お知らせ:

中央競馬実況中継

番組へのお便りはこちら
こんばんは、山本直です。
いろいろと終わって、実況へ向け勝負服を書き込む「塗り絵」をしております。

水曜に大井競馬場で行われる東京盃で使うモノ。
さっきコンビニで日刊競馬もちゃんと買ってきましたよっ。

この「塗り絵」を作る仕事、中央競馬の仕事では終わらせなければいけません。わたしたち、意外と忙しいのです。

先週の土曜日、わたしは中山競馬場からの中継で1~5Rのパドック、中盤の番組進行、メインでは検量室の取材を担当していました。

番組進行は2時間ほどですが、レースを見ないで塗り絵はあり得ませんし、パドック中に塗り絵をしようとしても効率がよろしくないです。

検量室の取材だと、レース終了後すぐさま検量室に直行して、次のレースの馬場入場直前まで、騎手や調教師の皆さんの話を伺って、馬場入場とともに放送席へ戻って、競馬実況web用に書き起こしていると、あっという間に次のレースです。

とすれば、5Rのパドックから番組進行までの間、ということになりますが、中山競馬場ではもう翌日の新聞がぼちぼち届く時間帯。びっくりするほど早いです。新聞が届いていれば、自分が見やすいような形で手を加えておきたいところ。

そう、残った時間はパドックだけ。枠順が発表される10時ごろから始めて、5Rのパドック開始までには、翌日の分を終わらせてしまいます。流れをざっと書きますと......

9:45 1Rのパドック
9:50 食べられることを祈って、お昼を買いに行く(阪神1Rのハズレを確認)
10:03 オッズボードを見て2Rの馬体重を書き留める
10:05 1R発走(ゴールしたら馬体重の再確認)
10:15 2Rパドック(5分くらい)
10:20 塗り絵用の資料を取りに放送席へ行く
10:25 塗り絵スタート!(1Rの馬名)
10:33 3Rの準備
10:35 2R発走
10:45 3Rパドック
10:50 塗り絵再開(以下繰り返し)

こんな感じで進んでいきます。塗り絵1レース分につき15分ほどのペースで終わらせられれば、これでも十分間に合います。だいぶ大げさに書いてきましたが、慣れてくればそう重労働ではありません。

わたしは中継の仕事を例に取りましたが、少人数の出張で実況する時には実況そのものに集中できるよう、実況しない時間帯で塗り絵を終わらせるため「速記」を鍛えているわけです。

皆さんも放送席見学や、何かの企画で我々の塗り絵を見ていただける機会があるかもしれません。
その時に、「(どのアナウンサーとは言いませんが)みみずが走ったような字」を見て驚かれる方もいるでしょう。
決してビールが飲めない禁断症状が出ているとか、馬券がハズレて平常心ではいられないのだ、とかそういうことではないのです。

実況アナウンサーの最高の相棒は、"色鉛筆"と"みみず"だということを覚えていただいて、ぜひこの週末も競馬を楽しんでください。

(来期の査定に響かないかと背筋がひんやりしている若手社員より)

お知らせ

お知らせ一覧