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中央競馬実況中継

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こんにちは、山本直です。

昨日の日本ダービーをレイデオロが制し、藤沢和雄調教師は開業30年目にして悲願のダービー制覇。騎乗していたクリストフ・ルメール騎手にとっても初めてのダービー制覇になりました。

ダービーに限らず、GIレースの終了後、勝利ジョッキーには息をつく暇もないほど忙しい数十分が待っています。ウイニングランをしてから、地下馬道へ降りて、検量室前で馬から下りるのは一番最後。顔を洗って、泥を落としたら、まず検量室前で勝利ジョッキーインタビュー。愛馬と関係者を追って、コースに改めて登場すると表彰式。ファンの皆さんの前でのインタビューもあります。

その後、次のレースの騎乗次第ですが、検量室脇のインタビューエリアで共同記者会見が行われます。最近はグリーンチャンネルさんの中継でも放映される機会が増えましたが、戦前のトレセンで行われる共同記者会見と比べると、ファンの皆さんには少し地味な存在かもしれません。

実は、先日のヴィクトリアマイルのレース後会見を、私が担当していまして、アドマイヤリードに騎乗していたルメール騎手、須貝尚介調教師にお話を伺いました。

その時、ルメール騎手は12レースの騎乗も控えていたので、記者会見は12レースの終了後に、ということになり、その12レース(BSイレブン賞)も勝利。会見の時間は延びに延びて、12レースの表彰式終了後、ということになりました。

その日のルメール騎手はJRA最多タイの1日9連対と大活躍。コメントを求められるシーンも多くありました。1日の最後ということもあり、より意を伝えやすい英語でのインタビューということになりました。(通訳の方がいらっしゃって助かりました・汗)

上に書いたようにこれが3度目の勝利騎手インタビューであるにもかかわらず、積極的にたっぷり話していただいたので、私はインタビューの最後に、"Thank you for your speak long and many time.(長い時間、何度も話していただいてありがとうございました)"と言いました。

それに対してルメール騎手は、"I'm pleasure.(僕は嬉しいんだ)"と言った後、またすごく長い言葉で喜びを表していたようなのです。"ようなのです"と書いたのは、実は凄まじいシャッター音で聞き取れなかったのです。ああ、何ともったいない。

この共同会見に限らず、ルメール騎手は勝っても負けても、1から10までしっかりコメントをしてくださる誠意の人。我々を含め、競馬メディアからはことあるごとにコメントを紹介していますが、いつもルメール騎手のコメントはありがたいな、と思って聞いています。

ヴィクトリアマイルの翌週、オークスの追い切り後の共同会見も私が担当していまして、ソウルスターリングの追い切りを終えた直後に会見場へ来て、私と目が合った瞬間、『ああ、あの時の!』というリアクションをしてくださいました。ルメール騎手、私のことを覚えてくれていました(聞き手としては最高に嬉しい瞬間です)

通年免許を得て3年目のルメール騎手。時折、言葉に迷うシーンは見受けられますが、積極的に日本語を使ってコメントを残しています。もちろん、それだけが騎手の仕事ではないと思います。が、今年の日本ダービーを制したジョッキーは、世界に誇るホースマンだと、私は思います。

では、また来週。

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