2月5日番組から [番組スタッフから]
2010/02/05(金) 11:00 番組営業担当K

2月は4回にわたり「水産資源(=さかな)を考える」をテーマに、関西学院大学経済学部教授の東田啓作さんにお話いただきます。
今回はその1回目、「水産資源は枯渇している?」と題してお話をいただきました。

私たちが食卓に並ぶさかなを食べている時、「私はいま、水産資源を食べているんだ!」という風に考えながら食事をしている方はあまり多くないと思いますが、確かに私たちは海にある(住む)、限りある資源(生物)を食べているということを考えると、「無限にあるものではない」ということをまずは認識しなければいけません。
そんな限りある資源を、私たちはどのように有効利用し、後世にも残していけるかについて、東田さんが詳しく解説していただいています。今月もどうぞお楽しみに。

今月も東田さんのお話を「ノート」風にまとめさせていただきます。


●「水産資源」=「さかな」
水産資源・・・

  底魚(そこうお)=海底・砂泥に住むさかな
  浮魚(うきうお)=海面に近いところを回遊しているさかな
  貝類

●水産資源は減っている?
 魚群ごとに資源量を「低位」(少ない)・「中位」・「高位」
 調査している90の魚群のうち、約40の魚群が「低位」であるとされている。

 例:マサバ 太平洋群
  1970年代後半 年間140万トン 
→1990年代 年間2万トンまで減少 
  →現在は年間20万トン程度まで回復
ただ、サバの場合、ゴマサバがとれているので、サバ全体としては大きく減少して
いるようには見えない
   マイワシ
  1940年代に漁獲量急減 
  →1960年代半ばには1万トンをきることも。
  →1970年代後半から1980年代 豊漁
  →1980年代 年間250万トンの漁獲 
  →2000年代に入ってからは10万トン未満に

 国連食糧農業機関(FAO)の調査
 2006年時点で全魚種の80%が「枯渇」、比較的安定している魚種は20%程度。
 減り続けている。

→では、水産資源は枯渇に向かっているの?
 水産資源の枯渇・変動の原因 2つの要因が同時に起こっている
 ①「採りすぎ」・・・“漁獲圧力”(採りすぎることにより水産資源に圧力をかけている)
  →漁獲を一時的に中止すると資源量は回復することもある
 FAO調査世界全体の漁獲量 1950年代 2000万程度
              →2000年代 1億トン=漁獲圧力が大きくなっている
 漁獲技術の進歩や海の生産能力限界まで漁獲している?
 ②「レジームシフト」・・・気候変動や複数の魚群の資源状態が変化すること。

●水産資源の測り方
 100%測ることは不可能。推定する方法は以下のような方法がある

 ①水揚げした魚の量と年齢から推定→海の中に親魚と子どもの魚がどれくらいいるか推定
  ・漁獲努力(網を投げた回数)と採れた量から推定
  ・年齢構成
 ②標本・・・貝・卵など、うまり動かない対象物を定点で操業し、一回の網を上げたところで漁獲が
 あるかを測り、年間採れそうな量を推定
 ③直接推定・・・魚群探知機・ビデオカメラなど


資源量が回復しても、0歳や1歳の魚を採ってしまい再び漁獲量を減らしてしまう状況。
大きく育ててから漁獲=「高く売れる」「次世代も育つ」のにどうして育つ前に採ってしまうの?→「それができない理由」は次回詳しくご説明いただきます。


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