高まった。 [山本直の修行日誌] [中央競馬実況中継]
2017/09/04(月) 13:27
こんにちは、山本直です。すすきの、いや、札幌から帰ってきました。
土曜日に札幌2歳ステークスの実況を担当して、ホテルに戻ったらこんなツイートを発見↓



札幌2歳ステークスについては、もう本当に!その通り!なんです。

実況アナウンサーとして重賞に限らず、馬を覚えるだけでなくて、その背景とかいろいろと準備をして臨むものですが、そのあらゆる事象が目前で展開されたレースでした。

勝ったロックディスタウンは新種牡馬のオルフェーヴル産駒であるのはもちろんのこと、超スローペースからの上がり32秒5で勝ち切った新潟外回りの新馬戦から一転して、札幌の小回り、しかも流れが緩みにくい重賞レースに出走してきましたから、そのあたりをどういったレースぶりで対応するかが気になっていました。

結果としては新馬戦より一列後ろの中団やや前くらいの位置から、4コーナーでペースアップ。札幌の約270mの直線でも間に合うような"ギアをひとつずつ上げていく"形で抜け出しました。生き物を相手にして、車を引き合いに出すのは、少し失礼かもしれませんが、ギアを上げた時の反応がドライバー(騎手)の思い通りに動いているのかな、とレースを見ながら感じられました。

2着だったファストアプローチについて、実況中にあまり触れられませんでしたが、勝ち上がった未勝利戦はティータン騎手が長く脚を使わせる形での勝利。今回は好位追走から4着だった新馬戦と足して2で割ったような内容になりました。

実況アナとして「時間があったら後で言おう」と思うことはいくつか準備するものです。例えばダブルシャープとミスマンマミーアには「門別グランシャリオの星」。もちろん、言わなくてもいいことではあります。でも、ここは札幌、北海道です。ここを勝ったら本州が見える、いわば甲子園の県予選決勝のようなレース。札幌最終週は土日を通じて、たくさんの人馬が門別から遠征して、開催を盛り上げているのが通例でもあります。

実際、3コーナー過ぎから"まくり"で上がっていって、ロックディスタウンにあわや、というところまで迫っての3着。恥ずかしながら胸に迫るものを感じまして、2着争いでありながら上述のワードを使ってしまいました。

その後の最終レース・日高特別のゴール後も「考えていたら言っちゃった」パターン。勝ったトリコロールブルーは、スプリングステークス5着、青葉賞7着で、春のクラシックへの出走が叶わず、ここまで4ヶ月の休養をしていました。

本馬場入場の読み上げで馬体重を見て、「506 +32」と書いてあって驚き、全馬紹介後に、JRAのサイトで過去の馬体重を振り返ったところ、トライアルは馬体減が続いて、青葉賞では新馬戦すら下回る過去最低体重の474kg。専門紙のコメントにも「飼葉食いが旺盛で絶好調」とありましたから、"秋に向かって充電してきたのだな"と思って実況に臨みました。

早めにピッチが上がる形で、瞬発力の見せ合いにはなりませんでしたが、じわじわと迫る追い上げには迫力を感じましたし、思わず「増量成功!」と言ってしまいました。ルメール騎手は当日6勝目でしたし、そちらを先に言うつもりで、レース後の振り返りのあたりで触れれば、と思いつつ発してしまいました。皆様を驚かせてすみません。

週末から秋の中山・阪神開催が始まります。私が仕事で競馬場に通いだしたのが2013年のこの開催で、競馬班のアナウンサーとして丸5年を迎えることになります。まだまだ試行錯誤の毎日。これからもよろしくお願いします。