてお送りしてきました。今回は、デンマークの“これから”についてのお話です。

と、その前に。明日(12月24日)はクリスマスイブ、明後日はクリスマスですね。皆さんは、楽しいクリスマスをお過ごしになられますか? ディレクターKは、明日も明後日も仕事です。うっうっ…ま、まあ個人的なことは置いておいて。デンマークのクリスマスって、どんなものかご存知ですか?


デンマークでは12月24日から26日までが3連休。日本のお正月のように、家族が集まって絆を確認する機会になっているそうです。生木を飾ったクリスマスツリーに、本物のローソクを灯して、その下でプレゼント交換をします。ご馳走もたっぷり! 平林先生のお気に入りはフレスクスタイという、豚ロースの塊をオーブンで焼き上げたものだとか。聴いているだけで、ディレクターKの口の中はよだれで一杯です。おいしそう…。デンマーク人はお酒も強いそうで、飲んで歌っての楽しい風景が見られるのだそうです。

ただし平林先生によると「このようなデンマークの風景も、将来は様変わりしてしまうのかもしれない」というのです。一体どういうことなのでしょう?

長く均質な社会を形成してきたデンマークですが、1960年以降は労働力の不足などの理由から移民を受け入れるようになります。現在ではデンマークの人口の約10%が移民、もしくはその背景を持つとされています。

移民が人口の10%に近づくと、経験則としてゼノフォビア(外国人嫌い)が顕在化しやすいと言われるそうですが、デンマークもそれに当てはまっています。デンマーク人は移民を排斥し、移民たちもまたデンマーク社会からの疎外感や失望感を抱くようになっているのです。この背景については、どうぞ本編をお聴きください。

「デンマークが直面している課題は、伝統的なデンマーク人と移民の民族的背景を有するデンマーク人との協働」と、平林さんは話します。顕在化したゼノフォビアを背景に、躍進した極右政党が2001年からデンマークの保守右派政権に閣外協力を行い、デンマークはEUで最も厳しい移民受け入れ基準を設定しました。しかし、今年9月に政権が交代し、中道左派政権が成立。より開放的な移民政策を取るとみられています。平林さんは「デンマークは、この問題の新たな段階に入った。私達も他人事ではない問題として、デンマークの試みをさらに注視すべき」と締めくくってくださいました。

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2011年の「関西学院大学アイデアカプセル」の放送・配信は今回が最後です(12月30日金曜日は第5金曜日のため、放送・配信はありません)。
次回は年が明けて2012年、1月6日金曜日の予定です。

今年も当番組をお聴き頂き、ありがとうございました。
来る2012年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

リスナーの皆様、どうぞよいお年をお迎えくださいませ!


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