11月11日番組から [番組スタッフから]
2011/11/11(金) 11:00 番組スタッフK

「行動ファイナンス(投資家心理と株式市場)」というテーマの今月。関西学院大学大学院 経営戦略研究科の岡田克彦教授にお話いただいております。

今回のテーマは「株式市場のアノマリー」です。

アノマリー(anomaly)を辞書で調べると“例外”“変則”“異例”というような意味が出てきます。では株式市場におけるアノマリーとは?


アノマリーに対するノーマル(標準・普通)は、これまで確立された理論体系と言うことができます。アノマリーというのはこのような理論に合わない現象のことです。

例えば科学の世界では「コペルニクス的転換(転回)」という言葉があるように、かつて確立された理論であった天動説で説明できない現象(=アノマリー)がたくさん出てきました。このアノマリーが積み上がって、そもそもの理論が間違っていたことが分かったわけです。アノマリーの蓄積によって科学が進歩したという、大きな例です。

行動ファイナンスも、従来のファイナンスとは違う考え方を提示しています。投資家の合理的な判断で株価が決まっているというのが、これまでのファイナンス理論。しかし、人ってそんなにいつもいつも、合理的な判断だけで動いてはいませんよね。経済の世界では1990年代以降、これまでの理論では説明がつかない「アノマリー」がたくさん出てきたのです。

例えば…空にある雲の量と、株価の関係。航空機事故と株価の関係。バリュー株アノマリー。これらは実際に研究され、報告された現象です。確かに、なるほどと思わせるアノマリーから、へぇ~というものまで! これらがどのようなものなのかは、ぜひ岡田さんのお話をお聴きください。個人的には、他にもどんなアノマリーがあるのか、興味が湧きます!

岡田さんによると、行動ファイナンスは「これまでのファイナンス理論では不十分。人間がどう感じるか、を評価モデルに落とし込む必要があるのではないか」ということを提示しているのだそうです。この提示が認められたのが、2002年のノーベル経済学賞。このとき受賞したダニエル・カーネマン教授は、経済学者ではなくなんと心理学者なのでした。岡田さんは「経済に携わる人間は、心理的部分にもっと注目するべきではないかという強いメッセージが、このときに放たれた」と話します。

次回は「行動ファイナンスと情報工学 研究の最前線」と題して、行動ファイナンスの実用例をご紹介いただきます。次回もお聴き逃しなく!


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